http://indeep.jp/opioids-must-have-been-destroyed-the-world-and-humanity/
今回は上の記事に登場する「モンタージュオブヘック」を見てみました。
伝説のバンド、ニルヴァーナ。そのボーカルたるカートコバーン。27年の生涯。
まぁ、全く知らなかったんですけどw
バンドの名前だけは、まぁ、知ってるかなってくらいで。
でも、記事読んでたら見たくなっちゃいまして。アマゾンで千円くらいだったので買いました。
生前の映像や資料、家族のインタビューを元に話が進んでくんだけど、びっくりなんはその細かさというか……
内容はかなり赤裸々です。カートさんは重度のヘロイン中毒で最後も麻薬によって死に追いやられるんですが、正にその中毒に陥ってる映像が流れたり。
誰が撮ってんだろう? ホームビデオみたいな感じでさ。そもそもよく残してたな。
もう完璧に手がぶるぶる震えて、禁断症状なのか。ラリってるんよ。
「こんなん流してええんか……?」って。ドキュメンタリーとしてかなり衝撃的な作品でした。
ファンからしたら涙物なんでしょうけど、俺が最初見た感想は「何故?」ってことなんだよな~。不思議でしょうがない。
ファンからしたら涙物なんでしょうけど、俺が最初見た感想は「何故?」ってことなんだよな~。不思議でしょうがない。
孤独を嫌って他人を求めながら人を突き放したり。娘を愛しながら死を選ぶ。「何故?」ですよ。
何故ヘロインを止めなかった? 結局、人間って変わり様がないのかもしれんがな。
妥協はできるけど。自分を偽らなかったからこそ世界的なスターになれた。
その代わりに自身の死を早めた。妹さんが「兄みたいに天才じゃなくて良かった」って言ってたけど、その言葉が一番印象に残ってるわ。
この映画を見てて思い出したのは「ローズ」ですね。
この映画を見てて思い出したのは「ローズ」ですね。
カートさんも劇中で「愛は川……」ってマイクの前でふざけてましたw ヘロイン常習も一緒。
正しく生きざまはそのまま。享年も同じだし。
俺の母さんは劇場で「ローズ」を見て号泣したとか言ってました……
俺はどっちも見ましたけどそこまで感動することはなかったわw
面白かったのは確かだけど泣くほどかと……世代の違いってやつすかね、
面白かったのは確かだけど泣くほどかと……世代の違いってやつすかね、
これが。昔はもっと映画の中で表現されてたような、
言葉にできない衝動が溢れてたんでしょう。現代は冷めちゃって……。
まぁ、そうは言ってもローズもカートも自業自得じゃないすか?
カートは最後の最後には「一人にしてくれ」なんてさ。ローズだって周りや自分の感情に振り回されて選んだのが死だ。
カートに関してはADHDがあったから自分を律することが難しかったのかもせん……
カートに関してはADHDがあったから自分を律することが難しかったのかもせん……
だけど、映画の中で娘への思いを綴った手記で、
「誰よりもあなたを愛してると伝えたい。親の務めからではなく、愛がそうさせるんだ」
あのシーンは、あのシーンだけは本当に泣きそうになった。
お前なぁ、だったら生きろよ! そんなに娘が大事ならよぉ‼
悔しくて仕方ない。娘のフランシスがちょくちょく映画の中に出てくるんですけど、その姿を見るにね……
娘が今も生きてることが希望だけどさ。
モデルをやってるんだって。この映画の製作にも協力してるんだと。
監督も「この映画を作る上でフランシスの協力が大きかった」って言ってた。
でもね。娘が生きてることが救いとはこの男を見ては素直に思えないんだよな。ローズとてそうだ。
結局、こいつらって独りで生きたいだけだったんじゃないの?
カートが誹謗中傷に敏感だったり、妻の浮気疑惑で自殺未遂したり……
傷つけられるのが怖い。
愛が欲しい。けど、自分が一切傷つかない愛が欲しい。
そんなんあるわけないのに。
そんなんあるわけないのに。
自分を表現するためにバンドを始めたは良いもののロックは手段であって決して生き場所にはならなかった。
ジャニスも言うてたけどステージで何万人の人間を喜ばせようと帰る時には一人なのだと……
ファンは歌とかCDとか、歌手として。物としては愛していただろうけど、
その人の存在そのものを愛していたわけじゃないだろうからね。
この映画見てっと、愛の反対は無関心なんて言うけど、
この映画見てっと、愛の反対は無関心なんて言うけど、
それは違うような気がしてきた。愛の反対は「自由」のような気がします。
愛に縛られず、何者にも絆されない。偽らず飾らず自由に生きた。
一見素晴らしいように見えても極めれば空しいもんなんだろうな。
愛とか自由とか、人は天秤に載っけてほどほどに生きてるんだろうけど、それが出来ない人間がいる。
愛とか自由とか、人は天秤に載っけてほどほどに生きてるんだろうけど、それが出来ない人間がいる。
天秤の振り方を知らんで狭間で苦しむ人間がおるんだなって。
俺は別にファンでも何でもないんで、特別カートコバーンの死を惜しむわけではないけど、色んな人にこの作品を見て欲しいと思います。
やれ健康だ、就活に失敗だ、金がない、失恋だ、過労だ……
理由はあれど自殺する人間が沢山いるし、自殺が出来なくても「死にたい」と思う人間もいるでしょう。
そういう人はこの映画を見てください。
死にたいと考える人、悩んでる人。
死ぬとはどういうことか。破滅的な生き方とは……この映画を見れば分かります。
死ぬとはどういうことか。破滅的な生き方とは……この映画を見れば分かります。
これと同じことができるのか。
自由に生き、死に向かって直向きに走ることができるのか。俺は「できない」と思いました。
別にロックスターになる才能も首吊りする勇気がなくてもさ。
別にロックスターになる才能も首吊りする勇気がなくてもさ。
酒タバコ、菓子パンカップ麺を毎日ガンガンやってら簡単におっ死ねるぜ。
それは今すぐできることじゃん。やってることはカートコバーンと一緒だぞ。
楽しく、感情の赴くままにカッと生きてカッと死ぬんだ。
カートコバーンが死のうと思ってヘロインをやっていたかは定かではないけど、命を削る行為なのに変わりない。
カートコバーンが死のうと思ってヘロインをやっていたかは定かではないけど、命を削る行為なのに変わりない。
最後にジャニスの名言から二つ。
「自由とは何も失うものがないこと」
「あなたはあなたが妥協したものになる」
自由の行き着く所は死に場所だ。
妥協がなければ現実と理想の距離が遠くなるばかりでギャップに苦しむぞ。
でも、愛だけが世界に満ちるのは重いぞ。
何もかも捨て去ってパーっと走り出したい気持ちも分かる。
どちらを選ぶか。
見る人によっては色んな答えを得ることができるんじゃないかと。
今生きる人全てに見て欲しい。
どちらを選ぶか。
見る人によっては色んな答えを得ることができるんじゃないかと。
今生きる人全てに見て欲しい。
見て決めてほしい映画です。
では、また。