友人に、好きなドラマを訊かれ、 暫く考え思い浮かんだのはこのシーン。
(冒頭、ちょっと不思議な雑音が混じってるようだけど、聞き流して。)
人前で喋るのは苦手。でも落語の話術を学ぶのは、自分のスキルアップにつながるかもと思い、渡瀬恒彦の愛宕山の冒頭部分を何度も聴いて暗記した。面白かった。
でも、喋りが上手くは、なかなかならないよねぇ。
では、文字に起こしてみます。細部は訂正予定。
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えー、太鼓持ち。
男芸者と呼ばれる商売がありますが、これは難しい商売でありまして、
男が、男の客のご機嫌をとらないけません。
東京の方ではまだ古い方が何人かいてはるようですが、
終戦近くは何人か居られるようですが、残念ながら大阪では見かけんようになりました。
大阪ミナミの太鼓持ち。
一平と茂八の両名。
ミナミのお座敷をしくじりまして、つてを頼って、京都は祇園町に流れてまいりました。
きょうも、室町の旦那衆が祇園町で遊んでいたんですが、
きょうはひとつ野駆け(ピクニック)でもしよやないか、ということになりまして、
舞妓さん、お茶屋のおかみさん、中居さん、それに、一八、茂八の両名もそこに加わりまして、祇園町から西へ、西へ。加茂川を渡ります。
御所から、どんどん西へ出てまいります。
野辺へ出てまいりますと、春先のこととて、空にはひばりがピーチクパーチク囀って、
下には、レンゲ、タンポポの花盛り。
陽炎が、こう燃え立ちまして、
遠山には、す~~~と霞の帯を引いたよう。
麦が青々と伸びて、菜種の花が色づいていようという本陽気。
やかましゅうゆうてやってまいります、その道中の陽~気なこと。
(その道中の陽気なこと、が上方落語の定番の決め台詞だそうで。「地獄八景亡者の戯れ」でも、遊びに飽きた旦さんが、ひとつ、地獄へいってみよやないかと、わざと河豚に当たって、舞妓さん、女将さん、中居さん、太鼓持ち等々引き連れて、やかましゅうゆうてやってまいります、その道中の陽気なこと。と、長~いお話が始まる)
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