京呉服わき ごふくや日記

着物って楽しい!
呉服屋の女将の独り言?楽しいことや裏話、思うままに・・・

レベルアップのための着付けのツボ~衿巾~

2012-05-03 16:06:46 | 着付あれこれ
ゴールデンウィーク後半が始まったというのに
梅雨のようなお天気・・・
着物でお出かけしていただくのにピッタリのいい気候なのに・・・
と、これまた雨でひっそりした店で恨めしく思っています。

そんな静かな店内で、着付けのレベルアップを狙ってアドバイスでもしようかな・・・と

私、最近・・、
街で着物姿の方を見かけたときや、テレビで女優さんの着物姿を見て、とっても気になる事があります。


それは衿巾。

先日も電車でお見かけした大島をお召しのご婦人。
上前は普通なのですが、下前の衿巾がとても狭くて・・・残念


逆に、片方だけがこんな感じに開き気味の場合も・・・





上前、下前に限らず折った衿が開いてしまって広幅のようになっている方も
たまにお見かけします。


衿をあわせるときに、ちょっと意識をするのとしないので違いが出ます


私、いつも着付けのお稽古で言ってると思うのですが

広衿の場合、左右の衿巾を同じにするためにも
掛衿(衿の上にもう一枚衿がついてますね)の部分で
衿巾の寸法を決めて折ってください





手で押さえている部分です。
ここで寸法を決めるようにすると 嫌でも左右同じになりますね




普通は、ここで衿巾の3分の1くらい折ります。
ただ、
体型によりますので、華奢な方は狭めに、ぽっちゃりめの方は広めのほうが
見た目にバランスが取れ、体型をカバーできるかと思います。

そして、背中心では半分に折っているのでだんだんと撥衿の状態に自然に広げてください。
片手ですーっと扱くときれいに布目が通るのですが
それができていないと、写真のように、衿の途中のほうが膨らんでいたりします。





半衿の出す分量もですが
着物の衿巾もまた、その方の体型やお顔立ち、着物の格によって
自分に一番似合う巾を見つけるといいと思います

ついつい、半衿の出方は目立つので、気にするのですが
こんな着物の衿部分にも気をつけてくださると、さらに素敵な着方ができると思います。

コメント
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