令和2年9月29日(火)、尾花沢市内に用事があり、ついでに畑沢へも行きました。「ついで」と言いながらも、肝心の「用事」よりも早く畑沢へ行ってしまいました。
畑沢で手入れの行き届かなくなった水路が多数あります。実家の近くで、雪解け水や豪雨によって浸食された水路を補修して一段落したのですが、次から次へと気になる所が出てきてしまい、とうとう水路のU字溝の掃除にまでも手を出してしまいました。普通、U字溝ならば手入れをしなくても問題が生じないのですが、畑沢の土には栄養分が豊富なようで、水路脇に生えている外来の草が水路の中にまで根を伸ばしていました。只者ではありません。アメリカから来た「アメリカセンダングサ」です。水路に伸びてきた根はシート状にU字溝の壁面と底面に広がり、その根に土砂が引っ掛かりますので、さらに根は伸長します。それを繰り返して、水路の流れは著しく悪化していました。
その様(さま)に意地になって根を取り除いていると、サワガニが現れました。これで苦労がいっぺんに吹き飛びました。最近では殆ど見ることができなくなっています。7年前にこの畑沢通信を始めてから、これまで畑沢で2回見ただけでです。今回は3回目です。しかも今回のサワガニは、私が子供時代に幼友達と「蟹採り」をした場所の近くです。この辺りでの再会は、約60年ぶりでした。サワガニは1960年代からの農薬の影響でいなくなっていました。外にアブラハヤとホトケドジョウが戻れば、この沢は復活です。
それにしても皮肉なものです。農薬で大打撃を受けて壊滅状態になり、さらにU字溝によつて生息できない環境になったのに、外来種が水路の妨害をしたことによってサワガニが生きていけるようになりました。
サワガニに喜んでいると、今度はイノシシの傍若無人ぶりに腹が立ちました。耕作放棄地の中にトラクターで耕したような光景が広がっています。しかし、これはイノシシの仕業でした。泥の中を掻きまわすのは、「ぬた場」で獣が泥を体に塗り付ける場合が多いのですが、これはミミズを求めて掻きまわしているのだろうと思います。この周辺にはミミズが多いのです。
「ススキが揺れると風を感じるので好きだ」と言っている妻に見せるために、一枚撮りました。しかし、私はススキに風情を感じることはできません。ススキは耕作できなくなった元農地に生えてきます。両親が元気に働いていたころの農地には、ススキは一本も生えていませんが、やがて年を取って体力がなくなると畑や田んぼがススキの原っぱになりました。物悲しい風景です。
私の実家の早生種の稲刈は9月21日に終わりましたが、早生でない種の稲刈は、今が最盛期の様です。ただし、この日は平日でしたので、稲を刈っている光景を見ることができませんでした。
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