アンティマキのいいかげん田舎暮らし

アンティマキは、愛知県北東部の山里にある、草木染めと焼き菓子の工房です。スローライフの忙しい日々を綴ります。

郡上割り箸のお話会に参加しました。

2016-04-14 11:26:37 | アンティマキ風自然的生活
   一昨日、友人が主催した「郡上割り箸を作っている方から、森の話を聞く会」に参加しました。遠く、郡上八幡からお越しくださったのは、株式会社郡上割り箸の小森胤樹さんです。

     最初に見せられたのは、数枚の森の写真。すがすがしく感じる森の写真もあれば、気味悪くて、不快に思える森の写真も。

    上は心地よい森。適度に間伐した人工林です。下の写真は、間伐がなされなかったため、下草がはえず、表土が流れて根っこがむき出しになった木々です。緑がないので、モノクロ写真のよう。気持ちのよい森ではありません。

   むかし、鞍馬山の僧正が谷でこの光景を見たことがあります。薄気味悪くて、まさに天狗が出そうな森だ!と思ったことを思い出しました。

   小森さんのお話は、びっくりの連続。以下、彼の話をごく一部ですが列挙します。
    
      日本の森林面積は国土の68%を占めている。そのうち4割が人工林。昭和40年代の、国の拡大造林の方針のため、これだけ広がった。当時は山に仕事がなく、苗を植えると1本いくらで日当が出たため、大きな収入になった。

      しかし、このすぐあと、外国の木材が大変安い値段で輸入されるようになり、国産材は競争できなくなった。せっかく植えた苗は間伐されず、どんどん成長。その結果、現在の日本の森の体積は、過去2000年の歴史の中でもっとも多くなった。

      石油や電気、石炭などのエネルギーにとってかわられるまで、薪と炭は、人々の生活になくてはならないものだった。東海道五十三次の絵に描かれている松は、たいていほんの数本。これは実際の風景を省略したのではなく、薪炭用の木の伐採が激しかったという証拠。

       現在、日本では、エネルギー源としての薪炭の需要は減ったが、住宅は、木造家屋の建設がいまでもかなりの割合を占めている。ところが、日本は自国の木材をたった30%しか使っていない。森に木があるのに、使っていない。

       世界の木材自給率の筆頭は、森林伐採が極度に進んでいるマレーシア。そのあとに続くのは、カナダやスウェーデンなどの先進国。自国内の需要にこたえたうえで、十分輸出もできている国々だ。日本は、自国の木を放置したまま、7割もの木材を海外に頼っている。おかしなことだ。自国の森の木々に対しての利用率は、わずか0.53%。

        割り箸を作り始めたのは、間伐材を消費して、森にお金をもどし森を元気にするための資金としたいから。「割り箸は使い捨てだからもったいない、環境に悪い」という考えがあるが、国産割り箸と洗い箸の環境への負荷を計算したところ、ほとんどかわらないことがわかった。外食産業で、人が使った箸を洗うためには、大量の水と熱と洗剤が必要。そのことを勘案して計算してみた結果がこれ。国産割り箸の需要を伸ばせば、間伐のためのお金が生まれ、森が元気になる。

        外国で作られた割り箸は、遠くまで運んでくる過程でかびる心配がある。だから、かび防止剤を大量に使う。それが人体に悪影響を及ぼす。外国産の割り箸は100膳100円ちょっと。郡上の割り箸はその4,5倍。高いと思うのだろうが、一膳はわずか4円か5円。その程度を価格に上乗せしても、安全性と自国の森のことを考慮したら高いものとは言えない。

   小森さんは、林業のかたわら、地元の集落で冒険の森を主宰しています。工夫を凝らしたアスレチックの設備がしつらえられているみたいですが、彼の大きな目的は、子供たちに森に親しんでもらうことと。

   昔は薪や柴の調達のため集落のそばには里山がありました。柴刈りやごかき(落ち葉拾い)は、子供たちの仕事でもあったはず。そこでは、遊びも次々に生まれたことと思います。

