おジャ魔女どれみと徒然

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カンダハルについて、その突破せよ

2024-01-30 19:25:00 | 中東映画

 中東へ潜入任務中の諜報員トムハリス。
 しかし、情報が漏れ、身元がバレてしまう。

 突如としてイスラム諸勢力に追われることになったハリス。
 アフガニスタン・カンダハルで待つCIAの救助ヘリまで。

 ──突破せよ。

 アメリカ軍の元情報局員が脚本を担当という、本格的なスパイ・ミリタリー映画。
 主演はジェラルドバトラー。正直ビックリしましたね。こんな映画あったとは。

 プロのジェラルドバトラーウォッチャーである俺の目を掻い潜るとは。完全に盲点w
 ちょくちょくgooブロガーの人達がレビューしてて、やっと存在を知った。

 言い訳じゃないが、宣伝とかしてた? 本当に全く知らんかったわ。
 作品自体が潜入しとるやん。正にCIAの仕業w

 とりあえず遅ればせながら早速視聴。
 まぁ、総評で言うと複雑ってとこかなw

 見てて複雑。アメリカが作る中東テーマの作品はちょっとね。
 イラク戦争だったり今のガザ戦争であったり。現実の所業をリアルタイムで見てるから。

 作品の出来と関係ないが、後味の悪い気分になる。
 とはいえ、この映画はちゃんと真面目に作られてる。そこはびっくりしました。

 ロケも完璧。役者も多分ハーフとかだとは思うんだが、アラブ系で固められてるし。
 吹替で見たはずなのに、アラブ語で話の半分くらい字幕だったりw

 とにかく臨場感・重厚感。
 見応えあり。クオリティは凄い高いです。

 最近やとルッソ兄弟が手掛けた「モスル」って作品もあるが、近年になって目線がフラットなんも作られてるようになってんな。
 まぁ、良い傾向ではあるんだろうけど。ただ、あんまり感想ちゅー感想も出てこないんよなw

 真面目に作られてはいるんだが、それ故か、これと言って特徴はないという。
 魅力はジェラルドバトラーが主演してるってだけ。せめてのツッコミ所はバトラー老けすぎってとこw

