おジャ魔女どれみと徒然

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CUREについて、そのイスマ

2024-05-12 02:26:00 | 刑事・社会

 黒沢清監督作にして世界的に評価されてる代表作になります。

 ストーリーは、

 3件の娼婦殺人。

 それぞれ犯人が逮捕され解決しているが、首をX字に切り裂く、犯人が動機を話さず茫然自失。

 奇妙な共通点を持つ事件に違和感を覚える刑事の高部。
 それは己の本性を暴く、さらなる狂気への誘いであった──。

 セブンみたいなんを想像してたら意外な展開。
 ダークで荒涼な雰囲気。今の邦画にはない独創性。黒沢監督作は初めて見ましたが、さすがの奇才ぶり。

 伝家の宝刀、横スクロールカメラを見た時は感動しましたw
 小津安二郎監督リスペクトとのことですが、小津監督の人情や哀愁とは違う、黒沢監督の味が出てます。

 横だけじゃなく奥行きも使って、無機質な画角の中に人間が佇む。絵画の世界に迷い込んだかのよう。

 役者陣も完璧。30年前の役所広司さん。
 VIVANTには悪いが、こっちの役所さんの方が好きっすね。VIVANTは映像が綺麗すぎる。脂がのり過ぎ。

 古き良き大映の、骨しかない画質ザラザラが役所さんにはお似合いですw
 萩原聖人さんも、後のカイジから想像もつかないw 昔は窪塚みたいな立ち位置だったんすね。間宮の不気味さ。圧巻の演技。

 のめり込むほど面白かった。ファンが多いのも頷ける。これは虜になります。
 ただ、話としては根本的な内容はなかった。間宮の正体や目的、催眠術の能力の詳細なんかは謎のまま。

 ミステリーなんかホラーなんかサスペンスなんかも分からないw
 そこら辺のツッコミは聞いたら負けというか。「で、お前は誰?」って返されて終わりなんでしょうね。

 ただただ世界観に圧倒される。
 6月に新作『蛇の道』が公開されるそうで。

 かなり気になる。見に行こうかな。
 では、また。



子宮に沈めるについて、その幸せなら手をたたこう

2022-10-12 08:06:00 | 刑事・社会

 アマプラ解禁するという話を聞き、狙ってました。
 2010年の「大阪2児餓死事件」を元にした実話映画。

 コレ見た後だと「ステップ」がいかに甘いか分かりますねw
 シングル家庭は犯罪に及ばないだけで、大なり小なりこんなんだと。

 現実でも、手を繋いでる母子見るとドキッてするよw
 身近に潜む恐怖って感じがして、臨場感があります。

 まぁ、実話映画好きとしては、ちょっと不満が残る出来ではあった。
 現実はもっと悲惨で残酷だったから。これで鬱映画は言い過ぎかな。

 加害者にも家族がいるし、全部精巧には無理なんだろうが。
 設定は、加害者の女性も両親からネグレクトを受けてたみたいで。

 その生い立ちを程よくブレンドした形。で、だいぶマイルド。
 餓死と書いてありますが、正確には食中毒死です。

 2児の姉弟は生きるために何でも口にしたようで。そう、何でも。
 これ以上は俺も言いたくない。やはり現実はさらに残酷なんです

 鬱や暗い話は嫌いだけどさ、どうせやるなら振り切ってほしい。
 じゃないと、社会へ問う意義が薄れてしまうと思う。

 緒方監督の信念には、理解や共感をします。
 でも、もうちょっと芯を突く描写でも良かったんじゃないかと。

 映画表現では、これで限界なのも見てたら分かりますが。
 ぬるい感じはあれど、やはり話題になった衝撃作。

 見る前と後では、間違いなく価値観が変わる。
 そういう作品には仕上がってると思う。

 では、また。

 

祈りの幕が下りる時について、その嘘は真実の影

2021-07-15 16:13:00 | 刑事・社会
 新参者シリーズ完結作。
 砂の器意識と言われるだけあってそれに匹敵する傑作。

 とはいえ、シリーズ見てないとって部分はあるだろうな。
 まぁ、意味分からんという人はガタガタ言わずドラマ全話と麒麟の翼を見てください!! 面白いから!!