   さらに、森に人が入ることで、獣たちにストレスを与えるという利点もあります。昔は、里山があったので、獣は森からなかなか出ることができなかった。でもいまは、里のそばにすぐに森が出現したため、獣は里に出やすくなりました。

    小森さんの話は途切れることなく続き、お話会終了後の質疑応答、その後は、参加者たちの持ちよりご飯を食べながらのお話と、ほぼたっぷり3時間以上、実のあるお話をお聞きできました。 

    もちよりご飯には、主催者の友人が仕込んだ味噌と、その場で削った本枯れ節の鰹節で作ったあたたかい味噌汁が提供。どれもおいしく、たのしいひと時となりました。

    ちなみに私が持参したのは、おからと甘酒のケイクサレと、甘酒ケーキ。どちらも卵、乳製品不使用なのですが、いまいち満足できない仕上がりになり、ちょっと残念。さらに改良し、講習会メニューにしたいと思っています。

さて、この郡上割り箸、来週日曜日24日に開催されるあすけ夢里まつりから、アンティマキの出店するイベントにて、わたしのブースのなかで販売します。ひと束100膳が450円。ほぼ実費でおわけいたします。予約注文も承りますので、注文なさりたい方はアンティマキの問い合わせからメイルをください。         
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さばいでぃ農園の和はっかオイル

2016-03-14 11:15:30 | アンティマキ風自然的生活
   昨秋、ヘルシーメイト岡崎店のセール時出店のおり、お店の方から和はっかの精油を紹介されました。無農薬で作られた日本産の和ハッカ油、とても貴重な精油のようです。

   ふたを開けると、はっか特有の香りが。でも、なんとなくやわらかくて、甘さもふくまれている香りです。西洋はっかの精油の香りを覚えていないのですが、たぶん、こちらのほうが優しい気がします。

    荒れ放題の私宅の庭。ミントだけは旺盛な生育ぶりを見せています。アップルミント、ペパーミント、スペアミント。いずれも西洋種のミントですが、たまに、雑草の中に、これらのミントそっくりの草を見つけることがあります。葉は小さめですが、花もよく似ています。調べてはいないのですが、香りもうっすらあるので、たぶん日本在来種のはっかなのではないかと思います。

   この優しい香りのミントの精油、最近、こんな使い方をはじめました。ガラス瓶に大きめの岩塩を入れ、その中に数滴たらす、それだけです。玄関先に置きました。ちらっと立ち読みしたミントの本で見た使い方です。塩がどんな効果をもたらすのか読みそびれましたが、なんとなく気持ちがいい。特に来客の予定があるときは、いつもより多めに精油を垂らしています。

   ほかに、友人が作ってくれたEM入りのキッチンソープに垂らしたり、重曹、石鹸水、酢で作った洗剤に垂らしたりしています。試しそびれていますが、ミント水のうがいもいいのだとか。最近インフルエンザにかかった知人は、プロポリスと、このミントのうがい薬でかなり緩和されたと話していました。それから、お風呂に数滴入れただけで、かなり体を冷やすことができるそう。暑い夏には心地よさそうです。

   さてこのミント、北海道のざばいでぃ農園で作られています。こちらのサイトを見るまで、わたしは昔日本がはっかの産地として世界的に有名だったということを知りませんでした。ミントは西洋のものと思い込んでいたのです。いわれてみれば、子どものころから、ハッカ飴やハッカ糖といった、西洋菓子ともいえないようなお菓子が結構身近にありました。

   いまでは、和はっかといっても、外国で作られた和種のはっかを混ぜた精油がほとんどなのだそう。もともとの日本産のはっかを、日本で、しかも無農薬で栽培しているというのはかなり珍しいことのようです。

