15回目の受験に失敗しましたが、欠点が全て把握できたので気を取り直して次がんばろうとしました。しかし体調を崩ししばらく受験できない状況が続き、大雨の試験から数週間後、病み上がりながら何とか受験…。
16回目の受験はKさんが試験担当、この日は何かと間が悪い日となりました。
試験場はバイクだけでなく他の車両(普通車、大型特殊、バス等)が走ってるので、他の受験者の動きにも注意しなくてはいけません。この日は、他の試験はなく教習所の教官が練習する日のようでした。ですので、コース内あちこちで見たような教習所の名前が書いている教習車が走って公安委員会の指導を受けてました。
何か嫌な予感がしましたが私の出番、出走してしばらくすると、とある教習所の教習車が目の前でブレーキ踏んだり、変なタイミングで進路変更したり、はては急ハンドルかましたり、「なにか特別な訓練でもしてるのかな?」と思い車間を十分すぎるくらい保って後を走ってました。
すると、悪い予感は的中し、先の教習所の車が目の前で縁石に乗り上げて立ち往生…、私も停車、その車の動き(そのまま突っ切るのかバックで元に戻すのか)を把握してから後方確認、障害物をかわすように抜いていきましたが、そこで全体のリズムが狂い、一本橋でも脱落しそうになりましたが何とか完走。結果は不合格、やはりコース全体のリズムがチグハグだと指摘され、暴走車及び事故車両等の処理も法規走行のうちと指導されました。ただ、一本橋での脱落を回避したテクニックについては評価されました。
17回目の受験、受付行くと前回の戦友のおじいちゃんがいまして、「何でおるねん!!」とやっぱり怒られました。
17回目はSさん担当、私がトップバッターでスタート、前回すごくいい話を聞いたので指摘されたクセは全て修正しました。その甲斐あってSさんから「課題行きましょう」という、すごくありがたい神の御言葉をいただきました。
残念ながらその日も僕以外課題に行く方はいらっしゃらなかったですが、先のおじいちゃんが「受付で吉報を待っている」と一言残してコースを後にしました。
さて、スラローム開始、2回失敗してるので苦手意識が完全にインプリンティングされてましたが、何とか規定通り通過。
ほっとしたのもつかの間、初めてナナハンで急制動に挑戦、急制動は40キロ以上のスピードから急ブレーキ掛けて、指定した場所から11m以内で停車させなくてはいけません。もちろん指定箇所より手前でフライング気味にブレーキ掛けたら減点、ロックさせても減点という決まりでした。ナナハンは重いからガツンとフロントかけたら十分止まる、後ろのロックだけ注意、と前回の安全運転講習会で習ったのでその言葉を信じてスタート、
40キロ以上のスピードで、近畿スポーツランド第一コーナーのブレーキングのようにガツンとかけました。
ところが、まさかのフロントタイヤのロック!!、変に力が入ってたのかハンドルが完全に切れ込みハイサイドを食らいました。(ハイサイドは曲がっている(ハンドルの切れた方向)と反対方向にバイクから振り落とされる転倒のこと)
しかし、昔モトクロス遊びやミニバイクレース遊びをしてた経験が生きたのか何とか暴れるバイクを抑えて指定場所で停車することに成功。
指定箇所の真横にいたSさんの顔が真っ青だったのを覚えてます。
結果はタイヤロック等により不合格、
Sさん「『ハイサイド返し』を間近で見たのは初めて、素晴らしいライディングテクニックですよ。残念なのは減点方式だから加点ができないこと。気持ちとしては合格ラインにいます。ただ、スラロームは手を抜いたでしょう。あれだけのマシンコントロールができるならもっといけるはず。」と評価されました。
私「やっぱり2回スラローム失敗してるのがトラウマです。安全講習会のコーススラロームとかもっと難しいの一杯やってるんですが…。バイクって難しいですね。」
それを聞いたSさんは
「バイクの難しさを知ること、それが僕らのすきな『オートバイに乗る』ということですよ」
とニコリと答えてくれました。
受付行くとおじいちゃんから「またアカンかったんか!!」とお叱りのお言葉をいただきました。おじいちゃんと次回の予約をしましたが、どうやらおじいちゃんはしばらく来れないのこと、私はおじいちゃんと携帯のメールアドレスを交換して「合格したら報告します!!」と約束しました。
続く(次回いよいよ最終回です)