ガンジス・河の流れ

インド・ネパール。心の旅・追想

ジャンキーの旅          No5 Ward・・・・・51

2015-08-06 | 4章 デリー中央第一刑務所No5Ward

 Cバラックの収監者は約40名、2人1組でティー受取りの当番が回ってくる。昨日、ランジャンとステンレス製バケツと棒を持って厨房へ行った。厨房の仕事は本当に大変だ。この熱さの中で1日中、火を使うのだから。厨房に入ると廊下にティーを受取りに来たインド人達が長い列を作って待っていた。20組以上はいただろう、それを尻目に横を通り過ぎる。厨房内にも並んでいるインド人の最前列にぼくとランジャンはバケツを置いた。これは刑務所内の決まりだから誰も文句は言わない。大きな寸胴でティーを準備しているインド人から声が掛かるのを待っていた。待っているだけでも熱い、早くティーを貰って外へ出たい。インド人達は早い順番を取ろうと監房が開錠されると急いでやって来たに違いない。列の最後尾だとお茶葉混じりの不味いティーを持ち帰る事になり皆から文句を言われるだろう。
 毎日、1番遅い外国人が1番ティーを貰う事にインド人は快く思っていないだろう、食事の差別もある。クラス、スポーツ用品の支給やライブラリーそれら全ては外国人専用の第5収監区だけの優遇処置だ。インド人は厨房の仕事、食料品の荷受、各監房のゴミ処理、公園の手入れ等の作業を行っている。Cバラックの前に建設を中断した建物があった。それは何れ第5収監区専用の厨房に改造されると聞いた事がある。外国人は毎月一回、大使館の面会がある、そこで刑務所の待遇に対して苦情が出されると大使館としてもインド外務省へ何らかの待遇改善の要望が出される。刑務所の監督官はそれについての対応をせざるを得なくなるだろう。特にヨーロッパのイギリス、フランス、ドイツ等は人権の立場から十分な配慮が要望されているのかもしれない。
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