   以下、HPから引用します。

「北海道滝上産オーガニック栽培「和はっか」について

 全国唯一のハッカ生産地である滝上町で栽培しているハッカから抽出した100%天然ハッカオイルをそのまま使ったアロマオイルです。脱脳精製をしていない為、主成分であるメントール(ハッカ脳)の含有量(約73%)が高く、低温保存や時間の経過と共に結晶化しやすい性質ですが、人体への悪影響はありませ ん。 品種は和ハッカ種の「ほくと」です。
 生産にあたっては化学肥料を使わず、鶏糞などの天然肥料を使った無農薬、無化成(オーガニック)栽培を行っています。そのため甘く野性味のある爽やかな香りがするのが特徴です。
  そして薄荷脳を抽出することを主とした生産から、和はっかの香りを主とした生産に努力していこうと思っています。
 また前述のように、日本唯一の無農薬、無化成(オーガニック)栽培としてそして和ハッカ産地としてナンバーワンの滝上町の特性を前面に打ち出し、世界でも類のない和ハッカを是非皆さんに知っていただきたいと思います 」


    いまこうして、パソコンに打ち込みながら、すぐそばにこの製油を置いて、ときどきふたを開けてはにおいをかいで息を吸い込んでいます。するとふたを閉めた後も、しばらく鼻先に香りが残っていて、なんとなくリラックスできるように思えます。古いエタノールがたくさん残っているので、今度、スプレー容器に移し替えてミントスプレーを作ろうと思っています。
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肌の話~太白ごま油のこと~

2015-03-01 16:18:39 | アンティマキ風自然的生活
      先日、アンティマキのパンとスコーンの講習会にいらした若い方が、「肌がおきれいですが、どんな美容法を実施しているのですか」と尋ねてくださいました。

      20年ほど前から肌についてほめられはじめ、とくにここ数年前からしきりに「つやつやだね」とか「すべすべしている」とのほめことばにあずかり、にんまりしているのですが、別にとりたてて顔に何かいいことをしているわけではありません。

      しいて言えば、次の三つがちょっと変わっているところでしょうか。
      
      〇洗顔には良質の石鹸を使う。
      〇化粧水は手作り品、クリーム代わりにごま油を使う。
      〇メイクアップ化粧品は、口紅以外使わない。

      洗顔には、奥三河Three trees+のこころざし工房の天然石鹸をつかいます。洗うのは朝だけ。彼女の石鹸はわたしにはどれも気持ちがよく、いろいろ使っています。洗顔後は、柚子の種の焼酎漬けかドクダミの焼酎漬け、どちらもないときは枇杷の葉の焼酎漬けを化粧水代わりにし、そのあとは太白ごま油をほんの少し指につけて顔、首筋、手の甲にべたべた塗ります。これで終了。夜はお湯だけで顔を洗い、そのあとは朝同様の化粧水と油を塗って就寝。

     肌に食用のゴマ油を塗ることに抵抗を感じる方が多いようですが、インドの古典医学・アーユルベーダでもっともよく使うのがこのゴマ油だそう。1年ほど前に、稲武まで来てヨガを教えてくださっている隣町の岐阜県恵那市の横光あゆみさんから教わりました。お聞きしたその日から初めたところ、てきめんに効果が。どのように出たかというと、首筋と手の甲のしわが取れ始めたのです。

     それまで、手製の化粧水をぬったあとはオリーブオイルや椿油、ホホバオイルなど、良質の油をいろいろ塗っていたのですが、ゴマ油ほどの効き目は感じませんでした。これまで使ったどの油よりも安いし、つるつるになります。乾燥肌ではないのですが、それでも冬になると口の周りに白っぽい粉が吹いたようになることが多かった。でも、この冬はそれもまったくないままに過ごすことができました。


     私が化粧をやめたのは25年ほど前。やめた理由は、化粧下手なのでおしろいが浮いてしまいみっともないのと面倒くさくなったから。口紅だけはいまでもつけたくなるのですが、それも稲武外にでかけるときだけ。しかもいったんつけたら一日中つけなおしをしないので、なかなか減りません。だから、私の家の支出項目のうち、最も低いのは美容代だろうとおもいます。美容院に行くこともめったにありませんから。


