小田原周辺のマイナースポットや些細な出来事を少しずつ
小田原の端々



例年、1月の第二土曜・日曜日に市内前川地区では、人形山車を飾り付ける道祖神祭りが開催されてきた。2020年の開催以降、コロナ禍の4年間は中止されていたが、今年は5年ぶりに祭りが復活したので1月11日の夜に人形山車を撮影に出かけた。前川地区の道祖神祭りは、3地区の道祖神で人形山車の飾り付けや祭典会場が設けられる。5年ぶりの復活となった今年の道祖神祭りは、3地区の祭典会場が全て前回と変更になっていた。一番西側の西道祖神は、前回までは国道1号沿いの新聞販売店が祭典会場だったが、今年は東海道線の線路北側にある常念寺が会場。西道祖神の人形山車の飾り付けは鬼滅の刃。西道祖神の飾り付けは、流行りものや大河ドラマがテーマとなることが多くて前回までの流れを踏襲している。鬼滅の刃のストーリーやキャラクターは全然把握していないが、飾り付けはおそらく主要キャラ大集合といった感じ。背景画が不気味で照明に浮かび上がるとさらに妖しさが増した感じで迫力があった。地区の人に詳しく話を聞きたかったが、お囃子のトラックが乗り付けたタイミングで、会場は混雑してしまったので断念。次の会場に向かう。続いて訪れたのは、国道1号近戸神社入口交差点近くが祭典会場の中宿道祖神。前回の会場から、国道1号を挟んで斜め前で唯一国道に面して人形山車が飾られている。中宿道祖神の人形山車の飾り付けは火牛の計。中宿道祖神の飾り付けは、急転直下・危機一髪といった緊迫感のあるシーンが今まで多く、今年も北条早雲が小田原城奪取のため戦陣の合図をしているシーン。ほら貝を吹く家来と、刀を抜いた北条早雲とは対照的に松明を角に付けた牛は、何となくとぼけた表情で面白い飾り付けだった。中宿道祖神の方には色々とお話を聞かせて頂き、お土産に缶ビールも頂戴してしまった。一番最後に訪れたのは向原道祖神。以前は、前羽小学校近くの国道1号沿いが祭典会場だったが、今年は海岸に近い前川公園が会場。人形山車の飾り付けは、常盤御前の母心 清盛の温情。平清盛に常盤御前が子供を守るために懇願しているシーン。向原道祖神の飾り付けは、実直・質実剛健・道徳といったテーマが今まで多くて、今年も前回までの流れを踏襲したような内容だった。5年ぶりの開催の前川地区の道祖神祭りは、祭典会場が変わってしまったが、人形山車の独特の風情は変わることなく受け継がれて復活したのでとても良かった。



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小田原の最大のイベントである北條五代祭りは例年GWに開催されて風物詩となっているが、今年は新型コロナウイルスの感染防止のため中止が発表された。私が子供の頃は「北條五代祭り」ではなくて「お城まつり」の名称で開催されていたが、中止になったのは私が物心ついてからは無かったように記憶している。そもそも、どのような経緯で祭りが始まったのか広報おだわらのアーカイブを辿ると祭りの変遷をある程度知ることが出来た。現在開催されている小田原北條五代祭りのきっかけとなったのが、昭和35年に完成した小田原城天守閣の完成祝賀式典。5月25日に挙行された祝賀行事では、完成祝賀式のほかブラスバンドの市中行進、時代風俗行列、演芸会などが行われた。以後の変遷の要約については
昭和36年:「小田原城まつり」として開催
内容:5月3日 時代風俗行列・仮装行列・民謡パレード
   5月4日 演奏会・市内行進(県警・自衛隊)
   5月5日 演奏会・市内行進(在日米空軍音楽隊)
また本丸広場の野外劇場では日本舞踊や演芸会が開催

昭和37年:「小田原 お城まつり」に名称変更(以降昭和54年まで)
内容:5月4日 演奏会とパレード
   5月5日 野外劇場での演芸会
   5月6日 市川女優座による野外劇