 途中ちょっと端折りすぎなのがな~。
 親子で結果的に4人殺してますからね。さすがに殺り過ぎ。砂の器はまだ同情の余地ありましたけど、祈りの幕は微妙なラインに差し掛かりつつある。

 気になる点はあれど、概ね二つの親子の因縁を上手く絡めて、スピード感のある作品に仕上がってます。
 ドラマを見た人は間違いなく感動すると思うし。新参者終わるのヤだぁ~

 もうずっと余韻が残る。後引く面白さ。
 では、また。

 

見えない目撃者について、そのティアーベル

2021-07-04 11:35:00 | 刑事・社会
 警察学校を卒業したての浜中は運転中の事故で弟が死亡。自身も事故の衝撃で失明してしまう。
 それから3年後、浜中は家族と将来を失った絶望から未だ立ち直れずにいた。そんなある日、盲導犬と共に道を歩く浜中の耳に車のブレーキ音が聞こえ──


 本格的サスペンス映画ということで。斬新で面白かったです。
 最後までハラハラドキドキさせられる。ジェットコースターみたいに見始めたら止まらない。

 東映は最近良い映画作りますね。感服いたしました。
 ただ見終わった後、冷静になると……こうしてレビューを書く段になるとイマイチ物語にのめり込めなかったかなとw

 結局、最後まで主人公が事件に関わる理由が宙ぶらりんだった。高杉真宙なだけにw
 似てる内容だとボーンコレクターだけど、やっぱり主人公が敏腕刑事やらベテラン捜査官だったとかそういう設定が必要だったんじゃないか。国崎も何で首突っ込んでくるのか分かんねーし。

 これで拐われたのが国崎の妹で~とかなら分かるけどね。それで元警官の浜中に藁にもすがる気持ちで~とか。物語は終わりと同じくらい初動も大事ですから。
 犯人も相当マヌケだし。途中からもうヤケクソw 最初はトリック使って欺いてたのが最後のアレはなんだったんだろ。

 国崎を狙うくらいならまず最初の目撃者である浜中を狙うべきだったし、そこも順序が逆であやふやなんよな。
 知能犯を描きたいのかシリアルキラーを描きたいのか。よく分かんない。

 後、色々ハッピーエンドなんも納得いかん。犯人殺しちゃうしw
 あれ正当防衛にはならんやろ。都合の良い展開かつ見所重視で説明を置き去りにした感。中々両立は難しいのかもせんが。

 韓国原作で中国版出てリメイクが繰り返されてる作品だけど、そもそもリメイクする必要あったんかね?
 韓国に頼まれたんかな? 中国がリメイクしたから次は日本も……みたいな流れや空気を読んだ作品。

 メディアミックスなんか?w
 まぁ、こちらとしてはツッコミ映画を供給してくれてありがたい限りですが。レビューの書き甲斐があるw

 では、また。
 


孤狼の血について、その「ケーサツじゃけぇ、なにしてもエエんじゃ」

2021-06-28 08:34:00 | 刑事・社会
 平成が押し迫る昭和63年。広島県呉原で金融業者の男1人が行方不明。
 西呉原署のベテラン刑事・大上、そして最近派遣されたばかりの新人・日岡が事件の捜査に当たる。

 その事件は地元で鎬を削る暴力団、加古村組と尾谷組。
 二つの組織がぶつかり合う、闘争の渦中への誘いでもあった──。


 東映の本気度が伝わる意欲作。やっぱ東映はヤクザ映画だよねw 呉原と地名変わってるけど、ガッツリ呉市ということで。
 仁義なきの聖地にヤクザ映画が帰ってきた。ファン待望。

 警察視点を濃密に描けてた。脂ぎった世界観といい魅力たっぷり。ちょっとストーリーがテンプレではあるが。
 実は良い人で、その人の意思を継いで~という。安易な終わり方ではある。

 まあ、2時間でサックリ見れるし、最後までダレることもない。
 これぞ映画という一本。続編も出るそうでこっから楽しみですね。

 次は松坂さん主役なんすかね? 見てて思ったんだが、なんか松坂さんって別次元の生物みたい。
 年々役者としての凄みが増してくる。次はどんな演技を見せてくれるのか。

 てか、原作の柚月さんは一般の主婦の方なんだと。
 なんつー作品書いてんやw それが一番びっくりかもせん。

 びっくりどっきりクリ○リスw
 では、また。




 8月に続編公開か。楽しみ。