前回は結局ufotableの悪口に終始しちゃいましたがw
今回は漫画のレビューをします。1~8巻はアニメ映画と被るので、9巻以降に触れていこうかなと。
まずは1~8巻をざっとおさらい。
1巻 鬼殺隊入隊編
○水柱・富岡義勇、育手・鱗滝左近次
○竃門炭治郎 VS 手鬼
2巻 初任務・浅草編
○炭治郎&禰豆子 VS 沼鬼
○炭治郎&禰豆子 VS 朱紗丸&矢琶羽
珠世&愈史郎
3巻 鼓屋敷編
○炭治郎 VS 響凱
我妻善逸
嘴平伊之助
4~5巻 那田蜘蛛山編
○かまぼこ組&義勇 VS 下弦の伍・累
蟲柱・胡蝶しのぶ (鬼一家・父母兄姉)
6巻 柱合会議・機能回復訓練編
○栗花落カナヲ
7~8巻 無限列車編
○かまぼこ組 VS 下弦の壱・魘夢
炎柱・煉獄杏寿郎 上弦の参・猗窩座
9~23巻の内容は次の通り。
①9~11巻 遊郭編
かまぼこ組&音柱・宇髄天元 VS 上弦の陸・堕姫
②12~14巻 刀鍛冶の里編
炭治郎&不死川玄弥 VS 上弦の肆・半天狗
恋柱・甘露寺蜜璃 上弦の伍・玉壷
霞柱・時透無一郎
③15~16巻 柱稽古編
④17~20巻 無限城編
◇善逸 VS 獪岳
◇炭治郎&義勇 VS 上弦の参・猗窩座
◇しのぶカナヲ&伊之助 VS 上弦の弐・童磨
◇甘露寺&蛇柱・伊黒小芭内 VS 鳴女
◇無一郎&玄弥 VS 上弦の壱・黒死牟
岩柱・悲鳴嶼行冥
風柱・不死川実弥
⑤21~23巻 最終決戦編 VS 鬼舞辻無惨
大体このような構成になっております。
それでは一つ一つ見ていきましょう。
①の遊郭編。
アニメのシーズン2はここからスタートするので、けっこう大事な話になると思うのですが、正直読んでて長く感じました。
那田蜘蛛山編で義勇&しのぶ、無限列車編で煉獄さん。
今回は音柱の宇髄で、柱の強さやキャラ紹介みたいな回なんですが、なんかこの宇髄って人にあんま魅力を感じなかった。
忍者とかくノ一とか濃いキャラなのに、イマイチしっくりこない。
一応、本題は炭治郎のヒノカミや牛梅の過去なんだろうけど、そこまでの過程がね。物語に引き込まれる後一押しが足りない。そういう部分で宇髄が足を引張ってる感じがある。
まぁ、これはちょっと描写不足というか描き方自体が下手くそ過ぎ。
設定をパパッと説明されただけで、あんまり活かされてなかった。
技も地味で弱そうだし、譜面ってワードも突然出されてさ。
展開が早すぎとかじゃなく単純に雑。
宇髄の何を描きたいのかさっぱり分からなかった。義勇やしのぶ、煉獄さんはなんだかだ表現出来てたと思うけど、この遊郭編はなんなん?
もうちょい丁寧にやってくれんと。3巻分にどうしても纏めたいなら無駄は省くべき。
設定をテキトーに配置して話を無理矢理繋げてる感じ。前後の過程を完全に吹っ飛ばしてる。
そもそもいきなり上弦戦ってのがおかしい。今気付いたけどw
他の戦いを何話か挟んで、宇髄のキャラを深掘りしてもっと時間をかけて伝えていかないと。
義勇は1巻からちょくちょく登場してたし、しのぶは機能回復訓練で最低限の人となりは描けてましたから。
煉獄さんから徐々に手抜きになってる。こんなん商品にしてええんか?レベル。何してもちょっと見過ごせなくなってきたな。
暗雲というか。
23巻で完結して「引き延ばししない集英社ステキー! ワーキャー!」と皆喜んでたけど、別に23巻でキッチリ〆た訳じゃないやろ。
引き延ばしという観点なら、多分だけどこの9巻辺りから既に始まってたんじゃないか?
