小田原市入生田にある温泉地学研究所が地殻変動を観測するために、足柄平野の8ヶ所に光波反射器を設置している。酒匂の下水道管理センター屋上に光波測距器が設置されており各所に置かれた反射器に向け光波が発射され、反射器内のミラーで反射した光波は再び酒匂の下水道管理センター屋上の測距器に戻りその距離を測っている。これまで曽我と国府津の2ヶ所に設置されている反射器はこのブログでも紹介したが、先日久野地内に設置されている反射器を見に出かけた。温泉地学研究所のホームページによると久野に設置されている光波反射器は久野霊園にあるとの記載。いこいの森前の道路から宮城野林道へ。宮城野林道との交差点角では老人福祉施設の建設工事が行われている。以前訪れた時は整地が終わったばかりだったが、大型のクレーンも搬入されていたので基礎工事が始まったようだ。交差点を宮城野林道方面に曲がり程なく、道路右手に久野霊園への脇道がある。久野霊園は随分前に桜を見に来て以来。脇道を曲がってすぐに霊園入口かと思ったら結構坂を上ったところに霊園があった。宮城野林道から脇道を曲がりバイクで5分ほど坂道を登り久野霊園の管理事務所前に到着。だいぶ登った場所にあるので自転車で来なくて良かった。管理事務所前の見晴らし広場からの眺望。酒匂川河口から曽我方面までよく見渡せる。久野霊園入口にあった案内板。久野霊園は標高250m~300mで敷地面積は約13ヘクタール。光波反射器の所在場所の記載はもちろん無いので早速探索開始。園内の道路沿いを探しながらぐるっと1周するも見つからず。簡単に見つかるだろうとたかをくくっていたが大間違い。何より反射器の形状が墓石と似ているので無数にある墓石と見分けがつかない。それと各区画が段々になっているのでどの場所からも眺望が良く、どこに設置されていてもおかしくない。散々道路脇を探したがどうしても見つからず。最後の手段で管理事務所で聞いてみたところ墓地の区画入口に設置されているとのこと。教えてもらった区画へ向かうため13区・14区の入口へ。温泉地学研究所の光波測量用反射器が設置されているのは13区の隣の17-3という区画。13区の1段目を横切り17区画へ。 17-1区画の階段下までやってきた。17-3はこの2段上のようだ。しかし場所を聞かなかったら、絶対に見つけられないところに設置されている。石段を登り一番上の区画が17-3だった。区画入口の岩の上に探していた光波測量用反射器を発見。曽我や国府津で見つけた光波測量用反射器とほぼ同じ形状。岩の上に金属製の土台が固定されており、その上に設置されている。土台部分に取り付けられたプレートには「神奈川県温泉地学研究所 光波測量用反射器」の表記。間違いなく探していた温泉地学研究所の光波測量用反射器だ。この久野霊園に設置されている光波測量用反射器内のミラーは7つ。国府津の反射器内のミラーは3つだったのでそれと比べると多い。光波測量用反射器からの眺望。足柄平野が見渡せる場所で、光波測距器が設置されている酒匂の下水道管理センター屋上との間に遮るようなものも無い。この光波測量用反射器が置かれている区画は久野霊園内でも、上のほうの区画でとても眺望が良い。湘南から三浦半島までの海岸線もよく見える。光波測距器が設置されている酒匂の下水道管理センターを探すも、肉眼だと良く分からず。カメラのズームを最大にして撮影。カネボウ小田原工場の少し左上の青い塗装の建物が酒匂の下水道管理センターのようだ。家に帰ってから調べたところ酒匂の下水道管理センターからは直線距離で7km。下水道管理センター屋上の光波測距器から発射された光波は芦子小学校や小田原市役所上空を横切り、この久野霊園の光波測量用反射器に照射されている。この温泉地学研究所の光波測量用反射器が置かれている場所を3ヶ所ほど訪れたが、どこも眺望が良い場所ばかり。残りの光波測量用反射器も設置されている場所の景色を楽しみに探しに出かけたい。
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