扉のむこうに足を踏み入れた鬼吉の顔に風が当たる。懐かしいにおいがする。青空が広がっていた。その瞬間、足下の接地感はなくなり、体が落下する。木の枝が何度も体に当たる。大きなしなりとともに、木の葉で鬼吉の落下は止まった。
「鬼吉!無事だったのね」
鬼吉の帰りを木の側で待っていたササはもう泣きそうになっている。
「無事ではない。そして二つ鬼ではない二つ鬼を成敗しなきゃならない」
「どういう意味か分からないけど、とにかくよかった」
いつもは登ってこないササは鬼吉のおなかに飛び乗ってきた。
「鬼吉!無事だったのね」
鬼吉の帰りを木の側で待っていたササはもう泣きそうになっている。
「無事ではない。そして二つ鬼ではない二つ鬼を成敗しなきゃならない」
「どういう意味か分からないけど、とにかくよかった」
いつもは登ってこないササは鬼吉のおなかに飛び乗ってきた。