やあよのブログ

コツコツと詩を書いています。楽しく読んでいただければうれしいです。

月光

2020-05-18 21:45:09 | ポエム
蒼い月が ふたりを見下ろしているわ
星々のまたたきが 雲間の上に輝く

誰も知らない小さな星が 生まれるわ
銀河ってきっと わたしたちが生まれる前の故郷ね

果てしない想い 心の傷も癒えていく
限りない孤独 心の闇も消えていく

月光
どんなに愛し合っても 抱えきれない孤独がある
どんなに許し合っても 癒しきれない傷跡がある
さみしさに抱き合っても 本当のわたしをあなたは知らない
鏡に映し出された泣き顔を あなたは知らない

さみしかったから あなたを愛して
悲しかったから あなたに涙を見せなかった
愛しているなら 月光の夜に躍らせて

どんなに彷徨っても 愛の国は見つからない


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僕の胸の中の少年

2020-05-18 01:55:58 | ポエム
出会ったころ 少年は まっすぐに 僕を見つめ
しなやかな身体ごと 校庭で 中空を飛んだ

あのころの少年は 今はもう 
街を 風を切るように進みながら
数えきれない思い出に 瞳をとじて
振り返っても 虚しいノスタルジーに 顎を上げて

ただ一度 出逢っただけの 少女よ
彼女は まだきっと 生きているけど 手を放した

僕の胸の中の少年
あのころの少年のフロンティアは 最果てのこの国
異国の少女は 少年を見つめたまま去って行った
僕の胸の中の少年
あのころの少年のユートピアは 最果てのこの国
ただ一度の別れが 二度と戻れないことを 教えた

あのころの少年は 今日もまた
街を 風を切るように進みながら
数えきれないほどの思い出に 感傷を振り切って
振り返っても 哀しいノスタルジーに 顎を上げて

恋じゃなく 愛じゃなく すきだった

すきだった…


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