niceshotpeteの山旅

新潟県内外の山々を旅した記録です。山座同定に力入れてます。掲載した写真の何枚かはピクスタで販売してます。

信濃川火焔街道と津南町・沖ノ原遺跡&栄村・長瀬新田遺跡

2024年03月17日 | 苗場山麓ジオパーク
苗場山麓ジオパークのお勉強その8

岡本太郎が初めて火焔型土器を見た時に「なんだ、コレは!」と叫んだということから、
「なんだ、コレは!」
信濃川流域の火焔型土器と雪国の文化
というストーリーで新潟市・三条市・長岡市・十日町市・津南町の5市町から申請が出され、2016年に日本遺産に登録された。2017年には魚沼市も加わった。
約5000年前に信濃川流域で生み出された火焔型土器だが、この形態の土器が初めて出土したのが長岡市の馬高遺跡で、この土器が火焔土器と命名された。
その後、各地の遺跡から同様の形態の土器が出土し、火焔土器と同様の型ということで、後に続くものは火焔型土器と呼ばれるようになった。
つまり、火焔土器と呼ばれる土器はひとつしかない。
そして、ひとつということで言えば、十日町市の笹山遺跡から出土した火焔型土器「縄文雪焔(ゆきほむら)」が、新潟県ただひとつの国宝。
津南町では米原Ⅱ面上の沖ノ原遺跡から火焔型土器が出土している。
火焔型土器は一見実用的な形ではないが、ちゃんと煮炊きしたあとが残っているものもあるらしい。
沖ノ原遺跡からは他に縄文クッキーと呼ばれるクッキー状炭化物も出土している。木の実と動物の血液などを混ぜて焼いた、縄文時代の食べ物。

信濃川、というから新潟県だけかと思うが、長野県栄村堺の志久見川左岸、標高約520mの朴ノ木坂面上に位置する長瀬新田遺跡でも出土している。まあ、その頃は県境なんて関係ないけどね。
やっぱり、この辺りの遺跡は段丘面上にあるんだねぇ。
中津川右岸の朴ノ木坂面と同じ段丘面が志久見川沿いにもある。スケールが僕のちっぽけな頭の思考範囲を超えている。
長瀬新田は、も少し上流

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旧齋藤家別邸のひなまつり2024

2024年03月17日 | にいがた庭園街道
HPより。
旧齋藤家別邸は、豪商齋藤家の四代齋藤喜十郎(庫吉1864~1941)が、大正7年(1918)に別荘として造ったものです。 砂丘地形を利用した回遊式の庭園と、近代和風建築の秀作といわれる開放的な建物は、大正時代における港町・商都新潟の繁栄ぶりを物語る文化遺産です。
戦後この邸宅は進駐軍による接収を経て、昭和28年(1953)には加賀田家に所有が移りました。
時代が移り平成17年(2005)、所有権の移転や解体の可能性などの話題が聞こえてくるようになり、保存を願う運動が市民有志によって起こされました。 署名・募金運動、市議会への請願などが実を結び、平成21年(2009)、新潟市はこれを公有化しました。

毎年あちこち雛人形を見にいってるが、出遅れた今年はもう時期を外しそう。
旧齋藤家別邸へ行ってみようか。お庭からのあの立派な建物も見たいし。
先に、新潟県の埋蔵文化センターへ寄り道。
苗場山麓ジオパークのお勉強してるが、何回か記事にしてるうちに、だんだん論文から抜粋だのウイキペディアから拝借だのが多くなり、無断使用とお叱り受けるんじゃないか?と心配になってきた。せめて写真は少しでも自分で撮って、と思い、埋蔵文化センターで無斑晶ガラス質安山岩だの、菫青石(これは埋蔵物じゃないか)などを展示してないかなぁと思って行ってみたが、それとわかるのは黒曜石の石器くらいなもの。そういうのは地元津南町や、糸魚川のフォッサマグナミュージアムにでも行かなければならないか?まだ遠くまで運転する自信なし。

じゃ、旧齋藤家別邸へ。

白壁通り(旧齋藤家別邸の壁が白で、手前の料亭の塀が黒。)




