二つ鬼の声が遠くになっていく。(何もするな…とはどういう意味なのか…)
鬼吉の思考もうすれていく。
気付くと鬼吉は、木の上で横たわっていた。気持ちのいい風が吹き抜ける。ササは鬼吉の胸の上で眠っている。
ササが目を覚ます。
「私、眠ってしまったみたい」
目覚めののびをしながら、ササはあくび混じりに言った。
「ササ、さっきの話はどういうことだと思う」
「さっきの話ってなんだ」
「覚えていないのか。二つ鬼と大伍とメメの兄弟」
「何のことにゃー。大伍とメメならお父さんとお母さんと一緒に暮らしているにゃ」
「今もか」
「今もにゃ」
きょとんとしているササを自分の胸から下ろして、小屋の見える丘へと鬼吉は走った。
息を切らして鬼吉が丘の上から見た光景、それは…何事も無く、家族が幸せそうに遊んでいる風景だった。
大伍とメメが笑っている。
その笑顔を見て、鬼吉はすべて理解した。
安心した鬼吉は思わず座り込む。 追いついてきたササが不思議そうな表情で鬼吉を見つめている。
ササの頭をなでながら、鬼吉はササには折を見てゆっくり話そうと思った。
鬼吉の思考もうすれていく。
気付くと鬼吉は、木の上で横たわっていた。気持ちのいい風が吹き抜ける。ササは鬼吉の胸の上で眠っている。
ササが目を覚ます。
「私、眠ってしまったみたい」
目覚めののびをしながら、ササはあくび混じりに言った。
「ササ、さっきの話はどういうことだと思う」
「さっきの話ってなんだ」
「覚えていないのか。二つ鬼と大伍とメメの兄弟」
「何のことにゃー。大伍とメメならお父さんとお母さんと一緒に暮らしているにゃ」
「今もか」
「今もにゃ」
きょとんとしているササを自分の胸から下ろして、小屋の見える丘へと鬼吉は走った。
息を切らして鬼吉が丘の上から見た光景、それは…何事も無く、家族が幸せそうに遊んでいる風景だった。
大伍とメメが笑っている。
その笑顔を見て、鬼吉はすべて理解した。
安心した鬼吉は思わず座り込む。 追いついてきたササが不思議そうな表情で鬼吉を見つめている。
ササの頭をなでながら、鬼吉はササには折を見てゆっくり話そうと思った。