なつみかんの木々を見上げて

野草大好きなつみかんです。
植物園や身近な場所の植物を紹介します。

どんぐり図鑑シイ・カシ編~大阪公立大附属植物園2023/12上旬(1)

2023-12-21 05:22:10 | 植物

時を少し遡ります。
今から2週間ほど前の週末、ぽかんと開いた自由時間。
どこに行こうかと考えたとき、ふと思い出したのが「あ、年パス買ってた!」
そうなんです。6月に大阪公立大附属植物園に行ったとき、ノリで年パスを買ったのです。
3回以上行ったら元が取れると言われ購入しましたが、それ以降一度も足を運んでいませんでした。
そうだ、落ち葉を踏みながら歩くのもいいかも・・・と出かけることにしました。
その結果は・・・
確かに元々木の植物園なので、花はほとんどなかったのですがそれなりに楽しめました。
今日から5回に分けて、ご紹介しますね。

さて、初回の今日は日本産樹木見本園から。
ここでは日本に自生している約600種の樹木のうち、なんと250種が育てられているそうです。
入り口から順に「常緑広葉樹(照葉樹)」、「落葉広葉樹」、「針葉樹」の順に配置されています。
・・という説明はもう何度もしていますよね。
ここにはしっかりと樹名板が付いているし、木の勉強にはもってこいです。
そして、今年のマイブームはドングリ!
常緑広葉樹エリアをじっくり時間をかけて歩きながら、落ちているドングリをしっかり観察しました。

常緑広葉樹エリアです。抜けた先の明るくなっているところは落葉広葉樹エリア。
手前が海岸近くに自生する木で、奥に行くほど内陸・標高が高い場所の木になっています。


最初はこちらの木。どの木も年季が入って幹がごつごつしています。


下に落ちているドングリを探しました。


すこし先がすぼまった感じです。でも殻がないと分からないですよね。
さらに探すと、ようやく見つかりました。全身を覆うタイプはシイの仲間かしら。


こちらはマテバシイ。
シイの仲間と思いましたが、シイ属ではなくマテバシイ属なんだそうです。
例のお尻がくぼんだシリブカガシもマテバシイ属なんだとか。紛らわしいですね。
ちなみに、このエリアで一番手前にあるということは海岸近くに自生するということ。
もし海のそばでこんなドングリを見かけたらマテバシイの可能性大!


つづいて、スダジイやツブラジイの巨木が並んでいます。
ただこちらはこれまで何度も写真を撮っているので、今回ついついサボってしまいました。
ドングリも紹介しましたしね。

ということで、続いてはカシの仲間です。


私にとって一番馴染みのあるカシはアラカシですが、その樹皮は比較的滑らかです。
それに比べてこの荒々しさ!
そしてどんぐりも特徴的です。


ふっくら紡錘形のドングリには縦じまが目立ちます。
もっと特徴的なのがドングリの先っぽで、白いクレヨンで放射状に模様を描いたよう。
たまたま擦れたのかと思ったのですが、他のドングリもみなこんな感じになっていました。
そして帽子(殻斗)は同心円状で毛が生えてふんわり暖かそう。

で、この木はな~んだ、ですがこちらはイチイガシ(ブナ科コナラ属)。
あ!あの奈良公園で沢山巨木がみられるあのカシですね!
今度いったら探してみようっと。


お次もカシの仲間です。


葉っぱの付き方から名前が付いたそうなのですが、そうかなあ。
で、ドングリはというと・・・


ちょっと細長い感じですかね。
それより特徴的なのが帽子。さっきのイチイガシよりさらにふんわり。
同心円状の模様からまるで植えたみたいに毛が密生しています。

こちらはツクバネガシ(ブナ科コナラ属)。
名前の由来は枝先に葉が羽根つきの羽根のように集まって付くからだそうです。
それで葉の写真を載せたのですが・・・う~ん、どうでしょうか。


