新聞離れに拍車をかけたのがコロナ禍。それまでは人を待たせる施設に当たり前のようにあった新聞が、「感染の恐れがある」「諸事情で経費削減」等の理由で消えていきました。当たり前にあったものでも、なくても困らないと「うちもやめようか」。新聞記事を読むと良いことがありますよ。
昨日の出来事を翌朝に、今日の学校生活の中で皆に伝えたいことを帰りの会で発表する等に取り組んでいる学級はいくつもあると思います。そんな時、伝えたいことを分かりやすくまとめるノウハウは新聞作りのコツを生かして欲しいものです。
新聞の購読者が減ったために「記事の切り抜き」を宿題に課すのは困難なものの、今の社会の動きを知ることは大切。家庭学習のために新聞を買いにコンビニに走るのは論外ですが、今日のニュースを調べる活動は、ネット、テレビなどでも可能です。切り抜きができる子は切り抜きでも大丈夫。ただ、大きなニュースがない場合もありますので、数日のゆとりを設けて、みんなに伝えたいニュースを探し、何の媒体から得たのかも記録しましょう。
一昔、二昔前のNIEに関わる家庭学習では、記事の切り抜き、スクラップが定番でした。家庭での新聞購読率が減ると今は取り組むべきではありません。その一方、NIEのノウハウを生かした家庭学習は、今だからこそ取り組んで欲しいものです。次回から、いくつか紹介します。
正直なところ、NIEに関わる人が減る一方で、自分を含めて「過去の財産」で息をついているのも事実。ここ数年、学校、教室に行くたびに、大きく変わっているのに驚かされます。「講師」として招かれていても、今の学校の学び、ニーズが分からなければせっかく与えてくれた貴重な機会がマイナスになることも・・・。学校教育を外から見る者にとって、「過去の財産」は役に立たないことを痛感しています。