黒沢清監督作にして世界的に評価されてる代表作になります。
ストーリーは、
3件の娼婦殺人。それぞれ犯人が逮捕され解決しているが、首をX字に切り裂く、犯人が動機を話さず茫然自失。奇妙な共通点を持つ事件に違和感を覚える刑事の高部。それは己の本性を暴く、さらなる狂気への誘いであった──。
セブンみたいなんを想像してたら意外な展開。
ダークで荒涼な雰囲気。今の邦画にはない独創性。黒沢監督作は初めて見ましたが、さすがの奇才ぶり。
伝家の宝刀、横スクロールカメラを見た時は感動しましたw
小津安二郎監督リスペクトとのことですが、小津監督の人情や哀愁とは違う、黒沢監督の味が出てます。
横だけじゃなく奥行きも使って、無機質な画角の中に人間が佇む。絵画の世界に迷い込んだかのよう。
役者陣も完璧。30年前の役所広司さん。
VIVANTには悪いが、こっちの役所さんの方が好きっすね。VIVANTは映像が綺麗すぎる。脂がのり過ぎ。
古き良き大映の、骨しかない画質ザラザラが役所さんにはお似合いですw
萩原聖人さんも、後のカイジから想像もつかないw 昔は窪塚みたいな立ち位置だったんすね。間宮の不気味さ。圧巻の演技。
のめり込むほど面白かった。ファンが多いのも頷ける。これは虜になります。
ただ、話としては根本的な内容はなかった。間宮の正体や目的、催眠術の能力の詳細なんかは謎のまま。
ミステリーなんかホラーなんかサスペンスなんかも分からないw
そこら辺のツッコミは聞いたら負けというか。「で、お前は誰?」って返されて終わりなんでしょうね。
ただただ世界観に圧倒される。
6月に新作『蛇の道』が公開されるそうで。
かなり気になる。見に行こうかな。
では、また。