ツクバネガシ(手前)とイチイガシ(奥)は並んで生えていました。


お次はこちらです。


幹にマメヅタが生えたりして結構年季が入った感じ。
こちらも葉をご覧ください。

ドングリはこちら。


こちらも先がすぼまったドングリです。
帽子は同心円状で、少し毛が生えていますが、ツクバネガシに比べるとちょびっとです。

こちらはウラジロガシ(ブナ科コナラ属)。
最大のヒントは葉を見上げた写真で、確かに裏が白っぽいです。
こちらの葉のエキスは、腎臓や尿路の結石を溶かす働きがあり、お茶や医薬品として利用されているそう。


最後はこちらです。


思いっきり適当な写真ですみません。
載せないでおこうかとも思ったのですが、地元で一番多い木なので一応・・・
でも探しましたがドングリが落ちていませんでした。
仕方ないので、地元で見た若い実をどうぞ。


少々頭でっかちのドングリが小さめのパンツをはいているような姿です・・・
おっと、パンツではなく帽子でした。お下品で大変失礼いたしました。

こちらご存知アラカシです。
このあたりではどこにでも見られる「どんぐりの木」ですね。


ドングリ特集、今回見かけたのはこれだけです。
明日は落葉樹ですよ~

【撮影:2023/12/9  大阪公立大附属植物園】


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12 コメント

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おはようございます^^ (attsu1)
2023-12-21 07:02:56
大阪公立大附属植物園
これはまた凄い木ばかり、歴史を感じます。
何回か書いた気がしますが、以前は、
どんぐりって木があると思っていた私、
こうしてあらためて、色々などんぐり、結構違うものですね^^;

京都井手町、巨大な岩のしめ縄交換をNHKニュースでみましたよ^^
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Unknown (アブリル)
2023-12-21 08:52:51
最初からつまづいてしまいました(>_<)
何度見てもシイ(スダジイかツブラジイかは分からない)にしか見えません。マテバシイはもっと大きくて長いハズなんですけどねぇ💧
枯れた葉が写ってますが、それも紛らわしいですね、マテバシイは常緑の葉のはず(๑•̀ㅂ•́)و✧
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おはようございます (shu)
2023-12-21 08:54:27
ドングリは私も、そして孫も大好きです。
ブナ科の果実であるドングリは、殻斗(かくと)と呼ばれるお椀に包まれているのが特徴ですよね。
今日は一緒に図鑑を広げて拝見しました。

今日拝見したものの中には、馴染みのある樹も、観たことのない樹もありました。
総じて思ったのは、ドングリの長さには個体差があるようです。
図鑑で観るものとは長さがずいぶん違って見えるものが多かったです。
それに対して、殻斗の特徴は図鑑とぴったりで、ブナ科のドングリを観るには殻斗が重要だと思いました。

今年はブナが大凶作で、クマが餌不足から里へ下りてきて、各地で騒動が起きました。
ドングリに関心を持つ人も、幾分増えたかもしれませんね。
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すみません (fukurou)
2023-12-21 10:12:57
なつみかん様
おはようございます。
いつも
フォローしているブログの新着記事
を頼りにブログ訪問しているのですが、フォローをやめていないのになつみかんさんのブログが出てきません。
インフルエンザでずっとブログお休み?
そんなわけないよね?
と思って検索して開いてみた訳です。
最近コメント欄閉じていることが多くて、すみません。
新着記事を頼りにするのではなく、お気に入りに入れましたので、これから訪問できます。
すみませんでした。

いまだに市大植物園と言いそうになってしまいます。
私もこの場所で常緑樹のドングリを勉強しました。
持ち帰り禁止なのに葉とドングリの標本をもらって帰りました。(笑)
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インフルエンザで (ダリアクミコ)
2023-12-21 10:38:20
なつみかんさん
お早う御座います!

