山遊塾With You

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7月3日谷川岳連峰の北部にある大源太山に登って来ました。

2022年07月06日 | 登山
 谷川岳は昔死の山とも呼ばれ、山岳遭難者の多いことで知られていました。私もご多分に漏れず二十代の頃には一ノ倉や幽ノ沢の岩場に足繫く通っていました。一ノ倉沢烏帽子岩や衝立岩正面、コップ状正面などよく登ったものです。今から50年、60年前の時代はヨーロッパアルプスや、アンデス、ヒマラヤなどの岸壁や高峰に憧れて、若者が争うようにして難壁や冬季登攀に情熱を注いだものです。
 しかしそれも昔。今は老いぼれて八十の声も聞くようになると、体力も落ち、膝は痛むしバランスは悪くなる一方で、特にこの夏のように大変な猛暑ときては、ただ太陽の下にいるだけで眩暈はするし、熱中症の初期症状は出るわで、我が体力の限界をはっきりと認識するに至りました。現在は有名山岳はなるべく外して、マイナーな山で人気を感じないコースを選び、ゆっくり登山を楽しんでいます。
 今回は蓬峠の北に上越のマッターホルンとも呼ばれ、山好きには人気の大源太山に登って来ました。標高は1598mとさして高くもない山ですが、なかなかどうして私のような高齢者にとっては結構ハードな山でした。


 今回は越後湯沢側の旭原登山口から弥助尾根を登って大源太山の頂上に立ち、七ツ小屋山1674,7m、シシゴヤの頭1472,6mと巡って再び登山口の旭原に戻って来るという周回コースを楽しみました。


 この山の素晴らしいところは、狭い山頂ですが周囲360°何の遮るものも無く壮大な展望が開けていることです。北は巻機山から南は谷川連峰の雄大な山並み、遠くに苗場山そして越後湯沢の町までが目の前に広がります。弥助尾根の急登には泣かされますが、山頂に着いたとたんにそんなことはすっかり忘れてしまいました。


 ちょいとスリリングな大源太南面の岩尾根の下降の後、痩せ尾根の緊張する縦走が嘘のような、七つ小屋山の頂に立つと波打つような笹原のなだらかな山稜が蓬峠に向かって伸びています。ニッコウキスゲや山の花を楽しみながら稜上漫歩がシシゴヤの頭まで続きました。しかし今回はシシゴヤの頭への分岐辺りから空模様が怪しくなり始め、谷川主稜線には厚い雲がかかり雷鳴が響き渡り、ちょいと落ち着かない気分になってしまいました。幸い雨にはなりませんでしたが、蒸し暑い樹林の中の下りで大汗をかきました。シシゴヤの頭から登山口までの道は、謙信ゆかりの道と銘打ってありますが、一般登山道としては歩き易い道ではありません。私の場合どうしても下りの時には、右膝の痛みと左足首の痛みが出てくるため、この下りは些か苦痛でした。
 北沢の渡渉点で汗でびしょ濡れになったシャツを脱ぎ、冷たい渓流に体を浸し汗を流してサッパリした後車に戻りました。この日大源太山の山頂に立った人は10人程度だったのでは。日帰りの山としては程よい緊張感と、草原状の稜線歩きの両方の楽しさを味会うことが出来、良い山登りでした。
コースタイム 旭原登山口4:15⇒大源太山7:10~7:30⇒七つ小屋山8:35~8:45⇒蓬峠分岐9:20⇒シシゴヤの頭10:00~10:10⇒旭原登山口11:40
天気 ほぼ晴れ 蓬峠分岐辺りから雲が多くなる 往復マイカー使用






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