【1月12日(水)】
評判が良く早く見に行きたいと思っていた「スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム」を見てきました。
『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』予告1 1月7日(金)全国ロードショー
昨今MCU作品は映画・ドラマシリーズと数多く製作されていて
未鑑賞のものもありますが、スパイダーマンの実写映画については
2002年(20年前!)のコロンビア・ピクチャーズの一作目から映画館で見ています。
マーベル・スタジオ版のスパイダーマンももちろん見ていますが、
前作の「ファー・フロム・ホーム」は、留学から帰国する準備段階のため多忙で
映画館では見られなかったため、今作を観る直前にNetflixで鑑賞しました。
(アニメの「スパイダーマン:スパイダーバース」はロンドンの映画館で鑑賞。)
「ファー・フロム・ホーム」は修学旅行のノリが楽しかったのと、
ホログラムで現実か投影か区別がつかない世界に放り込まれる恐ろしさが印象に残りましたが、
「ノー・ウェイ・ホーム」は、ピーターがスパイダーマンであると世間に正体がバラされてしまった
危機的状況から始まり、事態の収拾のためにドクター・ストレンジの力を借りに行く…
というところまで予告編で明らかにされていました。
ここからはネタバレ。
私はてっきり、予告編を見てストレンジ先生の魔術で
誤って恋人MJや親友ネッド、メイおばさんの記憶が消えてしまうのかと思っていましたが、
実際には魔術の実行はピーターの注文に集中を削がれたストレンジ先生に中断され、
記憶の消去はこの時点では未遂に終わります。
ストレンジ先生に「(入学を断られて)大学に掛け合うこともしなかったのか!?」と呆れられるピーター。
でも先生もホイホイ魔術使う前にそのくらいの確認を本人にしておいたらどうなのよ!(笑)
しかしその中断の影響でマルチユニバース中のスパイダーマンの敵を地球に呼び寄せることになり、
グリーン・ゴブリンやドクター・オクトパスといった、
ピーターが戦ったことはない強敵達が集まりだす事態に。
ストレンジの指示でリザードの他、エレクトロやサンドマンらを捕獲したピーターでしたが、
元の世界に戻した後はその世界の自分に倒される運命にあると気づくと、
ストレンジを別空間に閉じ込めて、その実行装置を奪い、
MJ&ネッドとともに、ヴィランたちから邪悪な能力を取り除いた上で元の世界に安全に戻す計画を立て始めます。
個人的には、この計画にはあまり好感が湧かなかったというか、
能力があるから邪悪なわけではなく、
元々その人が問題を抱えていたからこそ悪意が増幅してしまうのであって、
「邪悪な能力を取り除いただけでは根本的な解決にはならんだろう…」と思ってしまいました。
それに能力を奪われた彼らに社会復帰出来るチャンスはあるのかな…とも。
でもスパイダーマンに倒されるよりはマシなのかもな。
そんな本筋に対する煮えきれない気分を抱えながらも、
私はこの本編を鑑賞中に5回は涙が止まらなくなってしまいました。
何故なら…
泣きポイント1:
コロンビア・ピクチャーズ版の主役2人(トビー・マグワイア&アンドリュー・ガーフィールド)が登場!
と言っても、実は私はアンドリュー・ガーフィールドが出演していることは
海外のニュースサイトのネタバレ見出しを踏んで知っていたのですが、
トビー・マグワイアまで出ていることは確信がなかったので、本当に嬉しかったです。
「スパイダーバース」の成功があってこそ実現した共演じゃないでしょうか。
こんなに心強い味方はいないですよね!
泣きポイント2:
マーベル・ピーターに、他次元ピーターが過去の喪失感を吐露!
ピーターがメイおばさんを亡くしたタイミングで初対面する他次元ピーター2人。
すでに愛するものを失った経験のある2人は、ピーターに彼らの家族や恋人について語り始めます。
ずっと見てきた観客にとっては一緒に体験してきた全部知っているエピソードなので、
今作のメイおばさんの喪失だけでも悲しいのに、
さらに過去の喪失の記憶を一緒になぞらえて胸が締め付けられました。
泣きポイント3:
他次元ピーター同士の会話!