 54歳にしては老けが回ってんな〜。一応、役作りでもあるんだろうけど。
 後、離婚がどうたら娘がどうたら、キャラのバックボーンはいらんかった。

 なんかそういう人間性とかいらん。
 もっと冷徹なスパイで良い。中東のシビアな現状が薄くなっちゃう。

 そこはハリウッドなんだよなw
 やるんならもっと徹底してやってほしかった。

 「祖国を守りたいなら家へ帰れ」ってのは皮肉やら色んなメッセージが籠もってて良いが。
 それも現実のアメリカを見ちゃうとってとこ。

 最近はホント、純粋に作品を楽しめる世の中でもなくなってきたよな〜。
 アメリカはイエメンへ空爆したり。中東の国同士も攻撃の応酬が始まってる。

 いつか、この出来事もアメリカは映画化すんのかね。
 それが出来れば良いが。

 では、また。




ある戦争について、そのKRIGEN

2022-08-16 18:14:00 | 中東映画

 デンマークの戦争映画。

 ストーリーは、

 アフガンでタリバンと戦うデンマーク軍。
 その陸軍中隊指揮官・クラウス。

 彼は任務中、激しい攻撃に曝され空爆要請をする。
 その判断が、後に思わぬ悲劇を招くことを知らずに──

 静か。淡々としてる。
 ヒロイックさとか、勇壮なものは欠片もない。

 だが、それがいい。

 今の戦争の生々しさ。人を殺した実感の無さ。
 軍法会議という、特徴的な視点がそれを如実に物語る。

 現代はもう、隊員がカメラを付けてたりで。
 証拠も全て明確なんですね。その精妙さが何とも無機質で。

 まぁ、他人事なんだよねw

 自分の国が攻められたわけじゃない。
 アメリカが扇動した、他人の戦争。

 ただ人が傷つき、ただ人が死に、殺される。
 そこに何の意味があるのか。

 だから、『ある』戦争なんでしょうね。
 ○○戦争とか○○の戦いとかではない。

 今もどこかにありそうで、道端に落ちてそうで、ありきたりで。
 ポツンと一個だけある、そんな現実。

 映画の最後もハッピーエンドとは言えない。
 何とも言えない苦々しさ。正に砂を噛むかのような。

 中東の人々も、デンマーク人も。
 同じ人間であり、人間ではない。

 映像により断絶する。突き放される感覚。
 この怖さと寂しさを観客に突き付ける。

 人間同士は永久に分かり合うことはないんだと。
 ある種、証明してしまった映画。

 これを見る自分も、無関心な人間の1人。
 では、また。




アウトポストについて、そのカムデシュの戦い

2022-04-15 00:29:00 | 中東映画
 
 『キャンプカスター』とはなんと不吉なw
 南軍の将軍。南北戦争で名を馳せたが、後のインディアン戦争で無謀な突撃をし戦死。

 そんな縁起の悪い基地にタリバンがやって来た。
 2009年10月3日に起きたカムデシュの戦いの映画化。

 もうほとんど中東版の「ハンバーガーヒル」でしたけどねw
 なんかアメリカって、何十年も同じ事繰り返してるだけなんだな。人類自体そういう生き物なんかもせんが。

 前半は戦場の過酷さを見せる。とりあえず大尉は死ぬw
 ちょっと間延びしてましたけど、戦闘に入ったらビシッと緊張感あって面白かったです。

 アウトポスト、前哨基地という意味。
 にしても、また酷い所に基地建てたもんやら。攻めてくださいと言ってるようなもの。

 これハンバーガーヒルでも言いましたが、一般兵の虚しさですね。
 ここに基地がある意味、誰も教えてくれない。

 でも、敵が攻めてくるから戦うしかない。
 そもそも殺し合いに意味など求めてはいけないのかもしれない。

 最後、味方の援軍が来てチャンチャンと。
 アメリカ映画お決まりのパターンですが、その先にある未来は……。

 後にアメリカ軍は撤退。
 必死こいて戦ったアフガニスタンは再びタリバンに支配されます。

 あれ? デジャヴ?

 アメリカ映画のテンプレも相まってか、より虚しさが募る。
 ループ映画でも見てるかのような拍子抜け。

 やっぱ、繰り返しじゃないの?w

 では、また。


 
 ハンバーガーヒル↓



ホースソルジャーについて、その12人の反撃

2021-10-14 18:16:00 | 中東映画
 2001年9月11日、アメリカ同時多発テロ。
 ネルソン大尉は惨劇を目の当たりにし参謀への出世が決まっていながら、自らそれを蹴って最前線への出撃を志願する。 

