銀ステ根なし草

銀のステッキ旅行・スタッフの雑記帳

ごんぎつねの思い出

2013年09月23日 | のほほん同志Aの日常
久しぶりに実家に帰ったので、
子どものころのまま置いてある本棚から、
懐かしい本を手に取りました。

新美南吉童話集 『ごんぎつね』

今年は30歳の若さで没した童話作家、
新美南吉の生誕100周年にあたります。

それにあわせて来週、
南吉の故郷である愛知県の半田市を
まっかな彼岸花が染める矢勝川沿いに訪ねる予定なのです。

企画した本人としては、
ぜひともご一緒したいところですが、
今回は若手スタッフに一任することに。

で、彼女へのレクチャーの前段として
『ごんぎつね』を電車のなかで読みかえしていたところ…

 森の穴のなかにひとりぼっちで住むごんぎつね。
 いたずら好きで、悪さばかりしています。
 ある日、川で、兵十(ひょうじゅう)のウナギを逃がしたごんは
 それが病気の母親に食べさせるものだったと知り後悔します。
 母親を亡くし、自分と同じくひとりぼっちになった兵十に
 毎日、森のなかで栗やマツタケを拾っては、そっと届けるごん。
 ところが…

分かってはいても切ない結末に、
電車のなかで大きな字の本を読みながらウッウと涙ぐむという
こっぱずかしい大人になってしまいました。


もう何年も前になりますが、
私の家にも、ごんぎつねがやってきた時期がありました。

我が家にごんが来るのは、
決まってゴールデンウィークか
お盆休みか、年末年始。

そんな、世間が休暇に入る前後のある朝、
新聞を取りに郵便受けにいくと、
軒先にそっと、紙袋が置いてあるのです。

宛名も、差出人の名前も、もちろんありません。

中身はというと――

讃岐うどんのこともあれば、
ういろうや、おととせんべいの時もあれば、
季節によっては新茶が入っていることもありました。

「また、ごんが来てくれたよ」
「顔みせていったらいいのにね」

客人の少ない家だったので、
ごんの置き土産には
いえ、ごんが忘れずいてくれることに、
いつも、どれほど慰められたか…。


と、これが私のごんぎつねの思い出。

そんな個人的エピソードを盛り込みつつのマイクアナウンスまで
頭のなかですらすらと出来あがりましたが、
あぁ~今回、添乗は人に任せないといけないのでした。

なまじ思い入れの強い旅の場合、そこがたいへん。

しっかり頼むよ!


ちなみに写真は
ごんのように思いつめた瞳の愛犬です。



◆オーストリア・チロルの旅、報告はこちら◆
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