フィリピン国際結婚・菜の花の主婦日記goo版

南国フィリピン便りー結婚しフィリピン在23年。22才長女、20才息子、9才末娘のお母さんである私の毎日ー

フィリピン科学技術省(DOST)の奨学金を断った息子

2012年05月05日 01時03分36秒 | 息子虎次郎
今朝、科学技術省の奨学金説明会に午前中、息子と行ってきた。
説明会の最初に

「全国2万5千人のサイエンスハイスクールなどの成績上位者の受験生の中で奨学金に合格した400人に選ばれておめでとう」

と言われた。

でも実際には全員が成績上位者かどうかは不明。
と言うのは規定は国立フィリピンサイエンス高校卒業、又はその他の高校の卒業学年で上位5%に入ってる者ってだけ。

レベルの低い公立高校で上位5%に入ってる子でも受験資格はあるし、
最近流行の私立のサイエンスハイスクールでも上位5%しか受験資格はないわけです。

アテネオ高校とかラサール高校のように普通よりレベルが高くても上位5%しか受けられないし、
あ、と言うかお金のある学校の生徒は受験しない可能性が大きいですが。

この奨学金の受験は息子(虎次郎)の行ってた国立フィリピンサイエンス高校で受験させられたと言うか
奨学金の受験は拒否出来ないと言われて受けた。

そして受験の前に科学技術省のポスターが学校に貼ってあったけど詳細はなし。
新聞に来年度の奨学生の募集と合格者の発表があったけどそこにも詳細がなし。

これがフィリピンらしい。詳しいことを秘密にしておきたがる。

ま、息子が受けないって決めたから私は息子の決定を尊重しますが、
もっと詳細を公に出したら良いのに。
(そしたら息子は2度も科学技術省に出向かなくて良かったし~)


日本人でこの奨学金を受ける人はハーフでもあまり居ないかもしれないけど
虎次郎が引っかかった詳細は次の通り。



☆ 一番引っかかったのが国籍。二重国籍の生徒は国籍を選択する時になったらフィリピン国籍を選ぶって規定。フィリピンにはエンジニアが働く産業が非常に少ないので外国で働くプロフェッショナルが多いのだけど、まだ国籍選択の年ではないけど、この奨学金を受けたらフィリピン国籍を選択しなきゃいけない。

エンジニアの国家試験はフィリピンで取らなくてもアメリカの国家試験も受けられるわけだし。




☆ 次に、奨学金を受けた年数だけフィリピン国内の企業、もしくは自営業としてフィリピン国内のみで働く規定。エンジニア学部は5年制なので大学5年+お礼奉公5年間海外に出れない。ただしお礼奉公があるのは3年間以上奨学金を受けた場合のみ。



☆ もし奨学金を受けて途中で辞退した場合、もらった金額に12%の利子を付けて返却する規定。2年以内の奨学金授与ならお礼奉公はなし。



☆ 空港の「Watch List」に名前が乗るので許可無く外国に旅行に行けない。許可を取る為には今まで受けた奨学金に利子を付けて科学技術省に預ける(帰国時に返金)か、保証人に帰国しなかった場合に奨学金を払うと署名してもらって、それをイミグレーション(入管)に提出して出国許可を取る。



他にも成績表を学期ごとに提出するとか、卒業前の夏休みに240時間の仕事実習をする事、などの規定もあるのだけど、
虎次郎の高校の仲の良かった保護者と今日、再会して聞いたら、

「ある一定の成績を取らないと奨学金維持出来ないでしょ。
成績が維持出来なければ利子付けて奨学金返さなくても良いんだって。
フィリピン大学の優等生奨学金だって成績維持出来なくて1年生で奨学金貰えなくなった生徒居るもの。」



つまりお礼奉公しなくて良い2年間だけ奨学金貰って
規定の成績以下になれば自然に奨学金貰えなくなって、お金も返さなくて良い、と言うわけ。

それを虎次郎に言ってみた。

「ねえ、年間4万1千ペソ($911)の援助が受けられるんだって。それで成績が下がったら返さなくて良いって。
だから他の人は奨学金とりあえず受けとくって言ってるけど。運が良ければ返さなくていいしって。」
(年間の授業料が7万ペソ=$1555くらい)

虎次郎の返事はむすっと・・

「僕は低い成績取るつもりはないから。」


フィリピンの大学には不当に低い点を付けたり生徒の殆どを落第させる先生が居るって聞くけど
今から虎次郎の士気をくじく事はないものね。

主人に報告したら奨学金受けないって虎次郎の決断は正しかったって。
確かに、いずれフィリピン国籍を選びたいって本人が言うかもしれないけど今から決める事はないですね。



いつも有り難う御座います!!