主要部の地図に示した「堀切A」へ向かいました。一帯が刈り払われていて、視界が開けています。私が調査を始めた10年前もこうだったらどんなにか楽だったでしょう。
この先真っすぐに進んで、展望が開けた場合、どのように堀切が見えるのかと思うとわくわくしてきました。一段、下ると堀切があります。堀切の先端に小さな土塁が見えます。
堀切の全貌を眺めるのは初めてです。これまで、何度もこの堀切を撮影しましたが、立木が邪魔しました。あらためて下から眺めると、この堀切の見事さを感じ取れます。背中炙り峠の楯跡は、全体的に未完成の楯だったと私は考えており、何処も彼処ももう一歩手を加えるべき部分が残っています。しかし、この堀切だけは完全な形になっており、下からの侵攻を十分に塞ぐことができます。空堀の中には伐採された大木が横になっています。
斜面の長さは約7mあり、高さは約5mぐらいです。有難いことに堀切の上に人が立っていますので、高さを実感できると思います。たった一人で撮影していると、このような写真は撮れません。
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