なんでおいらは男に生まれなかったのかなぁと、こういうときに思います。
つまり、女子供の出る幕がない、男の熱い世界に触れたとき。
大切な誰かのために命を投げ打つ男たちが私は好きだ。
ホー兄貴ィー!!
なんつって、テリー・ギリアムに会えた興奮に酔い痴れる一方で、
すっかり『男たちの挽歌』の世界にもハマってます。
とは言っても、まだ一作目しか見てないけども。
ジョン・ウーってまったく無駄なことしない娯楽映画監督だなと改めて思いました。
すべての要素を万遍無く入れ込んでもバラバラにならない、
それこそハリウッド的な予想通りのストーリー運びはキレイ過ぎてあまり好みではないですが、
面白くて見てるとあっという間に終わっちゃいます。
これが二時間? 嘘だろ!ってくらいに。
偽造紙幣を持ち込む仕事に行った台湾で、
身内に裏切られ、警察に捕まったギャングの幹部・ホーと、
兄の本当の仕事を知らないまま警官になった弟・キッド、
そしてホーの仇を打つためにひとりで敵の中に乗り込んでいく親友・マーク。
ホーの出所後の彼らの運命を、ドラマチックに描いています。
印象的なのは、やっぱりマークの敵討ち場面だなー。
2丁拳銃はそれほど好きじゃないけど、
オフィスでのあのマークの決意が漲った表情が好きです。
裏切り者のところにいくまでのスローモーション、
オネエチャンといちゃつきながら植木鉢に射す拳銃、
容赦なく打ち込む無数の弾丸。
これぞユンファ様! 熱いです。
しかしながら、あのあと、かっこつけないで
もっと用心していたらあんなことには…とも思えます。
ホー役のティ・ロンは『酔拳2』に出ていた役者で…見たことあったかなぁ。
カンフーのシーンはないですが、
鉄パイプかなにかでヤクザたちを殴り付けるところのキレはさすがです。
やり手幹部としての落ち着いた風情、
弟とマークをを見つめる優しい眼差しがぐっときます。
弟・キッドはレスリー・チャン…
はまりすぎ!
何も知らないときの無邪気さと、兄に反抗する必要以上に意固地な態度が
キッドの若さを象徴してます。
カメラ目線で銃をまっすぐに構えたところが好きです!
そういやぁ【ウチシネマ】をやり始めてから初めてかもしれない、泣いたのは。
どこでかというと、ホーがマークを見つけ、
「こんなになってまでおまえ…」
と言うところまで。
「過ぎゆく時の中で」だって泣かなかったのに。
がっしり抱き合うホーとマーク。
だぁーっ!(←涙)
あと一本は『アンナと王様』を鑑賞。
だから、ユンファ特集だから、ね。
ついてこいみんな!
絢爛豪華な『王様と私』に比べると非常にリアルな描写です。
それに政治的なエピソードが印象に残ったんですが、
昔のにはあんなのあったかな?
アンナのような、はっきり主張を持った女性がちいさい頃から憧れだったなぁ。
危機的状態から王家を救っちゃうっていうのは、
劇的とはいえやりすぎな気もしないでもないけど。
他に一言つけ加えるなら、
王様と王女が一緒の場面が微笑ましくて好きでした。
ユンファと子供のセットに弱い私。
マークと王様。同じ人とは思えない。
テリー・ギリアムの『ジャバーウォッキー』は、また改めて。