うつくしが丘にある一軒の家
そこに代々住む人の人間模様
第一章 おわりの家
美保理
夫婦で床屋を新装開店するため
うつくしが丘に家を購入し越してきた
夫の名は譲
代々の理容師で
美保理は好きになった男のために
結構歳がいってから理容師を目指した
この時点でこの家は築25年
オープンを二日後に控え
近所の人から
「ここが不幸の家と呼ばれていることを
知っていて買われたの?」
と心ない言葉
リフォーム業者からは
庭にある枇杷の木が縁起が悪いと言われる
落ち込む美保理を助けたのは
隣に住む老母
枇杷の木を自分で切ろうとしているところに
その木のすばらしさを話してくれる
それに不幸の家なんて噂は聞いたことがない
そう言った女性に心当たりがある
あの人は舌の教育を受けていない方なのよねと
老母と話すことで気持ちが軽くなり
悩んでいたいろんなことが
いい方向に向かっていく
第二章 ままごとの家
多賀子
家のローンのために
パートと節約に励む生活
うつくしが丘はバスしか交通手段がなく
移動も大変
車通勤の夫はその苦労を知らない
知人から夫の浮気を教えられる
高校生の息子が女性を妊娠させる
夫は息子が大学を卒業するまで
自宅で相手の女性と子供含めて
面倒みると言い出す
長女は高校卒業後の進路について
父親と対立
家を出ていた
家族がバラバラになってしまったのは
この家に引っ越してきたからだと多賀子は思う
その後息子は高校卒業するまでは面倒みてくれと
その後は家を出て働いて二人で子供を育てることに
夫は女と別れ
長女は舞台女優として頑張っていた
そして多賀子夫婦は
家を出て二人だけの生活にふさわしい
小さな一軒家に引っ越すことに
第三章 さなぎの家
叶枝
キャバクラで働いていたが
結婚詐欺に遭い
職も貯金も失う
助けてくれたのは先輩の女性
一年と言う約束でこの家を借りる
そこで高校の同級生でバツイチ
介護職の紫(ゆかり)
その娘響子と同居
叶枝はギフトセンターでの仕事はうまくいかず
紫の元夫が怒鳴り込んできたリ
(この男がとんでもないヤツ)
でも助けてくれる人はいた
退去の約束の一年が経ち
家を出て
紫と叶枝は別々に暮らすことになる
叶枝はキャバクラ時代に勉強したワインの知識が幸いして
スーパーのワイン売り場を任されることになった
紫は職場に近いアパートに越す
そこには響子の仲良しの子も住んでいる
第四章 夢喰いの家
夫 忠清 妻 蝶子
男性不妊で治療中
この蝶子が前章で二人に家を貸した先輩
なかなか妊娠しない
辛いのは女性
その大変さを見て
離婚しようと言い出す忠清
蝶子はこっそり家を出て行った
隣に住む老母
名は荒木道子
彼女は子供ができない体で
夫の子供をこの世に誕生させようと
ほかの女性との関係を勧める
そして産まれたのが幸太郎
子供だけ引取り
女性は去って行った
その幸太郎が今度は
忠清と同じ男性不妊
お互いの身の上を知り
悩みを打ち明けあう二人
もう一度蝶子とやり直す気になった忠清
一年間はまた不妊治療を続けることになり
その間は親と同居することに
それが前章の期限付き借家ということ
第五章 しあわせの家
真尋まひろ
バツイチ男の子ありの
どうしようもない男健斗と
新しい三階建ての白壁の家で同棲中
前妻は愛想を尽かして家を出て行ったため
祖母が子供の面倒を見ていたが
急逝したので
それで真尋と同棲始めたのかなあと
でも真尋は素敵な家に住むのがうれしくて
了承したのだな
真尋は幼い頃
古臭い家に住んでいたので
家に対するあこがれがあったのだ
父親が自分と妻を置いて
好きな女性とかけおち
その父親が亡くなったとの知らせ
真尋は父親に捨てられたと思っていたのに
毎月真尋名義の通帳に預金してくれていた
今だったら通帳作れないかも
そして健斗が突然姿を消す
惣一は前妻の元へ
その前に庭に枇杷の木を植える
友人のユズくんが苗をくれたのだ
エピローグ
第一章の美保理の店に
二十四年前にここに住んでいたという男性が
訪ねてくる
枇杷の木大きくなりましたねえと
それは惣一の未来の姿
そしてユズは
譲
全部逆からの話
最初の話が家の最後で
最後の話が家の最初
そこに代々住む人の人間模様
第一章 おわりの家
