ニョニョのひとりごと

バイリンガルで詩とコラムを綴っています

尹東柱の詩14.「帰ってみる夜」バイリンガル

2016-12-12 23:22:22 | 詩・コラム

「돌아와 보는 밤」

                 윤 동 주

세상으로부터 돌아오듯이 이제 내 좁은 방에 돌아와 불을 끄옵니다. 불을 켜 두는것은 너무나 피로롭은 일이옵니다. 그것은 낮의 연장이옵기에┅

이제 창을 열어 공기를 바꾸어들여야 할텐데 밖을 가만히 내다보아야 방안과 같이 어두워 꼭 세상같은데 비를 맞고 오던 길이 그대로 비속에 젖어있사옵니다.

하루의 울분을 씻을바 없어 가만히 눈을 감으면 마음속으로 흐르는 소리, 이제 사상이 능금처럼 저절로 익어가옵니다.

                      (1941.6)

「帰って見る夜」

                    ユン・ドンジュ

世間から戻るようにやっと私の狭い部屋に帰って明かりを消します。明りをつけておくのは あまりにも疲れることです。それは昼の延長ですから―

いま窓を開けて空気を入れ換えねばならないのに 外をそっと覗いてみても部屋の中のように暗く ちょうど世間と同じで 雨に打たれて帰ってきた道が そのまま雨に濡れています。

一日の鬱憤(いかり)を晴らすすべもなく そっと瞼を閉じれば 心の裡(うち)へ流れる音、いま、思想がりんごのようにおのずから熟れていきます。


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