啄木鳥の詩

里山の自然と山野草・高山植物、低山歩きと野鳥観察

「コマクサ」と「グンナイフウロ」

2011-07-24 08:23:32 | 山野草

“高山植物の女王”という評価が妥当かどうかを判断するのは人夫々だが、高山のガレ場や砂礫地で可憐な姿で迎えてくれる。と言いながら、私の少ない高山での経験ではまだ“本物のコマクサ?”に出会ったことが無い。手厚く保護されているものは草津白根山や湯の丸(池の平)など各地で見ることができる。唯一、自生しているのを見たのは数年前の烏帽子岳でわずか数株。稜線沿いの踏まれたら大変と言う場所にも自生しており、白花の株だった。今年、その辺を探したが見当たらなかった。この写真は、烏帽子岳の一角で撮ったもの。一般の登山者は行かない場所。現在は保護されている。

「コマクサ」はケマンソウ科の多年草。ケシ科に分類することもある。今更いう事でもないが、花の形が馬の顔の形に似ていることから名がついた。あえぎながら登る岩場で、この花を見つけたら多分癒されると思う。花は2センチ余り、草丈でせいぜい20センチほどの可憐な花だ。

美しいもの(人?)には“棘がある”と言うが、この草は棘が無くても全草が毒なのだそうだ。食べようとする人はいないと思うが、食すると嘔吐や体温の低下、心臓の麻痺などにつながるという。

「グンナイフウロ」はフウロソウ科の多年草。烏帽子岳と湯の丸山の鞍部から烏帽子の稜線に上がるまでの道沿いで見かける。蜜が美味しいのだろうか、ハチや小さな虫たちが集まっている。花に時期に花柄は傾いているが、鞘状の実をつける頃には直立する。薄紫の花が清々しい。

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