俗物哲学者の独白

学校に一生引きこもることを避けるためにサラリーマンになった自称俗物哲学者の随筆。

煙草の有益性(2)

2013-09-01 10:04:49 | Weblog
 煙草は癌を予防する・・・無茶苦茶な妄言を吐くなと罵倒されそうなことを敢えて書く。
 癌発症のメカニズムは未だよく分かっていない。石綿(アスベスト)やジクロロプロパンのような特定の物質が起こす癌もあれば、子宮頸癌のようにウィルスの感染が原因となる癌もある。大半の癌は複数の要因の複合的な作用が原因とされている。つまり原因を特定できていないということだ。原因が分からない時に最も重要なことは容疑者をでっち上げることではなく良い対策を立てることだ。現状はその逆で「発癌性の疑い」ばかりを乱発して冤罪の容疑者を蔓延させている。
 癌を防止する最大の力は他の病気と同様、免疫力だ。免疫力が高ければ癌細胞は破壊される。免疫力を下げる要因は栄養不良、過労、ストレスなどだ。例えば福島第一原発の吉田昌郎前所長が先日亡くなったのは原発事故との闘いという誰も経験したことの無い過酷な業務がストレス過多を招いて癌細胞の増殖を促したためだろう。日本の破滅を防ぐためとはいえ余りにも尊い犠牲だ。
 免疫力を高める方法として「笑うこと」が注目されている。笑えば精神がリラックスするので副交感神経の働きが活性化されて免疫力が高まる。
 煙草にリラックス効果があることを総ての愛煙家は知っている。これがニコチンなどの化学物質の効果なのか、ゆっくりとした呼吸による効果なのかはよく分からない。いずれにせよリラックス効果があるので免疫力が高まる。
 喫煙者の癌発症率が高いのは煙草ではなく喫煙者の気質が原因だと私は考えている。泰然自若で自然にリラックスできる人なら煙草など必要無い。煙草に頼らざるを得ないのは抑鬱的な人とせっかちな人だろう。こういう気質の人は副交感神経の働きが悪い。だから癌に罹り易い。元々副交感神経の働きが悪いタイプの気質の人が喫煙者になるのだから、癌の誘因となっているのは煙草ではなくその人の気質だ。煙草はむしろ薬として作用している。

デフレ退治

2013-09-01 09:31:46 | Weblog
 日本がデフレ状態に陥ったのは2008年のリーマンショックがきっかけだ。それまで緩やかに成長していた経済が行き詰ってしまった。
 この時、主要国は量的緩和を含む積極的な金融緩和策を採った。金利が既に最低レベルだった日本は他国以上の量的緩和をすべきだったにも関わらず、小規模かつ小出しであったために急激な円高と円高不況を招いた。これは日銀による人災だ。アベノミクスは言わば4年遅れの量的緩和策であり、ようやく異常とも思える円高状態から脱却して脱デフレが見え始めた。
 ここで留意すべきことはアクセルとブレーキを同時に踏むべきではないということだ。
 株価や物価が上昇しても賃金はまだ上昇してはいない。賃金の上昇は企業業績が好転した後で実現するからだ。現状は「悪い物価上昇」であり良い物価上昇には未だ到達していない。この時点での消費増税は景気に対する急ブレーキになりかねない。賃金が上昇する前に消費増税をすれば国民は物価高と増税の二重苦を負わされる。
 「増税は国際公約だから先送りすれば国債が暴落する。」えっ?嘘を言うな!!国際公約は財政の健全化の筈だ。増税の約束などしていない。円安の効果で法人税収入が大幅に増えると予想されている。これだけで財政は幾分改善される。何も慌てて消費増税をする必要などあるまい。
 ではどうすべきなのか。14年の増税を見送って15年に税率10%にすれば良い。それまでに賃金が5%以上上昇していれば国民の負担は余り重くならない。この政策は安倍政権の人気稼ぎのために有効であり、小売事業者などにとってはシステムの変更が一度で済むというメリットがある。既に法律があるからと諦める必要など無い。「豚は太らせてから食え」と言うように増税は国民が豊かになるまで待つべきだ。
 増税が省益である財務省とその走狗に過ぎない政治家どもに騙されてはならない。