8月もいよいよ終わり、暑かったけれど夏が終ってしまうのは
なんとなくすこ~し寂しい気もします。
っていうのは気持ちだけで、涼しくなるのが待ち遠しい方が強いかも
さて、今月の催しも明日まで。
私のお細工物展の写真などたくさんアップさせて頂きましたが
ホントは「きもの相談」の方がメインです。
タンスの中の眠っているお着物に目を向けて頂ければと・・。
こんなことをさせて頂きましたという参考に、
ちゃんと写真など撮らせていただいておけば、いいものを
お客様からお受けした仕事のことを考えるだけで精いっぱいで
あとから気付いている始末です
が、夏前にお客様からのご相談を、参考にご紹介させていただきます。
お得意様のK様。おばさまから頂いた物やお父様のものなど数点お持ちになりました。
そのご相談内容と希望、それに対してさせて頂いたお仕事加工の内容です。
1 地味な附下
K様「まだ年齢的にも少し地味ですぐに着る機会はなさそう」
加工内容「丸洗い」
大きな汚れなどはないので、とりあえず丸洗いをしてしばらく保存することに・・。
長くそのままにしておくと匂いがしたりくすんだりします。丸洗いするとスッキリします
2 珍しいレースの木綿の単衣着物・・・
K様「昔のもので今はない。ちょっと普段に楽しく着てみたい・・・
レースなので、透けるのが気になる」
加工内容「仕立て屋さんで、居敷当て付けのお直し」
身丈が短かったのですが、そのままで腰紐を少し低めにして着ていたたくことにし、
居敷当てをつけました。
3・お父様の黄八丈の綿入れ着物
K様「父が、知り合いから自分で織られたという反物を頂いて、
綿入れに仕立てて着てたもの。色柄もステキなので仕立てなおして何かにしたい」
加工内容「洗い張り・着物に仕立」
解いて洗い張りしたところ、反物の寸法がかなり短く、コートにすることも検討しましたが
やはり着物で着たいという事で、身丈は着られるぎりぎりの寸法に。
それでも衽の寸法がどうしても足りず地衿から生地をとって剥ぎ、見えない下前の衿先は
別布を足して、見た目は全く剥いであるのが分からない着物になりました。
手織りの黄八丈、大事に着てあげたら、織った方も着物もうれしいですね。
4・古いちりめんの白生地
K様「色無地は一枚持っているので、できれば小紋に染められたら・・・」
加工内容「脱色・小紋染・仕立て」
昔は何かの時に白生地を贈答用に使うことがよくあり、お家に箱に入ったままの白生地を
お持ちの方が、結構いらっしゃいます。
一番染代がお安いのが色無地なので、よく染めさせていただきます。
K様はお茶もなさってなく、色無地・江戸小紋はすでにお持ち、気軽に着られる小紋がいいと
いう事で、染見本帳をご覧いただいて柄を選んでいただきました。
昔は、街のあちこちに染見本をかけてお仕事を受けていた店があったのですが
最近は、そういう注文も少なくなって、京都の小紋染を受けてもらえる染屋さんも
もうなくなるのでは・・という状況です。
古い生地は、黄ばんでいたりシミがあったりします。
今回もきれいに漂白してから、染めました。
染めあがった小紋。これだけ写真撮っておきました
染めあがって、見るまでは、ちょっとドキドキ。
ですが、思った以上にいい感じなので、反物でしばらく置いておかれるおつもりでしたが
すぐにお仕立てをすることになりました出来上がりが楽しみです。
5・シミや黄ばみのある麻の白生地
K様「どうしましょう・・・」
こちらは結果、「返品」
染めることはできるのですが、シミがひどいので漂白など加工代金・着用機会など
考え併せて、とりあえず今回はそのままお持ち帰りいただく事に・・。
着物にするだけでなく、きれいなところを使って、間仕切りやのれんのようなインテリア
小物などにしてもいいのでは?とアイデアをお伝えして・・。
今回は一度にいろいろなご相談でした。
お金をかけていい物、もったいない物、
そのお客様の着物との向き合い方によって様々ですので、今回はK様のスタイルに合わせて
考えさせて頂いたつもりです。
早く処理しないといけないものもありますし、もうしばらく考えてもいいものもあります。
そ~んな事など、すべて含めて、お客様がどうされたら一番いいのか一緒に
考えアドバイスをさせて頂くのが私たちの仕事だと思っています。
見せて頂いて、何もできない場合もありますし、
加工代金が思ったより高かったりする場合もあり、そのままお返しする場合もあります。
見せて頂くだけでも、全然かまいませんので、何かお困りごと相談ごとがありましたら
どうぞ、お持ちくださいませ。
特別に、「相談会」とうたった期間は明日までとなりますが
いつでも、お待ちしております
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