田舎住まい

吸血鬼テーマーの怪奇伝記小説を書いています。

鹿沼市小学生六名死亡事故/麻屋与志夫

2011-04-18 23:32:20 | Weblog
4月18日 月曜日

●鹿沼市樅山で登校中の小学生がクレーン車に轢かれて六名も死亡した。
痛ましい事故が発生した。

●いろいろ書きたいことはあるが、地元のことなので差し控える。

●ダダこれだけは書いておく。
常日頃横断歩道を渡るのも命がけの街だ。
けっして車は止まってくれない。
信号が緑でも注意してわたってくださいと栃木放送でもいっている。

●小学生の登校に会った時も注意が必要だ。
こちらで避けないと、どんどん衝突してくる。
おしゃべりしていて、衝突してもゴメンナサイの言葉はほとんど聞かれない。

●スーパーで買い物してもよくひとが衝突してくる。

●どうしてこうなのでしょうね?




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裏鹿沼/三億八千万年の孤独 麻屋与志夫

2011-04-18 14:32:11 | Weblog
第八章 裏鹿沼

1

鹿沼。
日光の隣町。
舟形盆地にある町。
その鹿沼にある「マヤ塾」。

翔太郎の妻、智子は熱烈なロザリアンだ。
庭には冬を除いたて、バラの芳香がとだえたことはない。
もうすぐ、冬が来る。バラの芳香がきえてしまう季節だ。
夜からの授業の下調べもすんだ。
翔太郎は疲れを癒そうとサンダルをつっかけて庭にでた。

ツルバラのアイスバーグ。
ザ・ジェネラス・ガーデイナー。
ナエマ。
シティ・オブ・ヨーク。
アンジェラが。
白やピンク、薄い黄色の花を咲かせている。

純白のアイスバーグ眺めていた。
携帯がポケットで鳴った。
翔太郎はいままさに自由が丘の孫娘、美智子のことを想っていた。
智子が移植したアイスバーグは咲いているだろうか。
美智子は芸能界に復帰したことだしこれからまた忙しくなるだろう。
どうしているだろう。
などと考えていた。

「お父さん。美智子はブジにかえってきたからね」
電話は娘の里恵からだった。
自由が丘に住む娘里恵、里佳子、孫の美智子のことを意識していた。
このシンクロニシテイに驚きながらもきき返した。

「何の話だ?」
ふいのことだったので、翔太郎声がつい尖った。
「留守電、聞かなかったの」
「何かあったのか」
「美智子がパーティの席からいなくなって、おおさわぎしたの」
「すまん、テレビも見ていない。留守電も聞いていない。
智子がずっとこのところ、おちこんでいたので……」
「なにか鹿沼でもあったの」
「智子が万引きとまちがえられた。
悪意の波動を感じる。
またなにかいやなことが。
たてつづけに起きるようで。
警戒していた。
現に、智子がぬかるみで。
ころんでケガした。
まあ軽い捻挫ですんだからいいが。
おれがそばにいなかったら。
まちがいなく。
大怪我をしていた。
壁の絵が落ちたり。
智子が万引き呼ばわりされてから。
このところ。散々な目にあっている」 


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記者会見(6)/三億八千万年の孤独 麻屋与志夫

2011-04-18 04:41:29 | Weblog
6

 美智子担当の原村に隼人は相談する。

「つぎの関東テレビの出演の時間までに三十分しかありません」

原村が感情的な声でいう。
若い隼人にしきられるのが気にくわないのだ。
しかたあるまい
事務所でも局の人間でもない。
美智子の私設ボデーガードのような存在なのだから。隼人は。

「隼人さんとキリコさんは裏口からでてください。
こちらは会見のつづきをすませて合流します」

 ピザ屋のラップがほどこされた配達車できていた。
 それが幸運だった。
 キリコの車はプレスにつけられなかった。
 局前のロータリーから美智子のBMWがゆつくりとすべりだしてきた。

「隼人」
 呼びかけられた。
 隣にはキリコがいるきりだ。

「隼人。美智子を守れ。彼女を守ってくれ」
「直人。直人なのか」
「美智子をたのむ。
しっかりガードしてやってくれ。
これは大切なことなのだ」

「隼人。なにひとりでつぶやいているの」
 キリコの声がしていた。

 幻聴だった?
 たしかになつかしい直人の声がした。
「なにか他の人の声でもきいたの」
「キリコには……きこえたのか? 男の声がしなかったか」
「だれかとはなしているようだった。直人、直人っていっていた」
「ああ。直人の声がした」
 耳をすましても直人の声はもうきこえてこなかった。
 あたりを見回しても、もちろんキリコのほかには誰もいない。
 美智子を想う直人の残留思念がぼくのまわり浮遊している。
 直人の携帯をポケットの中で隼人はしっかりとにぎりしめた。

「直人の顔は血だらけだった」
 隼人が悲しみに耐えるような声をだした。
「声だけでなく姿も幻視したのね」
「ああ、直人は血だらけだった」
 隼人はさらに強く携帯をにぎりしめた。
 携帯が手の中で振動した。
 ギクッとした。
 マナモードにしておいたのを忘れていた。
「直人。ついてきている」
 美智子の声がひびいてきた。
 まだハイテンシヨンだ。
 直人とはなしている気でいる。
「わたし怖い」



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