吾峠先生への疑念が深まるばかり。この時点で実力の限界であったり、体調や精神面で何かしらのトラブルがあったとしか考えられない。
牛梅兄妹の話は感動で素直に心打たれたし、懸念だった戦闘シーンもかなり向上してて見応えがある。アニメにしたら期待できそう。
要所要所で面白い部分はあるんだけど、読んでて不安や苦味が残る回ではあった。
②の刀鍛冶の里編。
この回は面白かったと思います。五感組最後の一人、玄弥。後は甘露寺と無一郎。この3人めっちゃ好き。刀鍛冶の人達も個性的。
特に無一郎。もっと炭治郎と絡んでるとこ見たかったな。炭カナの次に好きw
記憶を取り戻すまでの流れも自然だったし、こういうのをいっぱい描いてくれよ。
戦闘シーンはますます冴え渡る。半天狗・玉壷のキャラもインパクトあったし。
話がむちゃくちゃな分、戦闘が面白いからまだ見所はあるってとこ。ジャンプのアンケート順位も中位を維持してたのもそれが理由なんやろな。
ただ、話がむちゃくちゃなのは理解の上だとしても、これだけは堪らんってのが……
玄弥の鬼喰い設定、また説明文で流しやがった!!
ホンマ、コイツ……吾峠オラア~!!
もう手で顔を覆ったで……だから、前後の過程を描け。説明だけ置き去りにするんじゃなしに。
めちゃくちゃ重要な能力だと思うんだけど? ネズコ並みに特殊キャラやん。
こんなんサラッとスルーすな。話も膨らみそうだし、今後の展開をすげー左右しそうじゃん。
何でそんな能力持ってるのか謎過ぎる。せめて、無一郎と同じで不死川家も先祖がどうたら~って話で良かったのにそれすら描かんとは。
そりゃ引退もするわな。漫画家として最低限の想像力や表現力すら欠けてんじゃないか。
てか、仕事放棄やろ。もう描くのが嫌になったか飽きたんでしょ?
言いたかないけどプロ失格やわこんなん。編集者やアシスタントとか周りの人間が止めろや。
③の柱稽古編。
最終章への準備パートですが、こっからはもう投げ槍!!w
義勇、不死川兄弟、伊黒、行冥のチャチャッと補足。
お館様が家族を道連れに自爆して最終決戦へ!!
もう何が何やら。よもやよもやだ。
いやさ……これ本当に掲載されてたの? 連載作として完全に破綻してるやろ。
実弥や伊黒、行冥はサクッと紹介して終わり。○○編だの活躍する回は省略。
伊黒×甘露寺の恋愛とかすげー面白そうなのに。珠愈ももう何話か欲しかった。義勇は炭治郎と縁深い人だし、メインのエピソードがあって然るべきだと思うんだが。
ホンマ、キャラに愛着が一切ないんだなw
作品自体にもう未練もないんだろう。仏作って魂入れずみたいな。ガワだけ作って後はポイ捨て。
これに比べたらナルトとかブリーチって偉大な作品だったんやな。
岸本先生やKBTITは本当に偉いと思う。引き延ばし作品だの悪者みたいに言われてさ。
キャラを掘り下げたり物語に深みを持たせようと思ったら、どうしても70巻ぐらいかかってしまうんだろ。
引き延ばしをよく判断もせず悪と決め付ける人が多いけど、善悪ではなく必要か否かを考えなあかんと思うわ。
少なくとも鬼滅には引き延ばしが必要だった。というか、やっぱ描写が不足し過ぎてる。必要最低限すら満たしてない。
23巻じゃ明らか短すぎ。せめて30巻ぐらいは欲しかった所。宇髄レベルでいいから。
師弟の行冥&玄弥、不死川兄弟。善逸&獪岳の因縁、これには行冥も関わらんといけんだろうし。無一郎も好きだからもっと活躍見たかった。
甘露寺&伊黒に炭治郎が絡んで三角関係にするとかw ギャグパートに出来て面白そう。
義勇の姉や錆兎の話もじっくりやってほしかったな。童磨戦を踏まえるならしのぶ・伊之助も大事よね。
お館様と息子の話も。無限城でいきなり輝利哉が指揮りだして「なに出しゃばっとんねん」と思ってしまった。ここもワンクッションほしい。
てか、そもそもあんま大正ってイメージないのがな。大正ロマンあふるる。帝国華檄団とまではいかなくても、もうちょい時代を意識してたら作品にもっと深みが出たんちゃうか?
剣心みたいに実在の人物を出すとか。原敬や山本権兵衛出てきたら俺はめちゃくちゃ興奮するw
今はコロナが話題になってるけど大正時代は丁度スペイン風邪が流行した頃だし、タイムリーで面白そう。さすがに無理だろうけどw
とはいえ舞台設定は大事。漫画としては蛇足で飾りにしか過ぎないが、基礎であったり外堀がしっかりしてたら中身の見栄えもマシだったんじゃないか?
まぁ、言い始めたキリがないけど。もう完結しましたし。
鬼滅の刃は最終章へ。
④の無限城編。
まずは獪岳戦。もう止めてくれ~い。勘弁してくれ~い。
善逸、ホンマ好きだから。こんな雑な扱いしないでくれ~い。
酷すぎ。4巻にチョロッと出てきたけど、伏線回収できないならこんなキャラ出すなよw
兄弟弟子の因縁ってのは分かるけど、
全然!! 過程を!! 描いて!! ないやろがい!!