     もともとニキビなどの吹き出物がほとんど出たことがないので、肌が丈夫だということもあるのでしょうが、下宿でインスタントラーメンばかり食べていたころは、肌に生気がなく、そばかすのようなものがたくさんできていました。30代の半ば、マクロビオティックの食事法を知ってしばらく実践したころは、体調もよくなり肌につやも出てきました。でも、いまのように人様にほめていただくことはなかったとおもいます。

     当時より今のほうがずっと年もとり、食生活も乱れているのですが、肌だけは当時よりきつやつやしています。もちろん小じわもそばかすっぽいのもあるのですが、何よりちがうのが頬の色。化粧をやめてしばらくのちまで、口紅を引くと同じように、ほんの少し頬紅はつけていました。いまは、そういうことを全然していないのに頬がほんのり赤いのです。

     手作り化粧水はだいぶ前から使っていたので、最近変わったことといえば、ゴマ油のみ。太白ごま油は料理には少々高めですが、化粧水としてならかなり安い。肌が気になる方には、ぜひ、太白ごま油の使用をおすすめします。ただし、個人差があるはずだし、もしかしたら何か良くない反応があるかもしれないので、手の甲か何かで試してからお使いください。     
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今年の薪ストーブ生活

2014-01-15 12:00:02 | アンティマキ風自然的生活
   「今年の稲武のお天気は、なんか変だ」と、最近会った何人かの稲武在住の知人たちが言いました。雪がほとんど降らないのです。なのに寒い。

    昨年、豊田市旧旭地区の森づくり会議のメンバーから、広葉樹の薪材を何度か購入しました。今年は、その薪のおかげで、ストーブのある部屋とその周辺は、なんとか暖かく過ごせています。ただし、あちこちからたくさんいただいた廃材や枝をちゃんと乾かす暇がなくて、露天に放置したまま冬を迎えたので、焚きつけにする木がかなり少ないのが難点です。

    それで、しばしば裏山に行っては杉の葉や枯れ枝を拾い集め、大量にストーブに投入して、固い薪を入れています。

     このあたりの山にしては、比較的間伐がなされているので、適度に光が入るため、杉の葉はとてもよく乾いています。家のすぐ近くに拾わせてもらえるところがあって、幸せです。

     さて、薪ストーブは、暖かいだけではありません。その周辺はとても乾燥いているため、格好の干し場になるのです。

     先日までストーブ下で干していたのは、リンゴの薄切り、リンゴの芯、ユズの皮の千切りに種です。干しリンゴは端からラム酒につけ、ケーキの具材の一つに加えます。芯のほうはハーブティーの材料に。ユズ皮は漬物などにつかい、種は化粧水にします。

     こちらはニ、三日前から干しているブルーベリー。友人が生の実をラム酒に漬けて、漉したかすです。期待したラム酒味のブルーベリーとは程遠い、固くて渋みまで少し感じる実でした。右はとりあえずそのまま干しているところ。左は、粗糖と白ワインを加えてかなり煮たものを干し始めたところです。

     左のほうは、日が経つにつれ、しだいに食べやすく、あじわいのある実に変わりつつあります。マフィンに入れてちかぢか焼いてみようと思います。右は、なかなかおいしくならないので、左の実を煮た汁の中に漬けていっしょに干しました。まだ数日かかりそうです。

     ストーブの上に石板や陶板をのせて者を焼くとよいと聞いたので、ずっと前にいただいたほうらくを出してきました。落花生は、このほど始まったグリーンママンの朝市インタキソウで買った、徳八農園のものです。半日ほどほうっておいたら、おいしくてこうばしい状態になりました。

    落花生が調子よくできたので、次に生ゴマを広げてみました。でも、一日ほどようすをみなかったせいで、下のほうが黒焦げになってしまいました。

    こちらは、冷凍庫にしまいっぱなしになっていたジャム。ナシとリンゴとイチジクです。全部あわせてストーブ下にしばらく広げ、乾燥させました。そして水気がだいぶ飛んでから、ラム酒を注ぎました。たぶん、寝かせておけば、これもいいケーキ材料になってくれることでしょう。

