我々は「飛行」を推進力で加速された翼による揚(圧)力で浮上するものと決めつけていた。これらは長い間工学の大分野として引っ張ってきた。
図1
近年(2019)頃から弾道軌道を取らず極超音速で機動するミサイル(イスカンデル)が出てきた。まぁ極めて知能が低い奥山慎二が「ちうごく様」とホザクが、学術会議が研究した技術も有るとか言うのだが、弾道軌道を取らず極超音速で飛ぶだけでも嘗て無い事で、多少驚いたが、どうも軌道速度と比較しても、速度が低いので、これはもしかして?と検討したが、スペースシャトルの帰還状況を思い出すと高度5万mでマッハ6で飛行していた。
スペースシャトルは、リフティング・ボディの1種で突入モード5の典型的大気圏再突入パターンだった。当時は、通信が途絶:ブラックアウトしている間が大気摩擦がMaxかと思ったが、程度問題であった。
スペースシャトルは低衛星軌道での8km/秒(マッハ27)で、地球帰還コースに入る。マッハ6を流体力学的には言わないだろうから、1気圧時の音速340m/秒から換算すると、2km/秒となる。速度は1/4になっていたのだが、この調子で降下すると、大気圧上昇が顕著となる。
繰り返し言うのだがSR-71偵察機は、高度3万mでマッハ3.3(0.1気圧)の速度を出し、機体表面温度が450℃となっている。この速度では、十分大気は0.1気圧でも粘性が、存在していると考えられる。
だがイスカンデルを見ると短距離弾道ミサイルそのものの構造である。
本来的に、弾道ミサイルは、水平線に石を投げるのに似て、第一軌道速度未満の場合、軌道計算方程式が示すように、再度地球に落下して帰還する。
図2
この時必要なのは、打ち出す速度を出す推進器と上下角で、飛行機の様な翼は不要で壮大な遠投である。衛星軌道からの降下試験機「リフティング・ボディ」も大気との摩擦熱の戦いで「落下」していた。飛行ではない。SR-71を見ても高空5万mでは、翼は無用の長物である。それ以前に超音速に到達すると、翼は、空気抵抗とエリア・ルールで、邪魔になった。
図3
極超音速を吹聴する前に、超音速と衝撃波については御存知だろうか?
音速は、どれだけ圧力を上げても吹き出す空気速度が増えない速度:音速で、圧力を下流に伝達しない現象:チョーキングを起こしていた。これによりプロペラ機では、音速が越えられない事が分かったが、ラバール・ノズル理論による高熱エネルギー排気の断熱膨張で音速を超える推進器が手に入り、アメリカでの超音速実験となった。
チャック・イエーガー+ベルX-1(ロケット機)で超音速を突破成功したが、衝撃波の問題が出て来た。衝撃波は、超音速を出している機体の先端で発生し、加速すると機体を輪切りにする様に後部へと移動する。機体後部へ移ると、機体表面と垂直に発生し、衝撃波先端:SonicFrontを閉曲線として形成する。音速を超えると、衝撃波先端が形成する断面の面積に1気圧+飛行速度による動圧が作用して機体を押し返す。
今言われている超音速巡航は、このエリア・ルールによる圧力抵抗を最小にする断面を指定して、余分な推力を使わないで飛行する事で達成された。
これら衝撃波による静圧上昇現象は、機体外観より、空気取り入れ口:エアーインテークの吸気圧制御に使われている。
つまり超音速での大きな静圧上昇が利用できる知識はあったのである。
また、F-106Aデルタダートが長い間インターセプターとされて来たのは、ミサイル内挿で余分な突起を極限減らしていた事もあった。
事程左様に、衝撃波は不均一面や、突起により誘発されることも知られていた。
図4
私は「イスカンデル」等の弾道軌道を取らない飛翔体の機動は、この衝撃波による静圧上昇現象と見ている。
このアイデアはZガンダムで「アッシマー」や「ギャプラン」の飛行原理を付けようとして思い付いたものだが、中々悪い出来ではないようだ。
ただ、これが高精度命中率を示したミサイルDF-12と同じとは言い難い。
大体極超音速ミサイル関連は誤魔化しと混同が渦巻いている
①件の動画ではDF-12が簡便で高精度と実践結果を述べている。
②ロシアのイスカンデルは、弾道軌道を取らず高速起動している
③東風DF-17は、最初空母キラーであるが、高市議員が言う極超音速ミサイルは何を指すか?
④東風DF-17が命中率をするシーンは、飛翔体の速度が音速近くではない。遅い。
⑤東風DF-17の動画は編集されており、実際には何が使われているか不明。
⑥極超音速ミサイルは、高温を伴う大気摩擦を起すので「全て滑空型」である。
⑦⑥で高い命中精度は、疑わしい。
⑧東風などは何百回も実験したと言うが、何を何故そんなに実験が必要か?
と、疑問は山積しているが、今の時点で対策は有る。
1)高温を伴う大気摩擦を起すので「冷水」に弱い可能性が高い
2)高度5万mでマッハ5で飛ぶものは滅多に無い
3)最高速度がマッハ5でも命中直前は滑空なのでマッハ1前後まで減速している
4)DF-12は、鹵獲されており、敵テロリストからの情報が期待できる
5)情報混乱が最大の問題だ
6)中国の加工精度で、ジェットもまともに飛ばないのに核兵器が作れるとは思えない
7)理論核実験をしては?つまり「富嶽」で詳細で明確なシミュレーションで威嚇する
と、色々あるが、アメリカの核をしれっと百発買うのが一番簡単で早く、効果的である。
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