何回言わすねん! パッとキャラ出されて納得できるか!!
じいちゃんの切腹で展開を盛り上げようとしてたけど知らんし。経緯とか事情を完璧に端折ってるから深みも重みもない。
てか、獪岳って行冥とも関係あるんでしょ? こんなんも文章で書いて終わりだからね。
ヘラヘラ設定をひけらかしてないで漫画を描いたらいかがでしょうか?
開幕から台無しやが、次はアカザ戦。
ここは本当に面白かった。一安心。砂漠で見つけたオアシスw
もう鬼滅の主人公はアカザなんじゃない?w
気合いの入った展開で良かったです。煉獄さんも殺された甲斐がありましたね。
ただ、¨透き通る世界¨はどうなんかの?
トリコのアルティメットルーティンみたいw フグクジラでも似たような技出してましたよね。
俺はトリコで免疫あるからいいけど、他の人はこれ納得したんか?
なんかの呼吸術とか新技で破るとか、目を見張るような戦いではなかったかな。
痣が出ても大して戦い方変わってないし。卍解みたいに新しいギミックを追加したら良いのに。
話が思い付かないならもっとブリーチとかジョジョをパクればいいんやでw
ずっとゴリ押しが続いてる感じ。緊迫感があるのは良いけど、その演出のためにパワーバランスがその都度変わって、結果、敵味方皆弱くなってる気がする。
インフレ問題は少年漫画の永遠のテーマとはいえ。強すぎてもあかんし中々丁度良い塩梅は難しいのかも分からんが。
まぁ、この回はアカザ押しで良いんだけどね。とにかくアカザアカザアカザです。
コソコソ話もアカザ補足祭り。なんかこういうのもったいないよな。少しずつ物語に取り込んでたらより盛り上がっただろうに。
てか、これもトリコで見たような……。
トリコは打ち切りが決まって35巻くらいから急激な巻き展開にw
今まで溜め込んだ設定を吐き出して、一気にゴッド戦へ突入。
漫画の末期って似てくるんやな。なんか沁々懐かしくなったわ。
続いて童磨戦。まず童磨のキャラがけっこう好き。こういう元々の性格が歪んでて鬼になるべくしてなった奴は物語に不可欠ですし。
ここも戦闘シーン迫力あって良かったけど、ただ伊之助がね~。
謎だった過去が明らかになったは良いが、必要かこの設定?
胡蝶姉妹の仇ですっきり話が纏まってたのに。余計だったわ。
伊之助に生い立ちとかいる? 猪に育てられた野生児で良かったやん。
無理矢理に因縁結びつけんでも……これも事前に話を盛り込んでたら、しのぶとの関係とか面白くなってたかもしんないのに。
いまさら取って付けたように割り込ませんで良かったわ。
一々、文句つけてたらキリないのは分かってるが……もっとキャラを大切にしてほしい。
さらに続いて黒死牟戦。
なんだよ~、無一郎と玄弥死ぬのかよ~。
好きなキャラなのに。使い捨てじゃんこんなの。
まだ刀鍛冶の里編で活躍が描かれてるだけこれでもマシちゃマシなんか?
終盤だからかも知んないけど、ここら辺から物語全体の根幹が揺らいでるような気も。
そもそも鬼殺隊ってなんでこんな必死こいて戦ってるの? 無惨が「しつこい」って言いたい気持ちも分かるわw
人を守りたいだとか鬼への復讐とかイマイチ共感できない。それとこれと命を賭けて戦うのはまた違う話じゃない?