     稲武12年目の冬。寒さにはまったく慣れません。雪のためいけなくなるのが心配で、イベントにはしばらく出店しませんが、家の中では、こんなふうにいろいろ忙しくしています。



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ユズポン酢・ユズ酵素ジュース・ユズ+レモンチェロ・ユズ塩、ユズ茶・ユズ化粧水、作りました。

2014-01-10 17:59:59 | アンティマキ風自然的生活
  先月の初め頃、徳島に住む友人からたくさんのユズが届きました。稲武では手に入らない貴重な柑橘類ですが、彼女のいる地域では、採る手がなくて、ユズは木々にたわわに実ったままだそう。無農薬で育った箱いっぱいのみずみずしい果実は、香りが高くて色も美しく、あるだけでうれしくなりました。

   でも、なかなかまとまって保存食作りをする時間がなく、おすそわけしたり、ちょっとずつ絞って使ったりするだけでひとつきたってしまいました。

   やっと先日、まずポン酢作りからはじめました。

   ポン酢は、簡単です。とにかく絞ります。皮も袋も使うので、絞り方は雑でけっこう。絞り汁がある程度たまったら、軽量カップに入れて計り、保存瓶に入れます。絞り汁と同量の醤油、その5分の1ほどのみりんを加え、昆布とかつお節を投入。箸でかきまぜて昆布とかつお節をしずめ、完了。あとは寝かせるだけです。

   味を見ながら、だいたい数週間からひとつき後に液を漉し、昆布とかつお節をのぞきます。寝かせるほど味が良くなるそうですが、わたしは端から使っています。
   
    さて、皮は、無農薬のレモンの皮とあわせて、レモンユズチェロを作ります。こちらは、お菓子に使うリキュール。数年前作ったレモンチェロを、今年初めてケーキに入れたら、すばらくおいしくできたので、再び仕込みたくなったのです。レモンが少ないので、ユズと半々にして作り始めました。
  
    ユズとレモン、足してほぼ8個くらいの皮を瓶に入れます。そこに、ウォッカを700mlほど注ぎ、1週間おきます。1週間後に皮を除き、白ワインをウォッカの倍量加え、粗糖を200gほど加えます。そしてこれもひたすら寝かせます。

     こちらはユズ酵素ジュース。汁を絞り取ったあとの皮と袋とヘタで作りました。中身は食べないので、きれいな皮は使わず、表面に点々ができているものだけえらび、すべてを適当に刻みます。容器に入れ、重量の1.1倍のビートシュガーを加えます。こちらは、毎日手でかきまぜ、アワがぷくぷくしてきたらできあがりです。

     さて、次に作ったのは、ユズ塩。昔、レモン塩なるものをどこかで知り、レモンの輪切りと塩を適当に瓶に入れて作ったことがあるのですが、なんだかおいしくないものができ、使わずに捨てたことがあります。ほんとのつくり方を知りたいものだとおもっていたら、一昨日、本屋で「レモン塩」というタイトルの料理本を見つけたのです。

     買うのはやめて、つくり方だけ立ち読み。レモンはないので、ユズで作ってみることにしました。以下はうろおぼえで、今日作ってみたユズ塩です。

     ユズ大小あわせて8個を輪切りにします。種はのぞきます。1キロの自然塩を用意し、3分の1ほど、保存瓶に入れ、その上に半分ほどのユズを載せ、また塩を少し振り入れ、さらにその上にのこりのユズを載せて、すべての塩を入れます。これで、ようすを見ながらしばらくおきます。
 
     どれくらいたつとどうなると書いてあったのか忘れましたが、だんだん水気が出てきて、ユズ味のするどろっとした塩になるはずです。炒め物や肉・魚の下味付け、ドレッシングや手塩としても使えると思います。前は、半分腐ったようになりましたが、今度は塩が多いので、かびたり腐ったりすることはなさそうです。