まずは1階の蔵の中のお雛様



1階の仏間として使われていた部屋。


奥の間の掛け軸

梅花鳴鶯
この色はむしろメジロに近いな。

大座敷


今年は梅もほとんど見てないので、ここでお花見を兼ねる。

2階へ











お庭に出て、この建物を外から撮影したかったが、能登半島地震の揺れで灯篭などが壊れたため、お庭は立ち入り禁止になっていた。

隣の茶室では、安田瓦の鬼がお茶を頂いていた(笑)




もっと沢山歩く予定だったが、右足の踵が割れちゃて痛くて長く歩けない。
前よりカメラを構えた時の腕の痛みは減ったけど、6枚くらい連射すると痛い。
退院してあっという間の2週間だが、看護師の監視の目がなくなってからの自堕落な生活は情けない。次の検診で怒られるんじゃ・・・。

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アバランチシュートと筋状地形の違いについて。

2024年03月17日 | 苗場山麓ジオパーク
苗場山麓ジオパークのお勉強その7
苗場山麓ジオパークガイド認定検定は、
-奥信越の火山と川がつくりだした大地・雪に育まれた自然と歴史文化- 
ということで、雪に関する問題も多い。このキャッチフレーズも暗記しとくと1点稼げる。


雪崩地形の分類について Classification of Snow Avalanche Landform 関口辰夫(国土地理院) Tatsuo Sekiguchi(Geospatial Information Authority of Japan)
より抜粋 

日本海側の山地では毎年のように多雪となり、雪崩 や雪崩災害が頻繁に発生している。これらの山地斜面 では全層雪崩による特有の地形が形成されている。全層雪崩によ って侵食されて岩盤が露出した幅の広い直線状で急傾 斜の地形をアバランチシュートと呼んでいる。アバランチシュートと同様に急傾斜で直 線状だが、幅や深さが数mの幅の狭い溝状の地形を筋 状地形と呼び、北海道から山陰地方にかけての日本海 側山地に広範囲に分布している。新潟県内において筋状地形を詳細に調査した結 果、積雪深が1.0~1.5m以上、標高が200m以上、傾 斜が35~45°の斜面に多く、山地斜面や地すべり滑 落崖、火山のカルデラ壁、段丘崖などの急傾斜の地形 で多く分布していることが明らかになった。

こんな図も見つけた。はっきり区分されてる。



「のよさの里」の先の、「鳥甲山の展望台」で2021年10月に撮影した鳥甲山。
豪雪地帯の秋山郷なので、アバランチシュートが、当たり前にみられる地域のように思われるが、意外にもこの黄色で囲った辺りでしか見られない。
他のアバランチシュートは、もしかしたら地滑りでなくなったのかな?

一方、同じ関口氏の別の論文から拝借した筋状地形の空中写真

立体視可能とあるが、やってみたけどこの写真ではイマイチ。ちなみに立体視とは、わずかに撮影場所をずらして撮影した写真を並べて、右目で右の写真、左目で左の写真を見ると、頭の中で合成されて立体的に見える事。最初は難しいが、2枚の写真の間にハガキなどを置いて遠くを見るような視線でやってみると、見えるよ。

上記の抜粋で明らかだが、アバランチシュートと筋状地形は、どちらも雪崩地形だが別の物と理解するのが正しいんじゃないかと思われる。
が、時に混同されて、あるいは一括りにされて使用されていることがあり、認定検定で解答する際は、いかにもそれらしい選択肢を選んで1点損することが無いよう注意を要する。
(凄い遠回しの言い方になってる事をご理解ください💦)

奥只見湖のアバランチシュート(2023年6月撮影)


海谷山塊から望む千丈ヶ岳のアバランチシュート(2020年8月撮影)



見事なU字溝

同じ海谷山塊・鋸岳にて2018年7月撮影。
手前の斜面。木々の間に縦筋が。これぞ筋状地形?
こんな地形は、多雪地域にはどこでもきっとある。


The 筋状地形  2018年11月15日明神岳



これは筋状地形?
アバランチシュートと筋状地形の中間??
2013年6月御神楽岳から撮影

間違いがあったらご指摘ください。
続く。

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