
「新聞を毎日読む子はほとんどいない」「学年が進むにつれ、読まない子が増えている」実態を踏まえると、「多くの子が新聞を知らない」「新聞の魅力を感じていない」実態が浮かび上がります。失礼ながら、指導者の先生、保護者の皆様も読んでいないのであれば同じ傾向があるのではないでしょうか。
「コンクールに応募するから新聞を読むように」というのでは本末転倒です。やらされた感が悪循環を招いてしまいます。まずは教師、保護者が新聞の価値を確認した上で、新聞とは何かを教えることが大切です。実態として、どの学年でも魅力を感じていないので読まない現実があるのですから・・・
夏休みを終える時期になりました。「大事なことを落とさない文章を書く」ことを意識して、夏休みの思い出を文章にしてみませんか。思い出を文章にすると、「楽しかった夏休み」「楽しかった家族旅行」等、「楽しかった」など、定番のフレーズを使うことがよくあります。5W1Hに整理すると、「本当は楽しくなった」「もっと別の表現ができる」ことに気付けると思います。
すでに2学期が始まっている学校の多いと思いますが、NIEに取り組んでいる、取り組もうとする先生方は、2学期にどんな実践をするか、そのためにどんな準備が必要かぜひお考え下さい。
紙媒体の新聞を取っていない家庭が多い場合は、「記事の切り抜き」を要求するのはタブーです。ネットも認める場合も、子供が使える記事をどうすれば入手できるかスキルを積む指導を経ないと混乱するだけです。
金はそれ自身に善悪を判断する力はない、善人がこれを持てば善くなるし、悪人がこれを持てば悪くなる。
渋沢栄一(日本の資本主義の父)
中日新聞 2024年7月3日付(朝刊)