連日の映画感想でゴメンナサイ!
今日は“博士の愛した数式”です。
小説で大ヒットしている同名タイトルが原作です。
小泉堯史監督&寺尾聡コンビでの3作目(1作目/雨あがる・
2作目/阿弥陀堂だより)の作品になります。
黒沢組の後継者らしく、黒沢&三船コンビみたいなモノでしょうか。
でも、映画作りは木下恵介に近い雰囲気を感じます。
話はこの監督らしい淡々としたペースで、
博士(記憶障害)の楽しい数学知識と、
優しい家政婦の“√”親子(母子家庭)との交流で話は進んでいきます。
作り事のような不自然な大事件も起こらなくて、
そんな地味なところにこの作品のリアリティが感じられ、
個人的には好きな作品です。
ただ博士も“√”親子もちょっと人間が出来過ぎですけどね…
前作もそうでしたが、この監督の作品は登場人物の人柄の魅力と、
きれいな長野の風景で、最後まで飽きさせず観させてくれる所ですね。
少し気になったのは、この作品は小説の方が面白いのじゃないかと、
映画を観ながらなぜか、ふっと思ってしまいました。
小説は読んでいませんが、そんな気がしました。
前の2作品もヒット小説が原作でしたから、
出来れば次回作は、オリジナル脚本で
完璧な小泉ワールドを観てみたいものです。
あと、最後に使われていた ウィリアム・ブレイクの
詩がよかったので 引用しておきます。
無垢の予兆
一粒の砂にひとつの世界を見、
一輪の野の花にひとつの天国を見、
手のひらに永遠をのせ、
一時(ひととき)のうちに永遠を感じる
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