銀ステ根なし草

銀のステッキ旅行・スタッフの雑記帳

迷いと悟り

2011年11月30日 | Hの生きる喜び、それは
ベトナムから、帰ってきました
世界遺産ハロン湾から、同じく世界遺産の古都ホイアンとフエ
発展めざましいベトナムにおいて、
一時、人々から忘れ去られたような、
昔の面影を残す町、でした
(また、写真と共にブログにアップします)

始まったばかりと思っていた11月が、もう終わりなんですね
11月最後の日帰りバスツアーは
京都・鷹ヶ峰の源光庵の紅葉、でした

ベトナムに行っている間に、どうやら日本は冷え込んでくれたようで
心配していた紅葉は見事にバッチリ

燃えるような真紅の紅葉、
グラデーションがかって、橙から黄色へと色変わりする葉もあり
ここ何年か見た京都の紅葉の中ではダントツ!でした

「源光庵」は、今でこそ紅葉で有名になりましたが、
昔はそれほどでもありませんでした
どちらかと言えば、ひっそり感が漂う、
私だけが知っているお寺、そんな雰囲気でした

学生の頃、何かの雑誌で見たのでしょう
源光庵を撮った一枚の写真に衝撃を受けました

そこに写っていたのは、●と■の二つの窓
その窓の中に紅葉と枯山水の庭園
切り取られた一枚の絵画のようでした

その当時、紅葉と言うと、例えば南禅寺や東福寺、嵐山のような
有名観光地ばかりをまわり、その迫力に
圧倒的な紅葉の存在感に魅せられていたのですが

源光庵のそれは全く違っていました

こんな紅葉の楽しみ方もあるなんて…
日本人の独特の感性って、すごいなぁ

そう感心し、実際見に行くと、学生の私は
その窓に惹きつけられたようにしばらく動けず、
じーっと見入ってしまったのを覚えています


そしてこの年になって、再び源光庵へ
今年は、じっくりと庵の解説を読んでみました

『■は「迷いの窓」、●は「悟りの窓」
迷いの窓は角型に「人間の生涯」を象徴し、
生老病死の四苦八苦を表現、

悟りの窓は円型に「禅と円通」の心を表わし、
円は大宇宙を表現する』

…つまり、四角は人間という身の限界や有限という
有・終を表現しているんだろうか
円というのは終わりのない広がりや真理
そんなものを表現しているんだろうか

確か、仏教の教えの究極は
四苦八苦の苦しみから修行により悟りの世界へ導くこと…

そうすれば、この二つの窓は人間、いや宇宙の教えそのもの

凡人に悟りは開けようもない、
そうすれば、私のような平凡な人間は延々この角窓のように
角(困難)にぶつかりながら、生きていくしかない

とてつもなく大きな迷いから、些細な迷いまで
人生迷いだらけ、結論なんてそう簡単に出ますか!

学生の頃何も気にならなかった言葉が
今、何故か放っておけないのです

迷うことはいいことだ! 
そう、人生ある限り、目一杯迷い続けようと思います

源光庵にある二つの●■窓から見えるもの
学生の頃はもみじと庭園だけでした

ところが、この日見たのは無限に広がる精神世界

私も年をとったんですねえ・・・


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