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鬼滅の刃について、その1~23巻 前編

2021-01-14 21:57:00 | 鬼滅の刃
 鬼滅の刃全23巻。あ~あ、買っちゃったw
 もうどうしても気になってね。作品がつまんないほどハマってしまうという現象。

 毒を食らわば皿まで。出来の悪い子ほどかわいい。
 誰か説明求めますw しかも、今時はやっぱり人気で品薄なんやろね。全巻セットだと割高だったな。

 もうちょいしたら発行部数が多い分、いずれ値崩れ起こるのは理屈で分かるんだけどどうしても今読みたかった。
 まぁ、総評で買って後悔したか否かで言うと後悔はしていない。意外に読んでみると面白かった。

 ただ他人には薦めない。買うにしてももうちょっと待ってほしい。
 どんどん値は下がっていくだろうし文庫版も必ず出るでしょう。その時に買っても全然遅くないです。

 ここは俺が責任持って生け贄になりましたからw
 皆さんは沼に嵌まらないよう気をつけてください。


 
 まず読んで最初に思ったことは、よく目にする「絵が下手」という評判。あれは嘘ですね。
 はっきり言うと絵は上手いです。むしろ俺は好きな絵柄だな。少なくともストレスを感じたりということはなかった。

 まぁ、強いて言うなら「戦闘シーンが下手」ですか。
 中盤へかけて段々と画力が上がってはいたけど、アニメ見た後に漫画読むと落差酷いw

 ここはホンッッットにufotable様々。
 特に映画の原作になった漫画7.8巻。漫画の方どうなっとるのか。ずっと気になってていざ読んでみたらビックリ。

 ufotable、すごい頑張ってるw
 レビューではボロクソ言っちゃったけど、映画はけっこう演出しとるんやな。

 てか、漫画の無限列車編つまんねw ようこれを脚本にできたな。天晴れやわ。
 何度も言うけどufotableの技術力。物語の見易さや構成も漫画と全く違う。

 原作を壊すって程でもなく、話が本当に分かりやすい。
 漫画はとにかく薄い浅いで、アニメにするだけでこんな面白くなるんかってくらい。とにかく驚きしかない。

 戦闘シーンはもはや詐欺レベルw 映画は本当に迫力あったんだと再度実感。
 むしろ漫画のアレは何よ? 月とすっぽんというか、アカザの術式展開とかヘロヘロやったもんなw

 漫画全体を通して言えることだけど、技少なくて同じ攻撃ばっかしてるから、なんか戦闘シーンが単調に見えるんよね。
 後、地の文。説明文が多くて設定を上手く物語に取り込めてないんじゃないかなと。重要な設定を説明文でサラッと流す時もあって「え? え?」ってよく困惑するw

 こう見るとアニメや映画は漫画の欠点を上手く脚色出来てる。
 逆に言えば物語の不足をカバーするのはここら辺りが限界とも言えるんかな。

 ただこれはufotableの策略というか冷酷な部分なんだろうけど。
 別にストーリーつまんないだのパクりだのは原作のせいだから責任を押し付けられる。

 疑問点が多いし、本来ならアニメオリジナルで補完補足をやらなきゃいけない所をあえてやんない。
 品質にはこだわってもあくまで原作に従って忠実に作る。原作改変は諸刃の剣。火中の栗は拾わない。

 オリ展開がなければ「うちは発注受けて作ってるだけだから」で素知らぬ顔できる。黙々とやってれば少なくとも原作ファンの批判は浴びないわけで。
 よく漫画原作の実写ドラマや映画に低評価多いのは原作を改変してファンにそっぽ向かれる作品が大概なんだからだし。

 それに、そういうレビューを書く人がよく使うセリフ第1位。
 「映画ドラマはつまらないけど原作は面白いから」……。

 感想でよう見ますわ。何かを比べたりの相対評価。
 ネットなんか何かと何かを比べて誉めたり貶したりする書き込みがほとんど。

 特に日本人ってそういう傾向ありますよね。自分より周りの反応を窺う。周りが面白いというから見るし面白いと感じる。例え面白くなくてもつまらないとは言えず周りに合わせる。そういう心があるからキメハラみたいな同調圧力へ発展すんやろ。
 軽くでも他の物を例に出したり、全部が全部、自分の言葉っていうのは中々ないやん。

 俺もそういうレビュー書きがちなんだよなw
 見比べて比較というか。できるだけバランスを取って中立的に書きたいってのがあって……。

 そういう心理をufotableは上手く使ってると思う。正に今の鬼滅が「原作はつまんないけどアニメは面白い」状態。原作よりアニメの方が注目されてるのがまた捻りになって論点を霞ませてる。
 そこでまず重要なのは、いかなアンチも漫画は叩けてもアニメの批判はおいそれとできないのが一つポイントになるんかな。

