某日、息子と滋賀県蒲生郡日野町の『近江日野商人館』に行ってきました。
近江商人とは近江に本宅あるいは本店があり、全国で行商を行っていた商人の総称です。
日野は800年ほど前から椀製品の製造が盛んで、今から400年ほど前の江戸初期は漆器産業、そして300年ほど前には製薬産業が盛んになりました。この頃から、これらの産物を携えて全国に行商し、近江日野商人の名が知れ渡りました。
この近江日野商人館は江戸中期以来、近江日野商人として商いを続けてきた山中兵右衛門の本宅屋敷を使って貴重な近江日野商人の歴史資料を保存展示してある博物館になります。
こんな電話機がありました。おそらく70年くらい前の電話かな?
ハンドルを回して電話局交換台につなぎ、相手の電話番号を告げて繋いでもらう方式ですね。映画「となりのトトロ」でサツキがお父さんの大学研究室に電話するシーンで使われていた電話機と同じようなタイプです。
白砂利を敷いた日本庭園も素敵です。きっとかなりの豪商だったんでしょうね。
日野は鉄砲鍛冶でも有名だったそうです。慶長5年(1600年)の関ヶ原の戦い直前には300挺の日野鉄砲が徳川家康に献上され、大阪冬の陣(1614年)、大阪夏の陣の前にもそれぞれ100挺、300挺が製造注文されたという記録もあるそうです。今も日野筒鉄砲隊による火縄銃の実演がイベントであったりします。
旧瀬田の唐橋の擬宝珠
近江日野商人の中井正治右衛門が文化12年(1815年)に瀬田の唐橋(大津市)の再建に3000両を寄付し、大正12年(1923年)に橋がコンクリートの橋に架け替えられた時に、先祖の記念品として中井家に返却されたもので、日野商人の陰徳善事を示すものとして展示されてました。
つづく
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