昭和55年:「お城まつり」に名称変更(以降昭和61年まで)
※正式名称は小田原 お城まつりだが広報の記事表記は「お城まつり」のみの記載へ
内容:5月3日 北条五代武者行列・大名行列・音楽パレードほか
   5月5日 野外劇場でのお笑いショー・歌謡ショー
   
昭和62年:「北條五代祭り」に名称変更(以降現在まで)
内容:5月3日 北条五代武者行列と時代絵巻パレードほか
   5月4日 野外劇場で子供ショー ぬいぐるみ人形劇シンデレラ姫
   5月5日 演芸会1部 漫才:昭和ノイル・コイルほか
       演芸会2部 歌謡ショー:和田ひろしとマヒナスターズほか

毎年5月3日は武者行列が小田原市街を練り歩き、城址公園周辺は観光客で大混雑するが、今年は残念ながら中止となってしまったので静かなゴールデンウィークになりそうだ。



     

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小田原市の前川地区では1月の第二土曜・日曜日に道祖神祭りが開催されていて、国道沿いの駐車場などに独自の人形山車が飾られる。このブロクを始めてからは毎年出かけては記事にしているが、今年は1月11日の夕方に人形山車を撮影に出かけた。前川地区では自治会が中心となって国道沿いの3ヶ所に人形山車を飾っている。例年と同じく一番東側にある向原道祖神の人形山車から見学。今年の飾り付けは「北条に味方した軍師~栗林義長~」栗林義長は室町時代に現在の茨城県牛久市周辺を本拠に活躍した武将。武功を小田原北条氏に見出され、敵対する多賀谷政経との戦いの総大将に任命された。戦いの前夜に神に祈っていると狐のような老婆が現れて戦が有利になるようなお告げをするシーンが山車飾りとなっている。向原道祖神の人形山車は、実直や勤勉といったテーマが多いが今年は少し妖気を感じる場面でなかなか良かった。続いて訪れたのはJA横の駐車場が会場の仲宿道祖神。今年の飾り付けは「扇の的(那須与一物語)」今年の飾り付けはダイナミックで山車の外に馬に跨った那須与一が配されている。山車からはみ出ている人形飾りは初めて見た。山車の上には先端に扇を掲げ美女が乗った舟。その扇を那須与一が射落とすシーンが飾りつけらている。昨年に引き続き背景部分は美術関係者を招聘して描いたとのことで遠近感を感じる書割。舟の下の部分は波しぶきが描かれていて細部まで凝っていた。最後に訪れたのは一番西側にある西道祖神。西道祖神の飾り付けは山車ではなくてトラックの荷台。西道祖神の今年の飾りつけは「北条氏直(悲運の武将・五代目)」。豊臣秀吉の軍勢に囲まれて籠城を余儀なくされているシーンが山車飾りとなっている。左側が北条氏直と妻の督姫。右側が戦況を報告する家臣。西道祖神の人形山車は裏側に大きな壁画が描かれていてユニーク。絵を担当したO画伯と今年もお会いして色々と話を聞くことが出来た。制作や準備の都合で人形山車の背景画や裏側の壁画は数時間程度の短時間で仕上げているとのこと。今年も前川地区の3ヶ所で独特の人形山車を眺めることが出来たので楽しい時間を過ごすことが出来た。

