「木下黄太のブログ」 ジャーナリストで著述家、木下黄太のブログ。

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お散歩雑感、そしてこれから気になるのは「健康問題」という視点

2011-06-12 15:15:02 | 福島第一原発と放射能

 今回のお散歩おつかれさまでした。国会周辺を黄色の人々がお散歩するのがきちんと認識できる状況くらいの参加でした(二時間回ってあった人の多さを考えると二百人くらいではないかと思います、国会官邸まわりは警察と黄色の人しかいませんでした)。朝方まで豪雨だったですから、午後三時ごろに雨が上がったのはよかったです。警察や警備の方々も好意的で、議員会館の警備の人に礼をされたのは、ちょっと嬉しかったです(普通はあんまりないです)。「歩いてるだけ?」と言ったり、「何をするのかわからない」と無線で話す警察官もいたそうです。こういう感覚のことが、まずないのでしょう。試みとしてはよかったと思います。皆さん本当にお疲れ様でした。

 ただし、都内の6.11の行動は一本かもされず、推計で参加者は新宿、芝、渋谷など数箇所で三万人程度とみられます。問題が具体化するまでは殆どの人は認識したくないし、認識しない。問題に気づいている人は恐らく千二百万人の三割くらい、350万人くらいはいる。雨ということもあり行動まで踏み切れた人は一パーセント弱の三万人。雨でなければ、倍くらいは可能性はありましたが。(前日の夜の豪雨でなかなかふみきれない人はこの類の予定はやめます)もちろん気づいた人の一割が行動することは普通ありません。僕の感覚だと気づいた人の二パーセントから四パーセントくらいが行動する人の割合です。今回、六万人から十二万人くらいの動員の幅が本来だったと思いますが(僕は天候がよければ六万人から七万人と本音では推測していました)、当日朝までかなりの雨というファクターは、半減してもおかしくはないでしょう。三万人はそういうことだと思います。でも確かに少ないです。

 きちんと運動体がまとまって構築されていないからこの数字でしょうし、関心のない人々に対して、この問題は何があるのかということをきちんと訴える人がまだ不在である現実の反映がここに出ていると僕は思います。何を首都圏の人に伝えるのかと言う核心がないと、話は動き始めません。

 そうした中で「健康問題」と言う要因が、どこまで明確化してくるのかということが、この原発事故の影響として鮮明になるのかどうかという点で、大きなファクターになります。お散歩の参加者は、普通に元気な人もいれば、原発事故以降に体調不良に悩んでいる人もいらっしゃいました。悩んでいる人たちの話が、もちろんすべて原発事故の影響とは言えないですが、なぜ今回、こうした不調を訴える声が多いのか、そこにはどういう違いが生じているのか、さらに稿を改めて、書きたいと思います。不安の声が現在、まばらである現実ということも、関係してくる気がします。