ガンジス・河の流れ

インド・ネパール。心の旅・追想

ジャンキーの旅          No2 Ward・・・・・11

2013-02-14 | 3章 デリー中央第一刑務所No2Ward


   12月22日(木曜日)
何だかこのグループに感情的な割れが出ている、国が違うのだからすべてが上手くいく訳ではない。アミーゴがかなり怒ってセガにビリを出せとしつこく文句を言った。そして最後にはショッカンと口喧嘩だ。夕方の施錠後、ディクソンとインド人がCバラックの奥便所の中でスタッフを吸っている現場を模範囚のリーダーに捕まって問題になった。無表情で目の細い奴だ。
「奴には気をつけろ」
と何度か聞いたことがある。既決囚で生活態度が良いと判断されると白いインド服上下とブルーベストが支給されリーダーとなる。
 朝、面会に行っていたショッカンが帰ってきた。スタッフ10gが持ち込まれた。携帯用シャンプーのケースみたいなオイル容器の中に隠して持ち込んだ。一度中のオイルを出してスタッフをビニールで何重にも巻いてケースに入れ、もう一度オイルを流し込んで蓋をする。8gは売って皆で吸った残りはぼくにくれると言うが当てには出来ない。8gを売れば8000ルピーにはなる、大金だ。刑務所内の相場は外の2倍以上だ。


 
コメント
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