美保理
夫婦で床屋を新装開店するため
うつくしが丘に家を購入し越してきた
夫の名は譲
代々の理容師で
美保理は好きになった男のために
結構歳がいってから理容師を目指した
この時点でこの家は築25年
オープンを二日後に控え
近所の人から
「ここが不幸の家と呼ばれていることを
知っていて買われたの?」
と心ない言葉
リフォーム業者からは
庭にある枇杷の木が縁起が悪いと言われる
落ち込む美保理を助けたのは
隣に住む老母
枇杷の木を自分で切ろうとしているところに
その木のすばらしさを話してくれる
それに不幸の家なんて噂は聞いたことがない
そう言った女性に心当たりがある
あの人は舌の教育を受けていない方なのよねと
老母と話すことで気持ちが軽くなり
悩んでいたいろんなことが
いい方向に向かっていく
第二章 ままごとの家
多賀子
家のローンのために
パートと節約に励む生活
うつくしが丘はバスしか交通手段がなく
移動も大変
車通勤の夫はその苦労を知らない
知人から夫の浮気を教えられる
高校生の息子が女性を妊娠させる
夫は息子が大学を卒業するまで
自宅で相手の女性と子供含めて
面倒みると言い出す
長女は高校卒業後の進路について
父親と対立
家を出ていた
家族がバラバラになってしまったのは
この家に引っ越してきたからだと多賀子は思う
その後息子は高校卒業するまでは面倒みてくれと
その後は家を出て働いて二人で子供を育てることに
夫は女と別れ
長女は舞台女優として頑張っていた
そして多賀子夫婦は
家を出て二人だけの生活にふさわしい
小さな一軒家に引っ越すことに
第三章 さなぎの家
叶枝
キャバクラで働いていたが
結婚詐欺に遭い
職も貯金も失う
助けてくれたのは先輩の女性
一年と言う約束でこの家を借りる
そこで高校の同級生でバツイチ
介護職の紫(ゆかり)
その娘響子と同居
叶枝はギフトセンターでの仕事はうまくいかず
紫の元夫が怒鳴り込んできたリ
(この男がとんでもないヤツ)
でも助けてくれる人はいた
退去の約束の一年が経ち
家を出て
紫と叶枝は別々に暮らすことになる
叶枝はキャバクラ時代に勉強したワインの知識が幸いして
スーパーのワイン売り場を任されることになった
紫は職場に近いアパートに越す
そこには響子の仲良しの子も住んでいる
第四章 夢喰いの家
夫 忠清 妻 蝶子
男性不妊で治療中
この蝶子が前章で二人に家を貸した先輩
なかなか妊娠しない
辛いのは女性
その大変さを見て
離婚しようと言い出す忠清
蝶子はこっそり家を出て行った
隣に住む老母
名は荒木道子
彼女は子供ができない体で
夫の子供をこの世に誕生させようと
ほかの女性との関係を勧める
そして産まれたのが幸太郎
子供だけ引取り
女性は去って行った
その幸太郎が今度は
忠清と同じ男性不妊
お互いの身の上を知り
悩みを打ち明けあう二人
もう一度蝶子とやり直す気になった忠清
一年間はまた不妊治療を続けることになり
その間は親と同居することに
それが前章の期限付き借家ということ
第五章 しあわせの家
真尋まひろ
バツイチ男の子ありの
どうしようもない男健斗と
新しい三階建ての白壁の家で同棲中
前妻は愛想を尽かして家を出て行ったため
祖母が子供の面倒を見ていたが
急逝したので
それで真尋と同棲始めたのかなあと
でも真尋は素敵な家に住むのがうれしくて
了承したのだな
真尋は幼い頃
古臭い家に住んでいたので
家に対するあこがれがあったのだ
父親が自分と妻を置いて
好きな女性とかけおち
その父親が亡くなったとの知らせ
真尋は父親に捨てられたと思っていたのに
毎月真尋名義の通帳に預金してくれていた
今だったら通帳作れないかも
そして健斗が突然姿を消す
惣一は前妻の元へ
その前に庭に枇杷の木を植える
友人のユズくんが苗をくれたのだ
エピローグ
第一章の美保理の店に
二十四年前にここに住んでいたという男性が
訪ねてくる
枇杷の木大きくなりましたねえと
それは惣一の未来の姿
そしてユズは
譲
全部逆からの話
最初の話が家の最後で
最後の話が家の最初
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