「木下黄太のブログ」 ジャーナリストで著述家、木下黄太のブログ。

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「逃げてください」自殺した報道ステーションのディレクターが、原発事故直後2011.03.13に書いたブログ。

2014-09-10 00:00:00 | 福島第一原発と放射能
 
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「つぶやきいわぢろう」というブログで、自殺した『報道ステーション』ディレクターが原発事故直後に書いていた内容だそうです。2011/03/13の日記です。
http://blog.iwajilow.com/?eid=1070901

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「逃げてください」
 
福島の原発が爆発しました。
この爆発はすいそ爆発ということで間違いないようです。

しかし、現在の原発の置かれている状況については
保安院の言っていることと
原発反対派の人がいうことは大きく違っています。

保安院は「放射能はコントロール下にある。安全を配慮して
20キロに避難を広げた」としています。

しかし昨日、話した原発反対派の学者さんは
「すでにメルトダウンが始まって手のつけなられない状態。
安全を確保するには20キロとか30キロ避難ではなく
200キロ、300キロといった避難が必要」と話していました。

また「スリーマイル島より下のレベルの事故」と言っていましたが
別の原発反対派の人は
「チェルノブイリよりは下だがスリーマイル島の事故よりひどい。
史上2番目に酷い事故が起きたてしまった」と言っています。

しかし電力会社も「想定外」と言っていますが
使用済み核燃料は1000年単位での管理が必要なわけですよね。
まだ原発ができてから50年と言ったところです。
電力会社の言っていること信じられますか?

昨日話した学者さんはこう言っていました。
「もう、逃げるしかありません。逃げてください」
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 僕はこのときは、米軍が80キロでラインを引いた為、報道機関は100キロは最低は下がらないと駄目だとかんがえていましたし、チェルノブイリの地図を確認して、250キロ圏内は汚染危険が高いと判断し、東京まで、210キロ程度だったので、「更におきたらアウト」と判断していました。

 僕は福島どころか東京が厳しいと感じていました。

 この亡くなったディレクターの方の情報源とは異なりますが、こういう情報判断は、当時は一定レベルの人は、メディア関係者は出来たと思います。

 この方もある判断をしていて、組織の中でいろんな葛藤をしながら、報道してきたのだろうと思います。

 その彼が、そうではないのに、謀殺されたかの言説を公に言い続けることは、彼に対する冒涜でもあると僕は思います。

 反原発にしろ、被曝回避にしろ、今回の「報道ステーション」ディレクター自殺案件で、謀殺を匂わせるニュアンスを書いている人たちは、人間として最低限の確認もしないし、きちんとした対応をしない人が多いとは認識しました。

 そして本人のある言葉がどういう背景でのどういう発言かもわからないまま、謀殺説を平気で垂れ流している人は、相当数に上っています。彼らの時代的気分、自分の立場からの感覚優先で、現実でないことが拡散しました。
 彼の知人関係者の中には、頭のおかしい妄想に呆れて、僕も書かないようにしていた、彼の自殺の背景として推測するに足る個人事情を一部、公にされた人もいます。こんな状態は本来おかしいですし、更に、この個人事情をフェイスブックなどで拡散している人間がいるのも読みました。その拡散は、正気とはとても思えません。個人の自殺で、まわりがその個人事情をあきらかにしないとならないほど、ネットでの妄想が伝播しています。
 
 しかもそれが、原発事故の裁判での福島の関係者や著作を出している元外交官にまで及んでいるのを見ると、本当にどうしようもないと思います

 こういうどうしようもなくて、駄目な人間達が多くいることを改めて実感しています。

 断言しますが、そういう連中は、彼の死を弔っているふりをして、自分達の活動の拡大のため、自己顕示欲の為、あらぬ妄想を拡散させているだけです。

 人間として最低。こういう輩が、反原発サイド、被曝サイドにも、一定数はいることを本当に悲しく、不快に思います。

 そして、大手メディア(例えばフジテレビの「とくダネ!」)などは、デング熱関連で公園閉鎖を、政府が反原発デモなどの開催を抑えようとしているのだとするネットの話を「陰謀論」として、バカにしています。ディレクターの死を隠す為に、デング熱騒動がおきているというようなネットの話も踏まえて、そうした馬鹿にする対応が、社会からはおきています。こんな馬鹿な妄想を言い続けたら、体制側はそういう反応をするのは、あたりまえです。僕からすると。

 被曝や原発に関して、反対し続けている人々の、人間としての資質が相当に疑われる話です。僕は、どこまで落ちていくのか、信じ難い思いで見ていますし、こうした人々が被曝回避ということについても、本当は、ずれているのではないのかと思っています。

 汚染地である福島や東京から、こういう言説を発信している人が圧倒的多数なのも、間違いないですし。そういう汚染についての感覚のおかしさが、反映している気もしています。
 
 いずれにしても、意識のあるテレビ関係者が、原発事故の重大性を認識して、仕事で可能な限り努力していた。そして、その仕事とは違う事情で、精神的に追い詰められて、自殺する結果となったこと。これは、汚染している東京で、まともに戦っても対応できる限界についても、実は教えてくれる結果になったなあと僕は感じています。

 しかし、彼の「逃げてください」は主に福島に向けられた言葉なのでしょうが、僕はこの時は、東京が危ういと感じていましたし、その感覚で今も行動しています。
 
 「逃げる」という主張は同じでも、その程度の捉え方の差は、実は本質的な違いであるのかもしれません。

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 福島県知事選挙。民主党が、佐藤知事の後継として、内堀副知事擁立を固めている模様です。自民安倍政権は、滋賀に続いて連敗し、原発に関して騒がれたくない為、党本部は相乗りする模様です。県連は、ほったらかし状態ですね。まあ、今までどおりの福島県対応が選挙前に固まる構図ですね。 


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