 だって、アニメは本当に面白いから。ストーリーがつまんないのは漫画がつまんないからで、アニメへの極端な批判はここで食い止められる。
 パワーバランスというかシーソーというか天秤というか。ここら辺の駆け引きや距離の取り方が非常に絶妙。

 漫画とアニメの評価が分かれてるおかげで上手く批判をかわしてる。 
 原作に忠実であればあるほど、漫画がつまんなければつまんないほど、アニメの見栄えがより良くなるポジションをさりげなくゲットしてるんすよね。

 要はギャップかな。ブサイクが美女連れて歩いてたらより一層美しさが引き立つみたいなw
 正に美女と野獣状態w 鬼滅は美女と野獣もパクっていたというのか……?


 冗談はさておき、鬼滅のレビューで物語や構成の批判はあってもアニメ自体への批判が見当たらないのはこのギャップのおかげなんだと思う。
 
 あの品質で☆1をつける人は中々いないよ。
 「作画は綺麗だったし……」「戦闘シーン凄かったし……」で☆2とか☆3とか低くてその辺り。過大評価とまで行かなくても、なんかレビュー書くにも慎重になってしまう。漫画読むと尚更気が引けるんよね。すると全体的な評価の底上げに繋がる。

 漫画が上手い具合にクッションになって、というか漫画をエサやオトリにしてアニメの評価や心象を釣り上げるという大胆な商法w
 少なくともufotableが責められる部分は一切ないのがな。真面目に仕事して原作にも忠実で。「何か文句が?」って話ですから。

 興収300億越えも「タイタニックや千尋に並ぶ作品かよ」って嫌味ですらあくまで鬼滅に対してであって、ufotableは何も悪くないもんね。
 二段三段の構え。批判を上手く濁し、アンチを黙らせる。まずもって自分が損しない態勢を調えてる。天才だw

 そういう人の思考であったり、今の感性や文化、コロナ禍の社会。  
 色んな要素が混ざり合って異常かつ異様な盛り上がりになったんだと思う。

 誇大広告だのステマじゃんと言っても、ここまで来ると関心しますよね。日本は一度流行に火がつくと一気に爆発・浸透する土壌なのもあるんだろう。
 理屈ではなるほどとは感じるのに、なんでこんなつまんない漫画が大ヒットするかは未だにさっぱり分かんないけどw

 納得したくないというか。
 海外の番組でわざと偽霊能者を作ってそのヤラセで人がどれだけ騙されるかの実験をしたって話を昔テレビで見たんやが。

 正に今の鬼滅ブームがそんな感じですよね。
 実は何かの社会実験の真っ最中なんじゃねーかなって。

 本当に今の日本はヤバいと思うわ。人が面白いって言うから自分も面白いと思い込んで思考をシャットダウンしてしまう。
 その上、信者やアンチであったり、作品に限らず物事全般に過剰・過激な考えを持つ人間も増えてる世の中だしな。

 中間や冷静な判断出来る人間が減ってきてる。
 チラッとお母さん食堂の話をさっき耳にしたんだけど、価値観の狭さもさることながらそれを押し付け合うという、異常な世の中になってきてると思う。

 そのことと鬼滅は関係ないし、たかがアニメの話じゃんとは、そりゃそうなんですが今に取り返しのつかないことになるような気がするんだよな。

 でもね、それらを踏まえてつくづく思うのは……



 俺、ヒロアカファンで良かった~。

 

 ヒロアカも原作への批判は多いけど、良い所もたくさんありますから。
 少なくとも画力で言ったら堀越先生ってジャンプで指折りですもんね。
 
 原作の補完もアニメでしてくれるし。
 制作のボンズはかの名作漫画ハガレンすらアニオリでやったくらい度胸ある会社。

 やっぱアニメにするんならオリジナル見たいよ。
 映画2作はガッツリ新作エピソードだし、ワクワク感がちゃいますわ。

 ufotableみたいに堅実なのも良いけど。
 ヒロアカ読んでて良かったと、今の俺は心から思うぞ。鬼滅読んでたらホント沁々そう思った。


 ヒロアカサイコー!!!
 
 
 何の話してたっけ?w
 途中から鬼滅の話関係なくなっちゃったよw

 次の記事で真面目に書くんで。今日はもう疲れちゃいました。
 では、また。後編へ続くよ。