    下の写真は、いま製作中のユズ茶の材料の一部です。皮と種を取り除いた中身をフードプロセッサーにかけたもの。皮は、同じくフードプロセッサーにかけて粗みじん切りくらいの大きさにし、冷凍庫に入れました。いったん凍らせてから解凍して使うと、繊維がほぐれて味がしみこみやすいのだとか。あした、解凍してから皮とまぜ、粗糖を入れて、ユズ茶の素を作ります。

    さて、最後に残った種は、化粧水に。先日取り分けた種は焼酎につけたので、今日の分は、日本酒につけることにします。

    あと、もうひとつ、忘れていました。きれいな皮は、千切りにして、ただいま薪ストーブの下で乾燥中。漬物などに使う予定です。

   
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アロエの威力

2013-02-04 18:05:24 | アンティマキ風自然的生活
   ストーブの薪に点火する折、家人があやまってガスバーナーの口のところを指で触ってしまい、火傷を負いました。

   触ったのは、左の金属の部分です。炎を出した直後なので、かなりの高温だったらしく、ものすごく熱かったそうです。すぐに水で冷やしましたが、じんじんとする痛みは増すばかり。

   それで、アロエを切ってきて、火傷した箇所にぬり、その後、アロエを入れた水に火傷した2本の指を浸し続けました。

   ほぼ1時間後の状態です。中指と薬指の先端を火傷したのですが、その部分、しわが寄っているだけになりました。

   アロエの治癒力はすごい! 再認識しました。

   京都にいたころは、ベランダでアロエを育てていて、火傷のときも虫にさされたときも怪我したときも、いつも使っていました。たくさん切り過ぎたときは冷凍庫に入れていたほど。

   こちらでも育て始めたのですが、冬越しができなくて中断。昨年秋、平地にすむ友人のところでもらってきたアロエを、寒い季節になったとき部屋の中に入れてみました。すると、たまには0度以下になりそうな寒い部屋なのに、ちゃんと生き延びていて、いざというときに役に立ってくれました。

   卵油も火傷にかなり効きますが、まず冷やす必要があるため、アロエやアロエ水はより優れているように思います。

   ところで、私は恐いので、ガスバーナーは使いません。裏山から杉の葉の枯れたのを拾い集めて、マッチで点火しています。


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魔女のはなし

2012-12-08 18:08:22 | アンティマキ風自然的生活
   一昨日の晩、NHKのBSプレミアムで、ドイツの魔女の末裔が出てくる番組を放映しました。魔女は、薬草や手当て法などに熟知していた女性を指す言葉で、西洋医学が台頭するまでは、魔女の存在は庶民にはなくてはならないものでした。

   番組では、ハーブの薬局を開いている女性が、近所の野原で多種のハーブを採取していました。ほとんどが自生。知っている草もあれば知らない草もあります。実に多様な草が生えているようです。それらのハーブで、薬草のスープを作りました。色がきれいで、体によさそうでした。

    代々長女が魔女の地位を受け継いでいるという家に育って、20歳を過ぎてからそのことを知り、魔女になったという女性も登場しました。魔女は、中世にキリスト教の教会から残酷な仕打ちを受け、息を潜めるようにして生きながらえ、伝統を受け継いできました。当時、教会が魔女狩りを行った理由は、「体や心を癒し、治すのが教会以外の存在であってはならない」というかたくなな考えにあったとのこと。ぞっとする話です。

    番組を見た翌日、うちにある数少ないハーブ、フェンネルとアップルミントを摘んできました。ストーブの下で乾かすためです。番組を見て、完全に枯れてしまう前に採っておかないと、と思い立ったからです。

   30代の中ごろ、マクロビオティックの食事法を知ったのがきっかけで、東洋医学やアーユルヴェーダ、民間薬やお手当て、ハーブによる自然療法などに興味を持つようになりました。

