晴耕雨読とか

本読んだり、いきものを見たり。でも、ほんとうは、ずっと仕事してます。

一週間後のナガレタゴガエル

2015年02月15日 | 生き物
この週末は、本当は雪山に行きたかったのですが、
金曜日に飲み会で、日曜日には近所の雑木林の管理計画ワークショップがあって、
もろもろ振り切れず……。

結局今日は先週のナガレタゴガエルの卵がどうなったか見てきました。

まずは、林道脇のヤマアカガエルの卵。



ほほう。こういう感じか。コケシというかモアイっぽい状態ですね。

ちなみに一週間前はこんな感じ。



まだ丸かったですね。

ふむふむ。やはり発生は寒くても進むんですね。


林道の雪は先週より少ないくて、なんか春っぽい感じです。


林道をすたすた歩いていくと頭上20mぐらいのところでガーッと動物が逃げていく!


(0.5秒)

シカじゃない。

(0.7秒)

イノシシ…じゃない。

(0.7秒)

おおー、カモシカだ!

…ということで、下から見上げて走りゆく獣の同定に約2秒かかりましたが(笑)、
なんとカモシカでした!

いやー、なにげに丹沢でカモシカって…ちゃんと見た記憶がないですね。
もしかして初見かな????


沢に降りて、先週の淵に。



あー、どうなんだろう。全体に砂なのかホコリっぽくなりましたね。



うん、たしかに透明なゼラチン部分が汚れてますね。

発生はどうなんだろう? 一週間前も、いろんな段階があったからなあ…。



まぁ、全体には当然進んでる感じですね。



さて、先週の記事に追記を書きましたが、
ナガレタゴガエルは本来は岩の下の卵を産むそうです。

カエルに詳しい知人によると、
「カエルの個体数が多いと場所争奪に負けた連中が適当にそのへんに産んじゃうけど、
数が少ないときっちり岩の下に産みますね」とのこと。

なので、もしかしたら岩の下にもっと卵塊があるんじゃないかと思ったのです。



この写真にも卵はちょっと写っているのですが、
そんなにいっぱいはない感じでした。

というか「岩の下」ってないな……。

みっちり砂に覆われている…。

もともと読んだ「東丹沢におけるナガレタゴガエルの繁殖活動について」
(神奈川県自然誌資料第30号)に書いてありましが、
沢への土砂流入が繁殖場所を減少させ、
また、オタマジャクシの生長を阻害しているのではないか、
という指摘がありました。



これだ。

もしかしたら、わたしが観察した場所は、
すでに産卵に適した「岩の下」がないのかもしれません…。

んー、どうなんだろう?
今後の課題として経年的に観察を続けようと思います。



一見いい沢なのですが、確かに周りは荒れた人工林で、
土壌むき出しで絶えず土砂が流入している感じです。

シカの影響がナガレタゴガエルにも及んでいるわけですね。


ううむ。

(つづく)









最新の画像もっと見る

コメントを投稿