良くなられて良かったです。
私はインフルエンザの予防接種で熱が出て
しまったんですよ(笑)
でも今は絶好調!
おかしいと思ったら葛根湯を飲んで予防しています。
よくなられてよかった!
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木の植物園 (ninbu)
2023-12-21 20:29:01
大阪公立大附属植物園は元々木の植物園だったのですね。それにしても、日本
に自生している約600種の樹木のうち250種が育てられているというのは凄いで
すね。こんな植物園があるのですね。

なつみかんさんが年パスを買いたくなる気持ちがよくわかります。私もなつみ
かんさんの影響で、樹木を見ると名前が知りたくなり、樹名板を探す習慣がつ
いてしまいました。

もしわが家の近くに大阪公立大附属植物園があったら年パスを買い、四季を通
じて通って樹木の変化を観察すれば、なつみかんさんのような樹木の大家にな
れるかもしれません。でも、その前に上を見すぎて首を痛め入院してしまうか
もしれないので、止めておきます。

ドングリの形の違いから木の名前を当てるという方法は、なつみかんさんのブ
ログで以前にも紹介があり、私も試してみました。でも、どれも同じに見えて
しまうのと、それ以前に木の名前を知らないので、私には無理な挑戦だと諦め
ました。
返信する
ドングリ (なつみかん)
2023-12-21 21:49:09
attsu1さん、こんばんは。
この秋はやたらとドングリが目に付きます。
地元の大吉山や朝日山は、ほとんどスダジイかツブラジイですが、ここではあまり見かけないシイやカシが沢山。
ドングリを探して楽しみました^^
残念なのは、植物園なのでもって帰れないこと。
取らずに撮って楽しみました。

京都井手町のしめ縄ですか。
その岩は前に見たことがあるように思います。
でも道が狭いので、二度と行けません><
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自信が・・・ (なつみかん)
2023-12-21 21:51:55
アブリルさん、こんばんは。
え~、そう言われると自信がなくなってきました。
樹名板があるので絶対間違いない!と思い込んでいましたが、すぐ隣がスダジイなので、ひょっとして紛れ込んだ!?
でもスダジイの実ともちょっと違うように思います。
まあ、同じ木の実でも大きさや形が違うこともあるので、今回はこういうことにしておきますね。

いくら常緑樹でも下に落ちているのは枯れた葉ですよ~^^;
わが家の常緑樹もそうですが、年間通じて葉が更新しています。
クスノキなども、下はざくざく踏んで歩くほどの落葉ですよね。
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子どもが好き (なつみかん)
2023-12-21 21:55:51
shuさん、こんばんは。
ドングリは子供から大人まで楽しめますね!
実だけでも可愛いですが、そこに帽子が付いているとより楽しめます。
ただ、地面に落ちたときにはもう帽子は外れていることが多いのが残念です。
ドングリの図鑑、私も何年か前に誕生日に夫にもらいました。
確かに典型的な実というのは割と少ない気がします。
スダジイも、ツブラジイと間違えそうな小さい実があったり・・・
殻斗で見分ける方が正確ですよね。

クマが町まで下りてきているのは、ブナが大凶作だからなんですね・・・
夏の気候がこんなところまで影響しているとは。
中にはびっくりするほどの実が付く木もあるのに、不思議です。
(ナンキンハゼなどは、白い花が咲いているのかと思うほど実だらけです)
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手が滑った?? (なつみかん)
2023-12-21 22:02:25
fukurouさん、こんばんは。
おかしいでですねえ・・・
と思って、フォローしてくれている人一覧を確認してみると、fukurouさんのお名前がありませんでした。
ひょっとして、何かの間違いで、消してしまわれたのではないでしょうか。
もしよろしかったら、もう一度「フォローする」をポチしていただけると嬉しいです。
最近来てくださっていないので、どうされたのかと思っていました・・・

大阪公立大附属植物園、私も口では「市大」と言ってしまいます。
(ちゃんと書けるのは、「おお」で登録したからです)
いつも充実していて人が少なくて広くてのんびりして楽しめる場所ですね!
fukurouさんはどんぐり持って帰っちゃったんですね(笑)
返信する

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