写真が斜めに撮れてしまって・・・ごめんなさい
こちらの浴衣、竺仙の定番、紺地の注染です。
着心地やふくら雀の柄を気に入って着続けてくださって
この夏、相談にお持ちになりました。
お客様のお嬢さんは日本舞踊のお稽古で着ていらっしゃいますが
巾が狭くなったので、お直ししたいとのこと。
数年前にも、一度裄が短くなったのでとお直しをしています。
調べてみたら、お求めいただいたのは9年も前でした。
たぶんお客様のお嬢さんが小学校3・4年の頃です。
その時は、身長はどのくらいになるか予想もつきませんのである程度大きくなっても
着られるようにと昔の女並という標準寸法にして、肩揚げ・腰揚げをし
子供用の胸紐をつけた状態で最初は着て頂いたと思います。
今回は、さらにまた部分直しにして巾だしをするか、
いっそ洗い張りして大人になった今のきちんとした寸法にするか・・・
着るのに無理がない寸法にすること、料金のこと、
お客様にとって一番いい方法をあれこれ考えた結果
部分直しで、巾を出すことにしました。
よく見ると、筋が残っていますが、お出かけするのでなく踊りのお稽古で使うという事、
動けば直し痕もそんなに目立たないので・・という判断。
ちょっと心配だったのは、身丈が少し短かったので、おはしょりが出るかどうか・・
先日、お直し後に着用してくださったので、様子を聞いてみたところ
おはしょりもちゃんと出て、とても着やすく動きやすくなったとのことで
ホッとしました
身丈は、幅が狭いと、そのせいで寸法をとられてしまうことがありますが
巾を広くすることで、ムリがなくなりゆったりし丈も出たのだと思います。
お稽古で使われてる浴衣とはいえ、丁寧に扱ってくださって長く愛用していただける
事はとても嬉しいことです。
浴衣といえども、このように生地も染もしっかりしたものだからこそ・・
これが、スーパーで売っている浴衣なら、私はお直しはお勧めしません。
低価格、物を持たない、使い捨ての風潮が加速してきたように思いますが
やっぱりいい物・気に入ったものを大切にすること、素敵だと思います。
今回のお客様も、気に入った良いものを購入し大切に使い続けてくださるお考えなので
これからも、それにお答えしていきたいと思います。
常々、こちらのお客様は
「わきさんが近くにあったから、私は着物に目が向いて、こうして着ることができてる。
だからお店が閉まったら困る~」
と、おっしゃって何かあると相談に来てくださいます。
この、コロナ禍で、出かける事やイベント、お祝い事などできない状況・・
呉服屋も、ホントにつらい日々ですが
こんなお客様の声があると、頑張らなきゃって思います。
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京呉服わきブログ「ごふくや日記」