時々雑録

ペース落ちてます。ぼちぼちと更新するので、気が向いたらどうぞ。
いちおう、音声学のことが中心のはず。

Yin&Yangは知ってるが「陰陽師」はわからん

2007年02月04日 | 
昨日のPort先生の発表前に、たまたま友人(日本人)が持ってきていたDVD『陰陽師』について学生数人で話になりました。アメリカ人のNathanがタイトルを見て「漢字だね?」。彼は日本のゲームが好き、日本語も学習経験あり(クリスチャンです)。で、読み方を教えたあと、「陰陽師は何をする人か」解説を試みました。

私の説明は、「基本的には予言者(prophetsを使用)。でも悪い霊的存在を、彼の霊的能力を使って倒す役割もある」。Evil spiritという表現を使ったのですが、「何それ?」というので、「古代日本人の迷信上の存在で、現実の人間に悪さをするんだ」。友人にも同意が得られたので、おおよそあってるとは思いますが。

通じませんでした。最初は全く理解不能、繰り返しもっと丁寧に説明して、こっちの言いたいことがかなり分かってきた段階でも、やはり首をひねっています。私の英語の説明が完全だとは思いませんが、英語の問題というより、そういう事態が理解を超えているという様子です。漢字自体が好きな彼に「ともあれ『陰陽』という漢字の意味はYin&Yangだよ」というと、英語に借用されているのでこれはすっと理解。それでも、陰陽師の解説は最後まで腑に落ちなかったみたい。

不思議でした。「悪魔祓いみたいなもんだよ」と言えば通じたのでしょうか? それとも、唯一絶対神を信仰する彼らにとっては、他の文化にもパラレルな存在があるなどということは理解不可能なのでしょうか。文化的背景の違いが大きく現れた場面だったと思います。(やっぱり説明が悪かったか・・・)

実は「Ghost Bustersみたいなもん」って説明も頭をよぎったんですが、「ともかく理解してもらおう」と強引に結びつけた結果、イロモンのように理解されてはアジア文化に申し訳ないと、思い止まりました。