
高い山に行くと、登山道脇などに良くこの花を見る。最初にゴゼンタチバナを知ったのはのは、5-6年ほど前に苗場山に登った時。体調が良くなかったのか知れないが、今までで一番苦しい山行だった。和田小屋から神楽峰までの長い急登の道脇にいっぱい咲いていた。昨年、何回かこの花の写真を撮ったが、ブログに載ることは無かったと思う。何故だろう。
「ゴゼンタチバナ」はミズキ科の多年草。標高で1500㍍以上ぐらいの針葉樹林の下や登山道脇、尾根沿いの低木の陰などで良く見る。この写真は湯の丸山の頂上下で採ったもの。ミズキ科というと大きな木を意識してしまうが、草丈が10-20センチ程度、花径も1センチほどの小柄。草本でミズキ科の植物はそんないないのでは??
何だか重々しい名がついている。石川県の白山の最高峰「御前峰」に由来し、赤い種子が実ることでカラタチバナに似せてこの名がついたという。可愛くも美しくも無い?が、小柄ながら凛とした佇まいが、そのまま“貴族の家紋”にでもなっているのではないかと勝手に思っていた。