ニョニョのひとりごと

バイリンガルで詩とコラムを綴っています

尹東柱の詩12.「怖しい時間」バイリンガル

2016-12-10 11:57:44 | 詩・コラム
「무서운 시간」

윤 동 주

저 나를 부르는것이 누구요

가랑잎 이파리 푸르러 나오는 그늘인데
나 아직 여기 호흡이 남아있소

한번도 손들어보지 못한 나를
손들어 표할 하늘도 없는 나를

어리여 내 한몸 둘 하늘이 있어
나를 부르는것이요

일을 마치고 내 죽는 날 아침에는
서럽지도 않은 가랑잎이 떨어질텐데┅

나를 부르지 마오

(1941.2.7)


「怖しい時間」

          ユン・ドンジュ

そら おれを呼ぶのは誰か、

カランイプの緑でできた木陰だが、   *柏の葉
おれはまだここに呼吸が残っている。
       (いき)
一度も手をあげてみられなかったおれを
手をあげて指し示す空もないおれを

どこにこの身を置く空があって
おれを呼ぶのか。

しごとを終え おれが死ぬ日の朝は
悲しみもなくカランイプが散るだろうに  *ここでは 枯葉

おれを呼んでくれるな。

 **カランイプ=枯葉、柏の葉の両義がある。

     伊吹 郷 訳

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