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抱擁のかけら

2010-02-13 | movie/劇場公開作品
久しぶりに遠出しました。

…新宿まで。


新宿ピカデリーで、
ペドロ・アルモドバル監督×ペネロペ・クルス主演の新作、
「抱擁のかけら」を観賞。
地元では残念ながら上映していないので。




 本当の名前を封印し、常にペンネームを名乗っている
 盲目の脚本家、ハリー・ケーン。
 彼の生活はエージェントのジュディットと
 彼女の息子のディエゴが支えている。

 そこにライ・Xと名乗る青年が現れ、
 共同で脚本を執筆し、映画を作りたいと提案。
 彼の正体を知ったハリーとジュディットが
 彼を遠ざけようとしていることに気付いたディエゴは
 母の留守中、ハリーに質問する。
 ライ・Xの正体と、ハリーの過去について。



「アルモドバルらしくない“普通”の作品」
なんて評判は耳に入っていたので期待はしないでいったので、
予想以上に楽しめました。


なにしろペネロペだけで見る価値のある映画だわね。
ここ数年のペネロペの美しさはこれ、なんだろう。
オードリー・ヘップバーンのような清純な姿あり、
ラテン系美女らしい情熱的な濡れ場あり。
女の私でもよだれが出そうな…。

ブチギレ女役の「それでも恋するバルセロナ」でも
老教授を首ったけにさせる女学生役の「エレジー」でも
肝っ玉母ちゃん風の「ボルベール」でも美しかったが、
これは極めつけだね。


ペネロペが演じるのは
ルイス・オマール演じるハリーの恋人レナで、
彼女は、もともとは映画監督だったハリーの作品の主演女優であり、
大物実業家の愛人でもある。

見ているものは、おそらく、
レナをめぐり2人の男が対立したのだろうと想像する。

ハリーが盲目になり、本名を捨てた理由、
彼の引き出しにしまってある写真に隠された逃亡の日々…
誰も知らなかった秘密が、少しずつ少しずつ紐解かれる。

隠されていること自体は目新しい内容ではないけれど、
秘密を抱えるせつなさとあきらめと、
明かすことで迎える決着を描くことがこの話の軸なのだと思う。

母が過去を隠していることを知ったディエゴは
自分の起こした事故を隠すことで、
なにか同じ罪を抱えようとしているように思えたし。

そういえば、「ボルベール」も“秘密”が印象的だった。


抱擁のかけらっていう、邦題もなかなかだな。
いやー、よかったな。やっぱり、見に行って。

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