腫れには2種類ありこの2者は質的に全然異なる。
打撲や捻挫をすれば腫れる。私はこの炎症を良い腫れだと考える。腫れれば血流が増え自然治癒力が存分に働いて治癒が促される。
もう1つの腫れは化膿だ。傷口から病原体が入り患部が腫れ上がる。この腫れの正体は膿だ。病原体と白血球の残骸だ。これは老廃物だがこれを排出する仕組みが無いから取り敢えず皮膚に留まっている。清潔な状態で膿を出してしまえば痛みも消える。「膿を出す」という言葉は比喩的にも使われるが、この腫れは不必要な物の溜まり場だ。
この2つが混同されている。腫れという症状でありながら、一方は血流の増加でありもう一方は膿が溜まっているだけだ。化膿という症状があるせいで自然治癒力が働くための炎症まで症状と誤解されているのではないだろうか。冷やして炎症を鎮めることが治療と考えられているのは化膿との混同だろう。広辞苑では炎症とは「細菌感染・化学的作用・物理的作用などによる組織の傷害に反応して、身体の一部に発赤・腫脹・発熱などを起こすこと及びその症状」とされており、この2者が区別されていない。
皮膚にできる炎症と化膿でさえ混同されるのだから内臓にできる腫れ物についてどう診断されているかは全く疑わしい。あるいは表皮にできても無害なので放置され勝ちな瘤やイボのようなものが内臓にできた場合、これらまで腫瘍と呼ばれているのではないだろうか。
日本では癌の定義がかなり甘いらしい。欧米では良性腫瘍と診断される小さな腫瘍まで癌の早期発見として早期治療の対象とされている。こんな無意味な治療を幾らやっても癌患者は減らない。日本で癌死亡率が一向に下がらないのは高齢化が原因ではなく、無駄な「治療」にばかり尽力して本当の治療に背を向けているからではないだろうか。癌でない患者を治療していれば手術の成功率も5年後生存率も高まるが全く無意味な成果だ。
癌と良性腫瘍を区別することは炎症と化膿の区別より遥かに難しいだろうがそれは必須だろう。疑わしい物を片っ端から切り取っていればいつまで経ってもこれらは混同されたままだ。
日本人の1割が脳に小さな動脈瘤を持っているそうだ。これが破裂すればくも膜下出血となるが、どれが破裂し易いかなど誰にも分からない。脳動脈瘤の手術は後遺症が残る可能性がかなり高いだけに、明らかに危険なほど大きな動脈瘤以外は手術せずに生活習慣などの改善によって対応したほうが良いらしい。癌の手術も脳動脈瘤と同じくらい慎重であって良いのではないだろうか。必ずしも必要でなかった手術の後遺症に苦しむ人は少なくないようだ。
打撲や捻挫をすれば腫れる。私はこの炎症を良い腫れだと考える。腫れれば血流が増え自然治癒力が存分に働いて治癒が促される。
もう1つの腫れは化膿だ。傷口から病原体が入り患部が腫れ上がる。この腫れの正体は膿だ。病原体と白血球の残骸だ。これは老廃物だがこれを排出する仕組みが無いから取り敢えず皮膚に留まっている。清潔な状態で膿を出してしまえば痛みも消える。「膿を出す」という言葉は比喩的にも使われるが、この腫れは不必要な物の溜まり場だ。
この2つが混同されている。腫れという症状でありながら、一方は血流の増加でありもう一方は膿が溜まっているだけだ。化膿という症状があるせいで自然治癒力が働くための炎症まで症状と誤解されているのではないだろうか。冷やして炎症を鎮めることが治療と考えられているのは化膿との混同だろう。広辞苑では炎症とは「細菌感染・化学的作用・物理的作用などによる組織の傷害に反応して、身体の一部に発赤・腫脹・発熱などを起こすこと及びその症状」とされており、この2者が区別されていない。
皮膚にできる炎症と化膿でさえ混同されるのだから内臓にできる腫れ物についてどう診断されているかは全く疑わしい。あるいは表皮にできても無害なので放置され勝ちな瘤やイボのようなものが内臓にできた場合、これらまで腫瘍と呼ばれているのではないだろうか。
日本では癌の定義がかなり甘いらしい。欧米では良性腫瘍と診断される小さな腫瘍まで癌の早期発見として早期治療の対象とされている。こんな無意味な治療を幾らやっても癌患者は減らない。日本で癌死亡率が一向に下がらないのは高齢化が原因ではなく、無駄な「治療」にばかり尽力して本当の治療に背を向けているからではないだろうか。癌でない患者を治療していれば手術の成功率も5年後生存率も高まるが全く無意味な成果だ。
癌と良性腫瘍を区別することは炎症と化膿の区別より遥かに難しいだろうがそれは必須だろう。疑わしい物を片っ端から切り取っていればいつまで経ってもこれらは混同されたままだ。
日本人の1割が脳に小さな動脈瘤を持っているそうだ。これが破裂すればくも膜下出血となるが、どれが破裂し易いかなど誰にも分からない。脳動脈瘤の手術は後遺症が残る可能性がかなり高いだけに、明らかに危険なほど大きな動脈瘤以外は手術せずに生活習慣などの改善によって対応したほうが良いらしい。癌の手術も脳動脈瘤と同じくらい慎重であって良いのではないだろうか。必ずしも必要でなかった手術の後遺症に苦しむ人は少なくないようだ。