   そのころ、私は「いつか魔女になりたい」と冗談交じりに周囲に話していました。最近になって、いまでも西洋には魔女と呼ばれる人たちがいて、自然療法家として活躍していることを知りました。グリム童話などに出てくる魔女たちが、かまどの前に腰掛けて、にたにたしながらヘビやカエルの入っている大なべをかき回している絵が、実はまるっきりの空想の産物ではなくて、そういったものも、薬としてつかわれているのだということも。

   魔女にはなれなくても、もと畑の中で育っているたくさんの野草から役に立つ草を見つけたり、育てやすいハーブを選んで栽培することはできそう。そしてハーブ事典を参考にしながら、体調に合わせてブレンドすることもちゃんとやってみたいとおもっています。

   ところで、番組に登場した女性たちは、日本人の目から見るとみんな肥満といっていい体型でした。西洋の童話には、いい魔女とわるい魔女が出てきます。悪い魔女はやせこけて鷲鼻。いい魔女はどちらかというと小太りでした。だから、自然療法家たちは、やっぱりいい魔女なのでしょう。
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松明のあかり

2012-08-13 23:02:41 | アンティマキ風自然的生活
    先日東栄町のKさん宅にを尋ねた折、ご主人から松明の材料となる赤松の小さな薪をいただきました。

   古い鉄板の上に、教えられたとおり薪を井桁に組み、じかに火をつけてみました。

   つきました。よっぽど乾いているのと、松に油があるからなのでしょう。

   でも、すぐに消えてしまいました。スギの葉や月桂樹の枯れた葉をそばに敷き、なんとか燃え上がらせました。月桂樹と松のいい香りが漂います。文字通り松でとった照明は、明るいだけでなく、燃え方がゆっくりで火が長持ちするように思います。だから、手元の明かりとして間に合うのでしょう。

  美しい炎です。赤々と燃えるそばにいても、暑くはありません。暖かさが気持ちよいくらい。きょうからお盆。盆が終わると、稲武はいつも突然秋の気配が忍び寄ります。暑すぎる今年の残暑は、さてどうなることでしょう。
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西村自然農園の「暮らしを紡ぐ塾」に参加しました。

2012-07-27 21:29:44 | アンティマキ風自然的生活
    豊田市小原地区の西村自然農園が毎月開いている「暮らしを紡ぐ塾」に、はじめて参加しました。こちらでは、寒茶作りや麹作りを教えてもらいに行ったことはあるのですが、紡ぐ塾に参加するのははじめてです。

   この塾は、四季折々の畑や野原から採れる野菜や野草、薬草を材料にして、食べ物やお茶や薬、保存食などを作ったりして、農園主の西村文子さんが生活の中から学んだいろいろな知恵や工夫を教えてもらえるものです。スケジュールはいつも驚くほど盛りだくさん。

   今月は、紅茶作りをメインに、この季節の野草や野菜を使った料理屋保存食のつくり方が学べるというので、友人たちと参加しました。参加したのは、7月9日です。この日は10人の方が集まりました。

   最初にまず紅茶作りの開始。西村さん宅のあちこちに生えているお茶の木の新芽を摘みました。ざるに広げてしんなりしてくるの待ち、洗濯板でもみます。

   密閉容器に入れて暖かい場所におき、発酵させます。

   3時間ほど経つと、お茶は少し赤みを帯び、青臭さが消えてきます。

    発酵させている間、たくさんの仕事をこなします。拾ってきた梅はジャムにするのですが、あく抜きのためゆでこぼします。文子さんは2回行うそうですが、2回ともゆで汁が冷めるまで放置。これがあく抜きを徹底させるコツのようです。

    冷めたらざるにあげ、水を切ってからフライパンでジャムを作ります。ジャムをフライパンで作るのは初めて。文子さんは、「フライパンは厚くて浅いので、ジャム作りに最適です」とおっしゃいます。砂糖はだいぶ水分を飛ばしてから入れます。右が文子さん。

