子供はどんな瞬間に大人の世界に旅立ってしまうのか。
実は、大人にならない少年・ピーターパンは、
誰よりもその答えを知っていたんじゃないか?
ジェームズ・バリは、たいそう子供っぽい人なんだろうと想像していましたが、
ジョニー・デップが演じる彼は、すべてを分かっているような人物でした。
子供が求めるものを理解し、大人の考えも承知しているけれど、
大人の世界なんていかほどのものか?と思っている。
ただ現実と夢の折り合いの付け方にまだ迷いを持っていて、
彼が莫大な投資を受けて書いた芝居が失敗したところで、
ピーターという少年とその兄弟、そして彼らの母に出会うのです。
『ネバーランド』は日本で上映される以前、
事実とは異なるという理由でバリの親族から訴えられたというニュースが報じられていましたが、
例え、あの息子たちが実際は違ったとしても、バリの現実を見つめる視線とは相反する、
信じれば夢は叶うというメッセージは変わらないんじゃないでしょうか。
映画としては、あまりによく出来たいい物語で、
後味のようなものがないですが、
私のような『ピーター・パン』好きにはたまらないし、
夢見がちで、現実から映画や物語に逃避したいと思っている人には
格好の作品だと思います(笑)。
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