1号機の1階床の気体を運ぶための配管周辺から、水蒸気が出ていて、周辺が四千ミリシーベルトであることが報じられています。これは、尋常なレベルではありません。水蒸気の量が多くない事を信じたいですが、このような高濃度に汚染された放射性物質が、水蒸気のような感じで、大気中に放出されている可能性が否定できません。そうすると、夜に視認できる事の多い、大量の水蒸気がどの程度放射性物質を含んでいるのかをやはり考えなければなりません。ぼくが大量の水蒸気を気にしているのは、そういうことを懸念していたわけで、水蒸気を、普通にみなすものばかりではないということを言っているだけです。もちろん、水蒸気がすべて高濃度に汚染されているという意味ではありません。
ただし、ここ数日書いていますが、粒子が小さい放射性物質の懸念ということも、こうした水蒸気として、とけこんでいるものが、もやのような形でもれだしていて、空気中に拡散していっているのではないのか。この場合、軽い放射性物ほど、風の流れに乗って運ばれていきやすくなるかもしれないと、考えています。放射能の水蒸気というか、ある意味霧状のもの、「放射能ミスト」ということを気にしているという事です。「黒い雨」という形で、わかりやすく、雨を注意するだけでなく、こうした水蒸気の放出も、そのときの風向きや風の強さも気にしながら、警戒しなければならないのではということです。
核燃料の状況がまるで見えない中で、判断が難しいのですが、検査関係者と話していると、関東圏でも、ヨウ素の検出がまだ多くて、そのことが、半減期を考えると分からないと聞きました。別の専門家は、間欠的に核物質の反応がおきているのではないのかという見立てを僕に述べています。こうした反応の場合、粒子のきわめて細かい物質が出やすくなるのではという見解も米軍関係では、あるとも言われました
大阪の対話集会は会場が満員になるくらいの数でしたし、積極的に行動したいという意志が強い関西の皆さんの熱気が、土地柄もあって大変に強かったです。その中で、チェルノブイリを当時ヨーロッパで住んでいて、その立場で知っている方と話しましたが、千キロ以上離れたヨーロッパでは、連日風向きや雨の警告が新聞やテレビで恒常的に行われ、どこの地域でこういうものが検出されたから、これは食べてはならないということが、連日報じられ、そのことについての警告が、学校内でもあたりまえのように先生から行われていたディテールを詳しく伺いました。
はっきりいって、一週間程度でおさまったチェルノブイリの影響を、年単位で心配していたヨーロッパの状況を伺うと、数ヶ月継続している福島第一原発の状況を懸念しないようにしようとする日本人の感覚が、僕にはさっぱり理解できないです。これは、政府機関をはじめ、自治体、あらゆる公的な団体、マスコミも優先順位を間違えていると思います。3/12や3/14の爆発以降は、広域に放射性物質が拡散する可能性を、強く警告し、具体的な防御策をとるように主張しなかった事は、本当は犯罪なのだなと痛感していますし、そうしたことを未だにあいまいにしていくことが許されるとも思えません。というか、許せません。
自分自身もこのブログでお伝えするまで、三月には、数日の心理的な葛藤があり、それが遅れた事は、ものすごく反省しています。大状況がかなり見えていたわけではないですし、証拠が明確ではありませんでしたが、直感的に気づいていた事だけでも、自分の直感を信じて、もっと早く書き進めるべきだったと思っています。組織内でできなかったことも僕の力不足ですし、数日の葛藤も、今にしてみれば、遅れただけマイナスだったと反省しています。すいませんでした。
関西で討議で懸念が出たのは、放射性物質を含んでいるガレキの処理問題です。これの解は一つです。放射性物質を含んでいるかどうかの懸念を厳密にチェックする事。これに曖昧な基準を適用しない事。その厳しい判断に基づいて、放射性物質が残留している可能性があるガレキは広域に処理しない事。それしかありません。放射性物質は広域に、拡散させないようにするほうがよいのは言うまでもありません。細かい粒子による懸念が高まっている状況がおきてきていることを踏まえて、地域的に拡大させない努力が必要と思います。
一人でも多くの方が参加し、行動してください。Facebookのグループ「福島第一原発を考えます」は行動する皆さんの参加を期待します。参加は→ http://www.facebook.com/home.php?sk=group_163985373661863 ==================================== ①「6月11日(土)午後から官邸や国会周辺にお散歩しましょう」 ②「黄色のリボンや黄色の帽子など黄色の物を身につけましょう」