    今月食べる野草は、イノコヅチ。秋になると人間や動物に山ほど実を貼り付けて、取り除くのが面倒な困ったやつです。文子さんに言わせれば、あのイノコヅチが、「時々無性に食べたくなるほど」おいしい、のだそうです。

    そしてこちらはイヌビユ。「イヌ」と頭につく野草は、たいていどうにもならないつまらない草と人々が思っている草なのだそうですが、これはおいしいのだそうです。

    みんなで収穫した野菜と野草。ここでは、野菜と野草が同格に扱われています。

    ミョウガずしを作っているところです。

    野草は、アクの強い順からゆで、お湯を無駄にしません。

    イノコヅチはゆでてからニンジンや油揚げと炒めて、塩麹で味付け。

     ご馳走が並びました。真ん中下がミョウガずし。葉っぱの緑がきれいです。香りもあります。

     新ジャガイモのコロッケとハコベ入りの卵焼きは、文子さんのご主人作。ご飯は、ニンジン葉とニンジンのそぼろg歩半です。数え切れないほどのおかずができました。最初、レシピをわたされたとき、お昼までにこんなにたくさんの料理ができるのだろうかと思いましたが、文子さんの段取りがよくて、きちんとお昼までに完了。驚きです。

    食後は、発酵が終わった紅茶の焙煎に入ります。ホットプレートにコメ袋の紙をしき、その上で温めます。随所に文子さんの知恵が詰まっている作業です。

    最低の温度で炒ります。だんだん紅茶の香りが。

    焙煎した紅茶をいったんざるに通し、残ったものをさらに焙煎。

    できた紅茶は、浸し時間が長過ぎて、ちょっとあおくささが残っていましたが、朝摘んだお茶の葉で午後紅茶が飲めるなんて感激です。しばらく前に文子さんが作ったウーロン茶も入れていただきました。こちらは、私が今まで飲んだウーロン茶の中では、香りが高くて最高でした!

    こちらに来るたび、知らなかったことを学びます。私と同世代の文子さんですが、私が田舎暮らしにあこがれ始めた30年近く前、彼女はすでに当地に移住し、土になじんだ生活をはじめていました。長い年月の間に彼女が培った知恵と工夫はすばらしい。遅ればせながら、これから少しずつ、彼女から学びたいと思っています。

   








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ドクダミ化粧水

2012-06-27 21:17:29 | アンティマキ風自然的生活
  前から作りたかったドクダミの化粧水。やっと作れました。

   ドクダミは、家の周囲にいやになるほど自生しています。絶えるということはまず考えられないくらいの旺盛な繁殖力を、そこかしこで見せています。でも、毎年ドクダミ茶と化粧水を作りたいと思いつつ、いつも時期を逸していました。やっと今年、化粧水の仕込みができました。

   つくり方は簡単です。ドクダミの生の葉を4,5センチに刻み、広口びんにぎゅうぎゅう詰めする。そこにホワイトリカーを瓶の口まで注ぎいれます。注ぎ終わったら蓋をして密閉。

   わたしはドクダミを入れすぎたみたいなので、あした葉っぱを少し取り出すことにします。多過ぎて、ホワイトリカーより上に出てしまうと腐敗の原因になりますから。

   3ヵ月後出来上がり。小瓶に入れて、植物油を加えれば使えるのだそうです。植物油は、ドクダミ液200ccに対し小さじ1杯弱でいいのだそうです。

   ふだん私が使っている化粧水は、ユズの種やビワの種の焼酎漬け。しっとりと肌になじみ、トラブルは一切おきていないので、市販の化粧水は長いこと買ったことがありません。これらの化粧水にドクダミが加われば、もっと肌にいい効果を与えてくれそう。3ヵ月後が楽しみです。

   ところで、上の写真の瓶の隣に映っている花瓶の中には、ミントと玉アジサイが生けてあります。玉アジサイを拡大して写すとこんなです。紫のようなピンクのような淡い色の花弁が美しい。この花、実は雑草なのです。なかなかちゃんとしたアジサイが育たない私の家では、貴重な花です。


   

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