銀ステ根なし草

銀のステッキ旅行・スタッフの雑記帳

一通のメール

2019年12月14日 | のほほん同志Aの日常

あぁ、こんなことがあるのですね。

きのう、何気なく開いた社用の個人メール。
アラスカからメールが届いていました。
デナリ国立公園の再奥部にあるノースフェースロッジの担当者、テレサからです。

ロッジとのおつきあいは、テレサの前任者のそのまた前任者から。
もう、かれこれ15年になります。
銀のステッキでも、これまでに4回、はるばる訪ねたアラスカのデナリ国立公園。
いちばん好きな場所、と公言していた時期も長く、
夏休みを利用して、個人で訪ねたこともあります。
でも、銀のステッキで4回もとなると、さすがに打ち止め。
ここ1年ほどはツアーも企画しておらず、メールのやりとりもとぎれ、少しご無沙汰していました。

こんな時期になんだろう…。

読みかけて、えっとなり、もう一度、二度、三度と読みかえしました。

来年、2020年をもって、ノースフェースロッジの運営をやめる、とありました。

ロッジのオーナーであるサイモンとジェナ夫妻の手紙が添えられていました。

 The decision comes after a lot of thoughtful, long term planning. 

長い間、ずっと考えた末の決断、とありました。
ロッジで時おり見かけた、控えめで思慮深そうな夫妻の顔が浮かびました。

どうしてなのか、思いを正確に知りたくて、久方ぶりに辞書を引きました。
びっちり二枚にわたる手紙、一度では理解できず、二度三度とくりかえし読んでみて、
どうして?との問いは消えたように思いますが、別の思いがこみあげてきました。

こんなことがあるのか、と。

まさか、ノースフェースロッジに行けなくなる日が来るとは。

少し遠ざかる時期はあっても、絶対にまたいつか行きたくなる場所のはずでした。
そのときには、変わらぬ温かさで迎えてくれるはずの場所でした。

いま、年末。
当然のように来年も同じように季節が巡り、出迎えてくれる場所があると思い、
たくさんのツアーを作ったばかりです。

アラスカからの一通のメールは、年末にふさわしく、
これまでとこれからを、思い起こさせるものでした。




 

 

 

 


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