ましてや痣や赫刀。呼吸術を極めたら若死するとなったら尚更戦いたくないわw
そこは波紋と同じで寿命が伸びるとか、メリットや保険がないと嫌だろそんな危険な仕事。
鬼殺隊は東京グールのCCGみたいに公的機関ってわけでもないし。なんだかだ鬼になった方が得そう。
これも今まで置き去りが多すぎたから起きる疑問なんだろうがね。
なぜ鬼殺隊が存在するのか。なぜ無惨を殺さなければならないのか。
彼岸島みたいにウィルスとか、そういう理由があった方が良かったかも。人と鬼が否応なしに戦わなければいけない理由が必要だったんじゃないか。
それを核にして、人がどう立ち向かうのか。人の弱さや感情を描く。あるいは人から鬼になってしまった内面とか。
とにかく目的がないよな。ずっと過程を吹き飛ばすキングクリムゾン状態だし。こんな所でジョジョパクらんでええねん!w
その目的の代わりか、お館様のカリスマ性がやたら強調されてるけど、気持ち悪いだけだし……
煉獄さんの死は泣かなかったのに、柱の連中はお館様の死には怒ったり泣いたりしてるし。おかしいやろ。
まぁ、そういう小言以外はめちゃめちゃ面白かったんですがw
400年前の話とか、日の呼吸の継承も説得力あって印象深いエピソードになってたと思う。
黒死牟もしっかりとボスキャラしてて緊張感のあるバトルだった。
結果として上弦戦は全体的に見応えあってまずまず内容も充実してましたかね。
最後は⑤の最終決戦。
無惨の小物っぽさというか往生際の悪さ。ここはさすがの存在感。個性が際立って良かったです。
バトルも正に死闘。迫力満点でした。プライドに取り込まれたキンブリーとか、ハガレンで見たような展開ですけど。まぁ、もう、言うのはやめよう。本当にやめようw
ラストの炭治郎鬼化もハラハラさせられた。正直このラストを描きたいがために今まで続けてた部分あるやろしな。
エピローグとかポエムはいかにも女性作家らしい感じですが、俺は嫌いじゃないすかね。
今まで散々文句言ってきたけど最後まで読むとホッとしました。何なんでしょうねこの現象はw マラソン完走した気分w
こっからは総評。
まぁ、俺はこうしてブログのネタに出来るから良いとしても、この作品が記録・歴史に残るってのはちょっと疑問。漫画はもう1億部突破してますからねw
今までの悪口を良い方へ考えて、バトル全振り、勢い・ネタ重視作品って捉えたとして苦しいよな。そもそもそんなコンセプトの作品ではないはずだし。
全体的にエピソードごとの完成度に差があるように感じた。キン肉マンのゆで理論みたいな勢いで押し切るにも圧倒されたり有無を言わさない凄みも感じないし。
本当にその場の思い付きで漫画を描いてるようにしか見えない。
これは多分だけど、箇条書きのような素のアイディアの状態で漫画を描いてしまってるんじゃないかなと。
全体的な流れを見通さず、アイディアとアイディアを、点と点を線で繋げて物語を無理矢理進めてるだけみたいな。
俺も二次を書いてたらよくあるんよ。
アイディアは思い付くんだけど、そこまで話を持ってくまでの過程や肉付けが全く思い付かないということ。まぁ、ある。
吾峠先生ももしかしたらそういう状態だったんじゃないか。
二次創作みたいな趣味とは違って仕事だから。じっくり話を考えられるならまだしも毎回〆切がある中でどうしようもなくなったんじゃないか。
やっぱ引き延ばししなかったんじゃなく打ち切りだったんだろうな。打ち切りというか限界。
8巻ぐらいまでは一般的な少年漫画って感じだけど、それ以降はガタガタと崩れていってる。
読んでたら、そこを鑑みて「あんま言うのも無粋なのかな~」と思ってしまう。甘いのかもしんないが。
プロがそんなんでどうするって気持ちもあるし、正直まだ文句も言い足りないんだけどw
もう人を責めるのは辞めよう。九州へ帰った吾峠先生に文句言ってもしゃーない。
問題はufotableがどう出るかですね。もうアニメが主体ですから。
思えばufotableも被害者ちゃ被害者なんだろうが。
こんなクソ漫画掴まされてアニメにしろなんてさ。一番の悪は集英社ですね。鬼滅なんてさっさと打ち切りにしとけや!w
とはいえ、こんな大ヒットしたのもufotableが製作したからに他ならない。
手柄や功績も独り占めだけど、責任と期待も背負わなならんのがな。
全てはシーズン2に懸かってる。
まぁ、でも、今までのアニメ映画漫画見てるとシーズン2やんないんじゃないかとは思うw
明らか地雷だからな。内容もさることながら話数も絶妙に足んない。
映画までで8巻消化したなら、シーズン2で16巻ぐらいまで普通に行きそう。
最後の無限城&無惨戦を前後編の映画でって感じ? 苦しいような気するけどな。
俺ならやんない。もう十分得る物は得たし、ここらで手を引くのも全然アリだよな。
やるとしても、オリジナルエピソードとか入れて調整しなきゃいけないんじゃないか?
描かれてない部分がたくさんあるから作る分には困らんと思うが。もし二次創作を書くとしても面白そうですよね。やり甲斐がありそう。俺は絶対やんないけどw
余地があるのは良いとしてもそれが受け入れられるかはまた別の問題だし。
ufotableが避けてきたオリ展開、原作改変の批判を恐れず作れるのか。はたまた別の会社へ担当が変わるのかも分からん。
何にしてもアニメのシーズン2が楽しみですね。
多分だけど、このブログ最長の記事になってしまったw
悪口書いちゃったけど、アニメ映画、漫画も買ったので。
ファンの方にはお見苦しい点あるかと思いますが許してつかあさいw
吾峠先生は連載お疲れ様でした。
もし新作が発表となったら、このブログでも記事にしてボコボコに批判しようと思ってますw
最後まで読んでくださった方、ありがとうございました。
では、また。