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前川地区で毎年1月の第2日曜日を中心に行われる道祖神祭りは趣向をこらした人形の飾り付けが行われるので、このブログの当初から毎年出かけては紹介している。今年は1月12日と13日に道祖神祭りが行われたので宵宮の12日の夕方に出かけた。前川の道祖神祭りは3つの自治会がそれぞれ人形を山車に飾り付けて披露が行われる。夕方前の明るい時間から見ることが出来るが、日が暮れて照明が灯るとさらに飾り付けの雰囲気が出るので日が暮れた午後5時半頃に現地へ。今年はあいにくの雨で向原道祖神の山車はブルーシートで養生されていた。向原道祖神の今年の飾り付けは小栗上野助がテーマ。飾り付けは日米修好通商条約の批准の遣米使節団の一員として渡米するシーン。渡米するために乗船した米艦ポーハタン号が配置されていて、背景には富士山。写真ではわかりづらいが富士山の裾野部分では電飾がピカピカとしていてユニークだった。続いて訪れたのはJA横の駐車場が会場になっている中宿道祖神。向原道祖神よりも大きな山車で毎年手作り感のある小物が見所の飾りつけがされている。中宿道祖神の今年の飾り付けは水戸黄門がテーマ。水戸黄門が疲れたので米俵に腰掛けたところ、老婆から献上する米に腰掛ける無礼を叱られているシーン。中宿道祖神は例年、手作り感あふれる小道具が配置されるが今年は米俵と岩以外はさっぱりとした書割のみ。書割の背景は遠近感のある描写で結構上手。自治会の方に聞いたところ美術教師を招聘して書いてもらったとのこと。最後に訪れたのは新聞販売店の駐車場が会場の西道祖神。ここだけ飾りつけがトラックの荷台で独自路線。西道祖神の今年の飾り付けは西郷どんがテーマ。西郷隆盛と妻お糸との団欒のシーン。西道祖神の飾り付けの見所は背景の書割。軒先から陽光が差し込んでいるような描写で朝のような感じが出ていた。西郷どんの人形は眉毛が太くて西郷隆盛の肖像画に似ていた。自治会の方に聞いたところ、人形をレンタルしていた業者が廃業してしまい、前川地区の道祖神祭りの飾り付けは存続の危機にあったが、自治会で人形を譲り受けてこれからも続けていく目処がたったとのこと。西道祖神の飾り付けの楽しみは、裏側にも劇画タッチの人物像が描かれているところ。今年は結構な力作で迫力がある。写真を撮っていると絵を担当した画伯がやってきて色々と話を伺えた。今年は特に気合を入れて描いたので仕上がりが満足とのことだった。最後に画伯と握手を交わしてから会場を後にした。今年の前川地区の道祖神祭りも様々な趣向を凝らした飾りつけが見れたので楽しかった。

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小田原市酒匂の国立印刷局小田原工場では例年、桜の見頃となる4月初旬の土日に敷地内の一部を開放して観桜会が開催される。今年の開催は4月6日・7日で7日の昼時に観桜会場に立ち寄った。すっきりとした晴天となった7日の正午過ぎに観桜会場の国立印刷局小田原工場に到着。入口は2ヶ所あるが西側の門から敷地内へ。観桜会が開催されているが周辺は閑散としていて人通りが少ない。桜の見頃とぴったりと合うタイミングの観桜会の際は花見客で混雑しているが敷地内はとても空いている。見るべきものも無いので通路から広場へ向かう。通路から芝の広場へ。広場の真ん中にぽつんと花見客がいるくらいでイベントとしては寂しい眺め。2013年の観桜会も人出が少なかったが、今年の観桜会も相当に花見客が少ない。敷地内には約500本の桜が植栽されているが、芝の広場の桜の大木は花が散っていてほとんど花が残っていなかった。観桜会は事前に決定した2日間しか開放されないでの、満開かつ晴天の観桜会は数年に1度くらい。ブログを見返してみると条件が良かったのは2012年の観桜会だったので5年以上は条件に恵まれていない。芝の広場の東側には八重桜が何本か植栽されていて、それらの花はほぼ見頃。来場者のほとんどが八重桜周辺で花見をしていた。正門を入ってすぐの場所では物販のテントが設けられていて、定番のお札サブレとお札タオルの販売が行われていた。人出が多い時の観桜会時には弁当の販売が行われているが今年は出店無し。お昼どきだったので特に来場者が少なかったようで閑散としていたが、広々とした広場をのんびりと散策できたので良かった。来年こそは満開の時に観桜会が開催されることを願っている。

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