正直3人ピーターの共演が実現するなんてひと昔には夢にも思っていなかったので、
それぞれの能力の違いや「僕のMJ」について語り合ったり、お互いをねぎらう姿に涙涙。
ピーター本人同士だからこそ分かち合える悩みや痛みだよなー。
「自然に糸出せるのずるい!糸生成するの大変なのに!」とか(笑)。
ピーター(トビー)がピーター(アンドリュー)に
「君はアメージングだよ!」と何度も言って聞かせてるところも、
闘いきった後の3人の抱擁も、ピーター(アンドリュー)がピーター(トビー)に向けて
「痛いだろ…」って苦笑しながら話しかけるところも、何もかもが感動的だった…。
泣きポイント4:
MJを救出するアメージング・スパイダーマン!!
ここが一番やられたシーン…。
「アメージング・スパイダーマン2」のクライマックスで、
塔の上から突き落とされた恋人のグウェン(エマ・ストーン)を
ピーター(アンドリュー)が救おうとしますが、
糸で捕まえるタイミングが一歩遅く、彼女は死んでしまいます。
当時、映画館で見てかなり衝撃的だったのを覚えています。
スパイダーマンシリーズの中で一番印象に残っているシーンかも。
しかも当時交際していたアンドリューとエマはその後破局してしまうし、
3作目があると思ってたのに作られず、主役が変わってリブートされると知った時の寂しさも忘れられない。
(もちろんトムホのピーターも好きになったけど…)
そして今作でも、同じようにMJ(ゼンデイヤ)が足場から突き落とされるシーンが!
ピーター(トム)が助けようと飛び出すも、グリーン・ゴブリンが妨害。
アメージング・スパイダーマンことピーター(アンドリュー)が代わりに救出に向かうのです。
見事、この次元のピーターにとってのグウェンであるMJを掴み、
彼女を抱きかかえるアメージング・スパイダーマンの目には涙が…。
あの時救えなかった恋人をやっと救えた瞬間。
アメスパ2鑑賞直後から味わっていた寂しさがやっと救われたような気持ちになりました。
ここで泣かずにいられようか…!
泣きポイント5:
ピーター(トム)の決意、そして友との再会…
存在が確認されていた悪役たちについては悪の能力の解毒に成功したピーターでしたが、
その他の世界からも敵が押し寄せ、制御不能な状態に。
そこで彼らを引き寄せないために、ピーターは改めて自分に関する記憶を
MJやネッドを含む、全ての人々の記憶から消すようドクター・ストレンジに依頼します。
冒頭とは違うピーターの覚悟を感じ取り、敬意を持って受け入れるストレンジ先生。
2人のピーターやヴィランたちが元の世界に戻った後、誰も自分を知らない世界で、
ピーターは声をかけるセリフを準備してMJのバイト先を訪れます。
そこにはMJと同じく無事にMITへの入学が許されたネッドの姿も。
もちろん、二人ともピーターが同級生だったことなど知りません。
普通の客と同じように接するMJと話して、
日常を過ごす姿に安心したかのように、ピーターは用意してきたセリフを引っ込めます。
恋人と親友が自分のことを覚えていない世界…
それは耐えられないほど辛い体験のはずだけれど、
ピーターは彼らを守るための自分の決断と、彼らの幸せな日常を誇りに思っているようにすら見えました。
それゆえに見ている方も胸は痛いけれど、これからの彼を応援したくなる気持ちでいっぱいになるのです。
ところで、ピーターが新しい部屋に高卒認定の問題集を持ち込んでいるのを見て、
「あれ?もしかして、ピーター=スパイダーマンの記憶だけじゃなくて、
ピーターの存在自体の記憶が消えちゃってるの??」と戸惑いました。
存在の記憶が消えるって、戸籍も在籍確認も取れなくなっちゃうってこと??
でもスパイダーマンの存在の記憶は残ってるってこと?? そんなのあり??
ということで、納得のいかん部分もありますが、
子供のままヒーローの重荷を背負わされたピーターの、大人としての再出発を応援しつつ、
記憶の中で宙ぶらりんになっていた過去のシリーズを、
別の世界のスパイダーマンということで成立させ、
彼らの人生も続いていると証明してくれた今作には感謝です。
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