ねこ庭の独り言

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伊藤貫の真剣な雑談 - 20 ( 国際政治の4つの特徴 )

2023-07-28 16:46:39 | 徒然の記

         3. 「伊藤貫の真剣な雑談 ( 第2回前半 )」 ・・過去3000年の国際政治

 氏が別の雑談をするので、「リベラル派の3つのパラダイム」の話でなくなりましたから、タイトルは同じですが内容を変えました。

〈 3.  過去3000年の国際政治では、国際機関が主役になったことは一度もない 〉

  ・本当の世界政府、本当の世界警察軍、本当の世界裁判所が存在しないから、行動の主体は民族国家、国民国家、もしくはその混合体だった

  ・要するに国際機関が主役になったことは、一度もない

  ・具体的にいうと、同盟に参加している国が、この同盟あるいは条約は我々にとって必要がないと言った途端、どの国も頼れるのは自分だけという状態に置かれる。

  ・これが、過去3000年間の国際政治の常識だった

  ・だから本当の意味での行動主体は、民族国家、もしくはいくつかの民族の連合体のような形であって、国際制度と同盟関係が主体ではないということである

 氏は同盟関係も国際機関と同列に考えているようですが、多数の国が参加している国際連合、NATO、アセアンなどの国際機関と、2カ国だけの同盟も同レベルなのでしょうか。「日米同盟」を国際機関と考える人がいるのでしょうか。

 氏はこれ以上の説明をせず、4つ目の話に移ります。

〈 4. 過去2500年の国際政治では、バランスオブパワー政策 ( 外交 ) が行われてきた 〉

  ・これまで見てきたように本当の世界政府がなく、共通の価値観もないから、世界はバラバラだった

  ・世界各国が実行してきた国際関係の主体は何だったかというと、これがバランスオブパワーだった

  ・価値観もバラバラ、権力を行使する組織もバラバラだから、バランスする以外に方法がないのだ

  ・中国人がすごく外交がうまいのは、春秋戦国時代から巨大な中国大陸で、バランスオブパワー政策を本当に実行してきたからだ

  ・だから中国人は歴史的に見て、日本人に比べ遥かにバランスオブパワー政策の経験を持っている

  ・ヨーロッパの場合は、2500年前のトルコとアテネ、シチリアを含む地域で、バランスオブパワー政策を実行している

  ・ローマ帝国が潰れた後、イタリアの小さな都市国家が、都市国家間でバランスオブパワー政策を実行している

  ・だから中国人もギリシャ人もイタリア人も、2500年前頃から、バランスオブパワー外交をやっていた

  ・ヨーロッパでは中世が終わった後、15世紀から16世紀頃から常に6つから7つの大国がバランスオブパワー政策を実行している

 4つ目の説明が終わり、総まとめとして氏が雑談しますので、ここからは話し言葉で紹介します。

 「以上が、国際政治の4つの特徴です。なぜわざわざこの話をしたかと言いますと、日本人でもアメリカ人でも、国際政治について喋るとすぐに、自分の道徳観や政治イデオロギーを持ち出します。」

 「あの国は〇〇主義だから気に食わないとか、あの国は文明度が低いからあんなことをしているが、我々は違うとか、これは道徳的とか価値判断でしょ。こういうのを持ち込んで、ほかの国をバッサリ切って捨てようとするんですが、過去3000年間の国際政治を見ていれば、そんなもので国際政治がどうなるものでないということです。」

 「国際政治は道徳観やイデオロギーなどで、どうともならないものだということ、そういうことをご理解願いたいと思います。」

 「リベラル派の3つのパラダイム」に触れないまま、動画が終わりました。次回は、〈 4. 「伊藤貫の真剣な雑談 ( 第2回後半 )」 〉で、内容の紹介が「再生産される悪夢・国際政治3学派の蹉跌」となっています。「リベラル派の3つのパラダイム」の説明は、消えてしまいました。

 伊藤貫氏の意思なのか、チャンネル桜の編集のせいなのか、不思議な動画です。このような動画を見せられて、視聴者がどういう反応をしているのか、次回に合わせて紹介します。

  4. 「伊藤貫の真剣な雑談 ( 第2回後半 )」 〉・・「再生産される悪夢・国際政治3学派の蹉跌」

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