 不朽の自由作戦発令に伴い、アフガニスタンへ降り立ったネルソン大尉率いる12人の部隊。
 対テロ戦争、米国最初の反撃が始まろうとしていた──。



 2001年10月7日から始まったアフガニスタン紛争。
 その緒戦であるマザーリシャリーフ奪還。実在した特殊部隊ODA595の活躍を描いた映画。

 戦闘開始が11月9日ってことで。まんま911の意趣返し。
 アメリカが好きそうなこと。映画だと冬が近いからって話だったが絶対狙ってたよなw

 まず目を引くのは「ホースソルジャー」という名前。
 騎兵とか馬で戦うみたいな内容を想像すると思うんですが、あんま馬は関係ない。

 精々、ラストの闘いぐらいですかね。
 山岳地帯で移動が困難だから~って前フリあったのに、もうちょい馬を活躍させてほしかったな。

 主題はアメリカ軍人とムスリム戦士の対比とか友情。馬はその演出に使われてる。
 まぁ、普通の戦争映画です。特徴もないし、いかにもヒロイックな内容。ランボーみたい。

 てか、ちょっとかわいそうになってきた。
 アフガニスタンの人達はこれを見てどう思うのか。

 映画は元々、洗脳とかプロパガンダのために生まれた物ですからね。
 なんかこの作品を見て改めてそれを実感してしまった。

 歴史は勝者に都合良く作られるんやな。正にその瞬間を目撃してるような感じ。
 自分の立場を正当化しようと必死やんw アメリカは世界的に発信できるからいいけど。

 日本も戦後に立場が安定したり復興が成功したのは映画を撮って周りに発信したおかげなのもあるだろうし。
 プロパガンダとは言うものの、映画にはそれだけの宣伝力がある。要は使い方次第。

 言い返さないと悪者にされるか他人のいいように変えられるだけ。
 他国をおもちゃか何かを扱うような、言われっぱなしは見てて気持ちいいものじゃない。

 アフガニスタンの人達も映画撮ってどうかアメリカに対抗してほしい。
 戦争映画じゃなくてもなんでも、世界の人々をアッと言われる作品を生み出してほしい。

 今はホント、切にそう願う。

 ちなみにアメリカに味方したドスタム将軍は後の戦いで降伏したタリバン兵数千人を皆殺しします。
 同行していたアメリカ軍もその場に居合わせ、知らんぷり。事実を黙認かつ揉み消します。

 悪が栄えた例なしは大嘘。
 少なくともタリバンという悪を滅ぼしたのは正義などではない。

 その証拠に、戦争から20年後。
 アメリカ軍は撤退し、タリバンはふたたびアフガニスタンを掌握します。

 ナポレオンにとってのスペイン。ヒトラーにとってのロシア。
 覇権を握る国というのは選択を誤り、無益な戦いによって消耗し必ず滅びています。

 アメリカにとってアフガニスタンはそういう戦いだったと思う。
 正義か悪かは分からない。が、アメリカは必ず滅びる。

 では、また。



ゼロダークサーティについて、そのネプチューンスピア作戦

2020-11-05 14:56:00 | 中東映画
2011年5月2日、ネプチューンスピア作戦発動。
目標は911の首謀者オサマビンラディンの殺害。

ある一人のCIA分析官がパキスタンに降り立った時から、8年に渡る執念の捜索が実を結んだ瞬間だった──



こんな時期だから見てみました。
公開された当時はオバマが再選する大統領戦の真っ最中。

オバマのプロパガンダとか言われちゃったりw
でも、見てみたら全くそんなことないんだけどね。

むしろ反オバマみたいなもん てか、もはや反米映画
イラク戦争やら対テロ戦争はアメリカの恥部みたいなもの。

なんでしょうね、この映画全体に流れる嘘臭さは。
これは俺が偏見にまみれてるせいかもせんが

大量破壊兵器は嘘だし、マスコミを使って煽動するし、拷問するし、作戦は杜撰だし。
さすがにスノーデンのビンラディン生存説は信じないけどw

チャップマン基地自爆テロなんて初めて知った。
これもなんか稚拙というかさ。刑務所での拷問とか、アメリカはマジでどうなっとんねん。

俺が見た中東映画の集大成みたいな作品w
挙げ句の果てにこの映画がアカデミー賞取るんだからな~w

ちなみにビンラディンを殺害した特殊部隊デブグルは後にヘリ墜落で全滅します。
明らか口封じなんだけどそれすら隠そうとしないという。一応生き残りはいるらしいが……元隊員とか胡散臭い連中ばっかだぞ

なんかアメリカの底が知れたよなこれで。
今はトランプとバイデンが戦ってるけど、なんも期待せんわ。

最後に一言。
ジェシカチャスティン、ケツアゴの女性って色気があるよね

……以上だ!!!!!!

では、また。



ザ・中東映画オールスターズ